シーズンが終了したので、今季使用して来たスノーボード・ブーツの寿命をチェックしました。スノーボーダーによって寿命の決め方は、様々だと思います。
例えば、ブーツは以前のような貼りがなくなって、プヨプヨになってしまった場合に寿命と決めたり、あるいはアウターのどこかに穴が空いてしまい、防水性が損ねたので買い替えを決めたりなど。
僕のブーツの寿命の決め方は、インナーのヘタリ度です。
ブーツのメーカーにもよって異なるかもしれませんが、僕が長年愛用して来ているバートンのブーツは、近年アウターよりもインナーが、先に「参った」してしまいます。「参った」という状態は、踝(くるぶし)あたりが擦れて来て削れててしまい、最後には穴が空いてしまうことです。
以上の写真を見ていただくとわかりますが、踝(くるぶし)あたりが擦れて来ています。
だいぶやられた感はあるし、インナーもへたっているのですが、まだ来季はもうちょっと頑張ってくれることでしょう。
このブーツの滑走日数は何人だろう??今季、132日間、山に上がっていることはわかるのですが、他にも違うブーツを使っていたので、確かなことはわかりません。おそらく80日間程度でしょうか。もし、80日間なら、御の字です。通常、80日間連続で1つのブーツを使用して来たならもっとへたってしまうからです。ブーツを長持ちさせるために、あてもう1つのブーツ、昨シーズン後半に購入したブーツとうまく併用しながら使って来ました。
ちなみにインナーは、Imprint 3なのですが、本当ならIONモデルなどで採用しているより頑丈なLife+ Linerを使いたいところです。だけど、バートンのブーツインナーのLife+ Linerのモデルは、すべて固いので自分好みではありません。自分好みのよりマイルドなフレックスのモデルを選ぶと、Imprint 3になってしまいます。
Imprint 3は、好きなインナーですが、最初のクオリティを保てるのは、せいぜい30日間から40日間程度。50日あたりを過ぎてから、一気に劣化してしまう感じです。本当なら、Imprint 3インナーだけ買いたいくらいです。バートンはサスティナブルを謳っているので、それくらいのことをしてほしいのですが、もし本当にそれをやってしまうと、世のスノーボーダーはインナーを買い替えることでお財布の紐を締めることができてしまいます。メーカー的には、買い替えてくれないと、商売できないのでインナーだけを販売しないのかもしれません。まあ、僕が企業サイドでも同じことを考えます(笑)。
以前、僕は国内でも最高峰と呼ばれるプロテクターの会社でアドバイザーをしていたのですが、あまりのクオリティの高さにお客さんは6、7年に一回しか買い替えないという事態に陥ってしまいました。だけど、確実にお客さんは数年置きに買い替えてくれました。しかもそのプロテクター会社さんは、プロテクターの一部損傷にも修理で応えていたのです。だから、多くのお客様はほぼ一生、同じプロテクターを愛用し続けていたと思います。
昨シーズンから使っているブーツもまだ使用できる状態。損傷としてはアウターの足首の部分がちょっと痛んでしまいました。あと、インナーの上部で削られてしまっている部分があります。だけど、まだ来季も使用できそうです。
おそらく来季も、もう1つブーツを買わないといけないと思いますが。新しいブーツはシーズン中頃から使うようになると思います。
今、これを読んでくれているほぼ全員は、1つのブーツで良いと思いますが、山籠もりする方などヘビーにスノーボードされる方は、ぜひ2足を併用することをおすすめします。すると、スノーボード・ブーツの寿命も延びることでしょう。
●関連記事
BURTON(バートン)のスノーボード・ブーツの選び方
https://dmksnowboard.com/how-to-choose-burton-boots/
ご不明な点・ご質問・ご意見などありませんか?
こちらのハウツーのコンテンツは、みなさんのご質問、ご感想などを元にさらに発展していきます。
みなさんにお役に立つスノーボード・ハウツーを目指しますので、何か伝えたいことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
e-mail: [email protected]
飯田房貴(いいだ・ふさき) プロフィール
1968年12月10日生まれ、東京都江戸川区出身、現在カナダ・ウィスラー在住。
スノーボード歴38シーズン。そのほとんどの期間、雑誌、ビデオ、ウェブ等スノーボード・メディアでのハウツーのリリースに捧げている。
90年代を代表するスノーボード専門誌SNOWingでは、「ハウツー天使」というハウツー・コラム執筆。季刊誌という状況で100回以上連載という金字塔を立てる。またSnowBoarder誌初期の頃から様々なハウツー・コーナーを担当し、その中でも一般読者にアドバイスを贈る「ドクタービーバー」は大人気に!その他、自身でディレクションし出演もしたハウツービデオ&ハウツー本は大ヒット。90年代のスノーボード・ブームを支えた。
現在も日本最大規模のスノーボード・クラブ、DMK Snowboard Clubの責任者として活動し、レッスンも行っている。
普段は、カナダのウィスラーのインストラクターとして、世界中の多くの人にスノーボードの楽しさを伝え続けている。2016-17シーズン、ウィスラーのインストラクターMVPを獲得!!2020年から英語ページも開設。
著書に『スノーボード入門 スノーボード歴35年 1万2000人以上の初心者をレッスンしてきたカリスマ・イントラの最新SB技術書』 、
『スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』がある。