本日、アメリカ、コロラド州カッパーマウンテンで、スノーボード界大注目の一戦!ワールドカップ、ハーフパイプ開幕戦が行われて、日本勢が大活躍!!男子では、平野流佳(19)が優勝を決めた! 平野にとっては、 昨年のカルガリー大会以来のW杯2勝目。来年開催される北京オリンピックに向けて、金メダルを期待させるパフォーマンスを見せてくれた。
2位には、スイスの実力者、ヤン・シエラーが入り、3位には日本の絶対的なエース、戸塚優斗(20)。
そして、夏冬オリンピックに挑戦する二刀流、平野歩夢(23)は4季ぶりにW杯にカムバックし、五輪派遣基準満たす4位に入った。これで、北京オリンピック出場へ向けて大きな前進を果たした。
前五輪覇者のショーン・ホワイト(35)は8位で、アメリカ勢の中で3番目の成績だった。
オリンピックの出場権は、各国で4名までで、ショーンとしては是が非でも次戦でも好成績を収めてポイントを上げていきたい。
平野流佳にとっては、確実に1本目を決める作戦だ。
スイッチバックサイド・ダブルコーク1080インディ→
バックサイド・ダブルコーク1260インディ→
フロントサイド・ダブルコーク1080インディ→
キャブ・ダブルコーク1080トラックドライバー→
フロントサイド・ダブルコーク1260
以上のルーティーンで、1本目のスコアは89.25点に留まった。しかし、平野に立ち向かいそうな国内ライバルたちも成績を伸ばせず、結局のところこの1本目のスコアが、そのまま最高点となり逃げ切り優勝を果たした。平野流佳にとっても、まだまだ良いパフォーマンスを発揮できだろうが、まずは幸先の良い一勝となった。
今大会、予選ではトップ通過の平野歩夢は、最終成績は4位ながらW杯の復帰戦としては手応えを感じたのではないだろうか。
オーストラリアの実力者、スコッティ・ジェームスは出場していなかったが、予選1位の成績で充分に世界で戦えるところを証明してくれた。
今回優勝した平野流佳、さらに昨シーズンは世界の舞台で圧倒的な強さを見せて来た戸塚優斗、そして復帰した平野歩夢という日本勢男子が、世界の舞台で活躍する。そんな姿がイメージできるW杯ハーフイプ初戦となった。
2位となったヤン・シエラーは、1本目、2本目のランで失敗したが、勝負を賭けたラスト3本目に遂にルーティーン完成!
バックサイド900→
フロントサイド・ダブルコーク1440→
キャブ・ダブルコーク1080→
フロントサイド・ダブルコーク1260→
フロントサイド・アーリーウープ540
日本が誇るパイプ王、戸塚優斗は、1本目はキャブ・ダブルコーク1260を狙ったところで転倒。
勝負を賭けた2本目では、
フロントサイド・ダブルコーク1440→
キャブ・ダブルコーク1260→
スイッチバックサイド・ダブルコーク1080→
バックサイド900→
フロントサイド。ダブルコーク1260
以上のルーティーンを決めた。FSダブルコーク1440は決めたが、全体的に着地がボトムに流れることもあり、それが高さに響いたようで、ジャッジの採点は、87.75点に留まった。
最後、逆転優勝を狙うも転倒ランに終わり、悔しい3位となった。
2季前のUS OPENを皮切りにW杯、世界選手権でトップに君臨し続けて来たが、久ぶりにその座から降りることになった。その相手は、同じヨネックスボードのチームで同年代の平野流佳だった。
前人未到の夏冬オリンピックに挑戦する平野歩夢は、1本目に予選で決めたフロントサイド・ダブルコーク1440からのキャブダブル1440を狙うも失敗。
2本目には、2ヒット目にキャブダブル1080で修正し、まずは高得点を確保。
3本目、逆転を狙い再びFSダブルコーク1440からのキャブダブル1440を敢行するも減速し、失敗ランに終わった。
結局、3位には0.5ポイントだけ及ばす4位に甘んじた。
夏から冬までおよそ半年しかないという過酷なスケジュールでW杯に返って来た平野歩夢だが、まず初戦で予選1位通過を果たした。おそらは、決勝でも予選同様のトリックを決めていれば、表彰台は間違いないところだが4位通過は素晴らしいカムバックと見ていいだろう。来月、マンモスマウンテンで開催される2戦目が、ひじょうに楽しみとなった。
日本勢では、最年長の26歳で兄貴的な存在でチームを引っ張って来た片山來夢は、2本目のランの2ヒット目、着地の際に頭部をパイプ上部のプラットホームに強打してしまうアクシデント。そのまま欠場となり、7位に終わった。ひじょうに深刻な怪我のようで、心配される。北京オリンピックに向けて、一刻も早い回復を祈るばかりだ。
ショーン・ホワイトは悔しさと感謝のコメントを発表!
北京オリンピックで4個目の金メダルを狙うショーン・ホワイトは、現在、アメリカの代表選手として出場できるのか微妙なポジションだ。今大会では決勝に残り、ポイントを稼いだものの8位に終わり消化不良のコンテストとなった。おそらくショーンとしては、ここはガツンと表彰台に立ち、アメリカでのナンバー1選手であることをアピールしたかったであろう。
そんなショーンが、 悔しさと感謝のコメントを自身のインスタで発表した。
「週末に行われたカッパー・グランプリのファイナルでの自分のパフォーマンスには失望しました。時々、物事はうまくいかないものです。3本ともミスをしてしまいました。しかし、最初の悔しさは感謝に変わりました。なぜなら怪我をしていないこと、チームのサポート、そしてオリンピックチームに入るチャンスが、まだあと2回あることに感謝しています。来週も頑張ります!」
W杯アメリカ・カッパーマウンテン大会ハーフパイプ
男子成績
1位 平野流佳
2位 ヤン・シエラー(スイス)
3位 戸塚優斗
4位 平野歩夢
7位 片山來夢
8位 ショーン・ホワイト(アメリカ)
14位 平野海祝
以下、男子成績詳細
https://medias2.fis-ski.com/pdf/2022/SB/6099/2022SB6099RLF.pdf
一方、女子は力みのない安定したラン、ラストはフロント9で締めてみせた冨田せな(22)が2位!
今大会は、北京オリンピックでは金メダル候補と言われるクロエ・キム(アメリカ)が出ていないので、準優勝の成績も両手を上げて喜ぶということはできないかもしれないが、悲願の女子ハーフパイプ陣の五輪メダルを獲得に向けて、冨田せなは大きな一歩となる好成績を収めたと言っていいだろう。
優勝は、高さ抜群だった中国の蔡雪桐(ツァイ・シュートン )。コロナ禍で昨シーズンは、W杯に出場していなかったが、2季ぶりのビクトリーとなった。
3位にはスペイン出身の表彰台の常連、ケラルト・カステリェトが入った。
W杯アメリカ・カッパーマウンテン大会ハーフパイプ
女子成績
1位 蔡雪桐 (中国)
2位 冨田せな
3位 ケラルト・カステリェト(スペイン)
5位 小野光希
7位 松本遥奈
11位 今井胡桃
12位 鍛冶茉音
27位 冨田るき
以下、女子成績詳細
https://medias3.fis-ski.com/pdf/2022/SB/6098/2022SB6098RLF.pdf