速報!長谷川帝勝が世界ジュニアのビッグエア大会でも優勝!!

@Winter Games NZ
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先ほど終わったばかり。本日、ニュージーランドのカードローナで開催されたジュニア世界選手権ビッグエアの速報デス!
予選1位通過の長谷川帝勝が、決勝戦ではやや苦戦する展開の中、見事にラスト1本でフロント16を決めて、逆転Vに成功。これで同大会のスロープスタイルの優勝に続きビッグエアでもジュニア王者に輝いた。
女子でも、森井姫明麗が表彰台に立つ3位に活躍!!

春の暖かい陽気に包まれたニュージーランドのカードローナでスノーボードのジュニア世界選手権ビッグエアが開催。

この世代は、「エアバッグ世代」とも呼ばれ、日本国内ではキングスやクエストなどオフシーズンにも安全なエアバッグにより、これまで実現できなかった新しいトリックに挑戦できる世代でもある。
これまでこうした特別なオフ施設は、「新しい」感覚であったわけだが、今回、ジュニア世界戦に挑戦している世代は、それが「当たり前」の世代になっている。
その結果、トリックの難易度は急激に上昇し、激しい進化の中で切磋琢磨して、この舞台に立った輝かしい選手たちだ。

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決勝へ進んだ選手は、予選ランで最高得点を叩き出したトップ選手たちで、女子は12名、男子は14名である。予選で決勝へ進んだ下位選手から出場するルールで後半に行くに従い上位選手が出場する。
決勝戦は3本ジャンプにトライでき、その内2本の最高エア(※回転方向を変えなければいけない)を採用するルール。もちろん頂点を狙えるため、各選手はスロープスタイル以上に初っ端から、チャージを掛けることが予想される。ただ、一方で2トリックをメイクすることが上位に行けるため、確実にまずは1本は決めておきたい気持ちも作用される。
ようは持ち前の最高トリックを!オフシーズンのエアバッグで練習して習得した技をこの大舞台で披露し、それをメイクした者が上位に行けるわけだ。

トリックの難易度はジャンプサイズにもよる。
アプローチが長くジャンプ台が長ければ、当然、ハードトリックを完成することは可能だ。しかし、このカードローナに設置されたジャンプ台は、通常のW杯よりも小さい印象。
本来なら20メートル以上ほどほしいところだが、公式のアナウンスでは、65フィート(19メートル80センチ)ということだが、映像を見る限り正直そこまで大きく見えず、15メートルほどのサイズに見える。
となると、おそらく女子では最高回転が、1080(3回転)、男子ならプラス1回転半で1620(4回転半)、あるいは1800(5回転)まで行く勝負となるか。
女子は3回転決めれば間違いなく上位に入るが、逆にメイクするためにはリスクがある。その結果、多くの選手がセブンを狙う展開となった。

RUN 1

女子選手で最初に出場した鈴木萌々(15歳)は一発目にバックサイドバックサイド720を狙ったが、グラブが甘く得点が伸びず56.50点。
7番目スタートのカナダのマヒュー・エメラルドが、スイッチバックサイド720を決めて81.75ポイントでトップに。
その後にテン(1080)を狙う選手も現れるもメイクできずに、確実にスイッチからバック7を決めたマヒュー・エメラルドが、トップに立つ展開に。

一方男子は、最初に出場した韓国のKang Dong Hun(カン・ドン・ハン)が、フロントサイド1440がクリーンメイク。
やや回転数が低いトリックに感じたが、果たしてこの技の得点は?…、73.00点。まずまずのスコアだ。
さらにこの後に出場したフィンランドのシルッカ・ヴィルが、同じくフロントサイドの1440ながら、80.75点という高スコア。
そして、キャブ1440を完璧メイクした韓国のLee Chaeunが、さらに上の81.50点。
オーストラリアのジャスア・ロバートソンハンが、フロントサイド1440で83.75点でさらに上位アップに成功。このトリックは、さらなる高さやダイナミックさが評価されたようだ。

1440回転の展開勝負の中、最初に1620の扉を開いたのは日本人選手の宮村結斗だ。バックサイド1620を見事に完璧メイクして、89点を獲得しトップに立った。ただ、ヒールで踏み切るフロントに比べて、トゥで踏み切るバックサイドの方が回転数は出しやすい。この後、どのような展開になるか。

最後に出場した予選1位突破の長谷川帝勝はスイッチからアプローチして…、決めたトリックはキャブ1620(4.5回転)だ。これで92点でトップに立った!!!
その結果、ここまで3位だったユウトが表彰台から弾けだされる形で4位入賞となった。

RUN 2

鈴木萌々がフロント7をクリーンメイク。67.25ポイント。

1本目にキャブ9を決めた森井姫明麗(17歳)は、2本目にフロンサイド1080をメイク!ただ着地の時にちょっと手を付いてしまって減点となり、70.75ポイント。これで2位をキープだ。

このイタリアのファニー・ピアンティアナ・チェイサが、どデカイいフロントサイド1080を決めて、87.25ポイントを得て、3位まで上昇することに成功。

この時点でトップは、フロントサイド・ダブルコーク900を決めた韓国のYu Seoung Eun。

一方、男子2本目、宮村結斗がトップを狙うフロントサイド1620をメイクするも、やや着地が乱れ減点に。クリーンヒットにはならなかかった。このエアの得点は、2本目の全体4位の64.50点に留まった。

地元ニュージーランドの地元の利を活かしたロッコ・ジェイミーソンが、フロントサイド1440インディを決めて、82.50点をマーク。これで一気にトップに立った。幼い頃からこのパークで育ったロコがキウイビクトリーに近づける展開に。

そして最後に出場した長谷川帝勝も、結斗と同様にフロントサイド1620を狙うも着地が乱れて、得点伸びず…。54,75ポイントとなったため、最終3本目で再びフロント16を狙い展開になった。しかし、帝勝はこの2本目の失敗ジャンプの後に余裕のスマイル。最後は絶対に決めるという自信の現れにも見えた。

RUN 3

勝利の女神が誰に微笑むのか、ラスト3本目。
鈴木萌々が、バックサイド900を決めて81.50ポイントを獲得!lこれで一気に表彰台圏内に入った。
さらに森井姫明麗がフロントサイド1080を狙うも失敗。しかし、2本目に決めた1080により表彰台をキープ。
しかし、この後にドロップしたカナダのマヒュー・エメラルドが、逆転Vを決めるフロントサイド・ダブルコーク900インディを鮮やかにメイクした!!
この結果により、森井姫明麗が3位に、そして鈴木萌々が4位となった。

男子ラストワン。
3本目に得点を伸ばしたい、この時点でのリーダーのロッコ・ジェイミーソンは2本目と同じフロント14に留まり、得点伸ばせず。本来なら、さらなる回転を狙ったが、できなかったようだ。

ラストランで優勝を狙った宮村結斗が、フロントサイド1800を狙うも…、ヒール側から転倒。残念だったが、カッコ良過ぎる。現時点での挑戦は何より結果よりも、トップ結果を狙ったチャレンジが何より大切だろう。安易に表彰台狙いに留まらず、トップに挑戦した姿が素晴らしく映った。
この時点でロッコの1位変わらず。

お昼からスタートしたスノーボードのビッグエア決勝は、この3本目にさらに雪質が柔らかくなって難しい展開になっていた。上位選手もさらなるスコアアップを求めて難易度トリックに挑むも、失敗する展開に。この後に出場する選手にプレッシャーが掛かっていた。

そして、出て来た長谷川帝勝。この時点で、4位の帝勝が最後に何を見せてくれるのか!

最終走者のTAIGAを世界が見守る中、狙ったトリックは…、フロントサイド1620。
決めた。見事に決めて見せた!!!プレッシャーが掛かった舞台で。
まだスコアが出ていない中、会場の雰囲気はすでにトップになったことを確信する声援が飛び交う。
そして、出たスコアは…、この日、最高点となる92.25点!この結果により2大会連続優勝を決めた。

またしてもドラマチック展開。そのドラマの立役者の長谷川帝勝が見事に世界ジュニアを制すビクトリーライダーとなった。

スノーボード世界ジュニア選手権ビッグエア(NZカードローナ大会)決勝結果

女子
1 マヒュー・エメラルド(カナダ)
2 Seoung Eun(韓国)
3 森井姫明麗(日本)
4 鈴木萌々(日本)

男子
1 長谷川帝勝(日本)
2 ロッコ・ジェイミーソン(ニュージーランド)
3 イアン・マテオリ(イタリア)
4 宮村結斗(日本)

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