W杯スロープスタイル初戦で村瀬心椛が初優勝、2位に鬼塚雅!!

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本日、現地の元旦でスノーボードのワールドカップ、スロープスタイル初戦の決勝がカナダのカルガリーで行われて、村瀬心椛が初優勝を飾った!2位に鬼塚雅が入った。

予選で1位通過の村瀬は、決勝では最終走者。
予選の好調をそのままキープして、3連ジブをスムーズにクリア。バックサイド・ボードスライドからプレッツェル270アウト、2つ目のセクションでは、ハーフキャブオンからプレェツェル360アウト、そして3つ目でフロントサイド・リップスライドのオンからの270アウト。ジャンプセクションでは、1発目にフロントサイド720にテールグラブ、2発目でバックサイド7を決め、そして最後のトランジション・ジャンプではバックフリップ。予選の方が、やや安定感が高いように見受けられたが、この1本目のランをどの選手も抜けることなく、見事に優勝。村瀬にとっては、ビッグエア初戦からのV2勝利となった!

北京オリンピックを見据えて、より難易度が高いルーティーンを完成させたい村瀬は、2本目には、1080にも挑戦。残念ながら、このジャンプは転送に終わってしまったが、この攻める姿勢が頼もしい。ビッグエアに続き、スロープでも着々に力を付けている印象を与えた。

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2位に入ったのは、日本の女子スロープ陣を引っ張って来たエース!鬼塚雅だ。
ここまでW杯ビッグエア2戦目では、持ち前の実力を発揮できずに、苦しい大会が続いていた。ここは是が非でも結果がほしい大会。特に鬼塚にとっては、過去のビッグエアでは数多くの栄冠が輝きながら、なかなかスロープとは結果が出ていない。だからこそ彼女にとって好結果が求められていた状況だったと言えよう。

しかし、カルガリーの天候は彼女に冷たかった。記録的な寒気が続き、マイナス20度から30度というとんでもない寒さに見舞われたのだ。そのため彼女は喘息に悩まされて、ろくに練習ができない状況になっていた…。

そんな形で迎えた女子決勝戦、1本目は48点台に留まり、あとがないラスト2本目で見事にクリーンメイクに成功した!(以下、動画参照)

フロントサイド・ノーズスライドでオンしてからのプレッツェル270アウト、2発目はハーフキャブオンからの360アウト、3発目がカッコ良かった!フロントサイドでオンしてから、トランスファーでフロント・ボードスライドを決めてフェイキーアウト。ここまでのジブ・セクションのスムーズさは完璧に近い。
ジャンプ・セクションでは、長年彼女の栄冠を支えて来たキャブ900!その後にバックサイド720ウェドルを決め、最後のトランジションではフロントサイド360を決めた。
結果、村瀬に0.4ポイント及ばない2位となったが、彼女にしてみれば勝負は、その先の北京オリンピックだろう。ここはしっかりと結果を残し、オリンピックへ向けて弾みを付けたかったのだと思う。最後のトランジションでは無難にスリーでまとめたという印象だ。
鬼塚にとっては、今季、嬉しい初表彰台のW杯となった。

3位に入ったのは、カナダ期待の女子スロープのエース!ローラー・ブルーインだ。
ジャンプの一発目には、キャブダブルアンダーフリップ、2発目のジャンプでフロントサイド7、最後にはバックフリップをメイク。全体的にジブがやや弱く、ジャンプセクションでの強さを見せたような印象のランだった。

表彰台期待の岩渕麗楽は、2本目のランのジャンプの着地で転倒し7位に終わった。左腕をおさえるしぐさを見せていて、この大事な時期に、深刻な怪我になっていないことを祈りたい。

また、芳家里菜は惜しくも順位が1つ足りずに、予選敗退。あと、もうちょっとで決勝の舞台に行けただけに、本人にとっては悔しさが残る大会だだったに違いない。オリンピック出場する各国には最高で4枠あるが、おそらくナショナルチームはオリンピックで入賞できる選手を求めているので、次戦ではぜひ好結果が望まれる。

村瀬、鬼塚のワンツー・フィニッシュで、一般メディアは盛り上がっているかもしれないが、手放しで喜べないこともある。というのもスロープ女王のジェイミー・アンダーソン(アメリカ)、ビッグエアで圧倒的な実力を発揮し続けているアンナ・ガッサー(オーストリア)、また近年スロープスタイルでやたらに強くなって来ているゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)が出場していないのだ。おそらく、この3人に加えて、日本の女子陣は、みんな北京オリンピックの頂点に向かって歩んでいる。すでにオリンピック出場切符を得ているポイントを獲得している選手は、あえてW杯に参加しない方法で調整を続けている。つまり、勝負はこの先にあり、これからもますますスノーボードの国際大会からは目が離せない状況が続くだろう。

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© Canada Snowboard Team


杯カナダ・カルガリー大会 女子スロープスタイル結果
1位 村瀬心椛(日本)
2位 鬼塚雅(日本)
3位 ローリー・ブルーイン(カナダ)
7位 岩渕麗楽(日本)
9位 芳家里菜(日本)

(以下、結果詳細ページ)
https://medias3.fis-ski.com/pdf/2022/SB/6175/2022SB6175RLF.pdf

一方、男子の方は、平昌オリンピックのビッグエア金メダリストのセバスチャン・トゥータントが優勝!
2位は、ノルウェーの実力派、モンス・ロイズランドで、3位はアメリカの新星ルーク・ウィンケルマンだった。

日本勢では、木俣椋真、飛田流輝、濱田海人が決勝へ進んだが、表彰台には届かなかった。日本スロープ陣男子は、ここのところなかなか良い結果を残せず、苦しい戦いとなっている。誰かが突き抜けた結果を出して、上昇してくれると良いのだが…。おそらく、スノーボードのコンペティションカテゴリーでも、最も過酷な戦国時代となているのが男子スロープスタイルだ。明日は誰が天下を取るのか、まったくわからない状況だけに、表彰台に立つのは難しいのだろう。日本男子からヒーローが出ることを期待したい。

前回、W杯のビッグエアで鮮烈なデュー勝利を飾った中国の新スピン王子、スー・イーミン(苏翊鸣)は、今回がW杯スロープスタイル初戦となったが、6位だった。慣れない極寒の中だったが、好成績。次戦のマンモス大会(カリフォルニア)では、さらに上位に食い込んで来そうだ。

杯カナダ・カルガリー大会 男子スロープスタイル結果
1位 セバスチャン・トゥータント(カナダ)
2位 モンス・ロイズランド(ノルウェー)
3位 ルーク・ウィンケルマン(アメリカ)
8位 木俣椋真(日本)
13位 飛田流輝(日本)
14位 濱田海人(日本)
24位 国武大晃(日本)
32位 大塚健(日本)
38位 長谷川帝勝(日本)
45位 荻原大翔(日本)

(以下、結果詳細ページ)
https://medias4.fis-ski.com/pdf/2022/SB/6174/2022SB6174RLF.pdf

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