長谷川帝勝がX GAMES初栄冠!ビッグエア王者だ!!しかも他の選手を圧倒する94ポイントを獲得し金メダルを獲得した。
銀メダルは、ラスト2本で大逆転の駆け上がりを見せてくれた国武大晃。
30分のジャムセッションだが、いつもの実質5本中の2本ベストラン勝者方式と思いきや…!? なんと最初の1本は、スタイルコンペティションだ。
つまり、高回転重視をする現在のスノーボード界の大会ルールに逆らうかのような原点回帰ルール。最高得点は10点と定められていたようで、ルネ・リンネカンガス(フィンランド)が、9点というハイスコアを出した。さらに長谷川帝勝が豪快なスイッチメソッドを決めるなど、8点を獲得する選手が4名出てX GAMES PACIFICO MEN’S SNOWBOARD BIG AIRは幕は開けた。
2本目以降のジャンプは、右方向(R)と左方向(L)のお馴染みの高回転合戦がスタート!先のスタイル得点に加えて、2つのベストランが加算されるいつもの大会フォーマット。
オリンピックやFISワールドカップは決勝で3本しか滑れないが、それとは違いスタイルエアセッションを含めて5本も飛べるので、出場する選手たちはより失敗を恐れずに高回転トリックに挑める素晴らしいルール。さすが、スノーボードの未来コンペティションを切り開くXゲームスだ。
長谷川帝勝は、スイッチバック1980インディをメイクしたが、お手付きを取られたかイマイチ伸びず36点となった。とりあえず、左回転の得点をまずまず伸ばしたということで、3本目は右回転となるバックサイド1980ウェドルにトライし、それが完璧に決まり43ポイントというスーパーハイスアをマークした。2本目まで36ポイントがハイスコアだったため、40点が満点スコアなのかな、と思っていたがこの3本目で最高得点が50点(推測)であるとほぼ判明。いや、総合得点を考えると、45点満点だったのだ。すみません、ルールを把握していませんでした(笑)。
つまりまとめると、最初のスタイルだけで戦う1本目が10点、さらに左右の高回転ができるいつものルールが、最高で各45点、だから総合得点が10点+45点+45点で100点というルールなのである。
帝勝は、すでに4本目を滑る前にこの大会の頂点に立っていたが、4本目で2本目の落とし前とも言えるスイッチバック1980に挑戦。これが完全ストンプ!「どうだい?ジャッジ、これならスコア出せるでしょ」と言わんぶりの自信に満ちた姿で、ゴール付近で得点を待った。そして出たスコアは?…、43点だ!!!これで金メダルが確定。最後の5本目は、ビクトリーランで流した。
昨年の9月に帝勝はニュージーランドで、全4方向で1980を成功させ、世界中のスノーボーダーを驚かされたが、その超実力者ぶりが、今夜、アスペンという大舞台で放たれた。
X GAMESの解説陣、クレイグ・マクモリスも伝えていたが、戦前から優勝候補に挙がっており、終わってみれば帝勝の完勝だ。
Xゲームスのデビュー戦となった国武大晃は、1本目のスタイル合戦でバックワンでご挨拶すると、その後の2本目、3本目は転倒。残りがない4本目には、フロントサイド・クワッドコーク1800ウェドルで41ポイントというハイスコア。ラスト1本は左回転が求められるジャンプで、キャブ1800をスーパークリーンにメイク。最後の着地のレイトスピンでの180回転がなんとも絶妙でクールだった。
ゴールした後、高いスコアが祈る国武。金は遠かったが、銀メダルは34ポイントを出せば可能となり、期待が高まっていた。そして出たスコアは…、34点!これで国武のXゲームスのデビュー戦の銀メダルが確定となった。
そして銅メダルはノルウェーの実力者のモンズ・ロイズモンド。アメリカのクリス・コーニングも素晴らしいパフォーマンスだったが、国武の大逆襲ラスト2本で押し出されるように表彰台を逃し4位に終わった。
もう一人の日本人選手の大塚健は、残念ながら2、3、4本の3つのジャンプで転倒し、8位に終わった。しかし、最後にはこだわりのバックサイド1980をメイクし、一矢を報いた。本人としては悔しい大会になっただろうが、この大舞台で最後に一発決めたことは今後の大会の飛躍となりそうだ。
6位のルネ・リンネカンガスは、1本目のスタイルマスターからラスト5本目まで終始スタイリッシュなランを披露しているので、そのへんもぜひフル放送された動画でチェックしてほしい。映像を見ることで、さらにこのビッグエア大会のおもしろさを味わえる。
X GAMES 2024 男子ビッグエア結果
金メダル:長谷川帝勝(日本)
銀メダル:国武大晃(日本)
銅メダル:モンズ・ロイズモンド(ノルウェー)
Pacifico Men’s Snowboard Big Air Final
RANK | NAME | Run 1 | Run 2 | Run 3 | Run 4 | Run 5 | Best Straight | Best Right | Best Left | Best Two |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Taiga Hasegawa | 8.00 S | 36.00 L | 43.00 R | 43.00 L | 11.00 R | 8.000 | 43.000 | 43.000 | 94.00 |
2 | Hiroaki Kunitake | 8.00 S | 6.00 R | 5.00 R | 41.00 R | 34.00 L | 8.000 | 41.000 | 34.000 | 83.00 |
3 | Mons Røisland | 8.00 S | 34.00 L | 38.00 R | 36.00 L | 5.00 L | 8.000 | 38.000 | 36.000 | 82.00 |
4 | Chris Corning | 5.00 S | 36.00 R | 34.00 L | 39.00 L | 6.00 R | 5.000 | 36.000 | 39.000 | 80.00 |
5 | Tiarn Collins | 6.00 S | 4.00 L | 36.00 L | 29.00 R | 32.00 R | 6.000 | 32.000 | 36.000 | 74.00 |
6 | Rene Rinnekangas | 9.00 S | 9.00 L | 6.00 L | 34.00 R | 30.00 L | 9.000 | 34.000 | 30.000 | 73.00 |
7 | Liam Brearley | 3.00 S | 23.00 R | 38.00 L | 22.00 R | 5.00 R | 3.000 | 23.000 | 38.000 | 64.00 |
8 | Takeru Otsuka | 8.00 S | 6.00 R | 6.00 R | 6.00 R | 34.00 R | 8.000 | 34.000 | 42.00 |