スノーボードをはじめたばかりの人ほど撮影確認は有効的な上達手段

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先日のフサキ日記でも書いたのだけど、この夏、娘がスケートボードを始めました。最近ではオーリーの練習をしていて、よく撮影しながら自分のフォームを確認しています。

今日も撮影した映像を眺めてみては、「ヒザの曲げが足りない」とか、「もっと素早く前足を擦らないと」など言いながら、練習していました。

こうした映像確認ができる練習方法は、ちょっと前には考えられないような画期的な方法です。僕が子供の頃には、気軽にビデオ撮影なんてできなかったため、ただひたすらスケートをしているだけでした。しかし、今ではこうして気軽に映像をチェックできるし、仲間同士でSNSでシェアできます。そこで上達のアドバイスを聞けたりできて、まさに現代版の「新」上達方法が確立しています。

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娘は、親交のあるスケートがうまいプロ・ライダー、中村かずきくんのアドバイスを参考にしていて、今日も「お父さん、かずきくんにチェックしてもらって」なんて言ってました。今度、かずきくんに一杯でも奢らないといかんな、なんて考えています。

ところで、こうした「撮影」し、映像確認して、SNSに「投稿」するようなことは、スノーボードの上達においても、とても有効だと思います。
今年、Amazon Kindleから出版して電子書籍、『スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』の7項目目『ステージに立たなければスノーボードは上達しない』にも書いたのですが、ちょっとドキドキしてSNSなどで自分をさらけ出すことで、新しい自分に出会うきっかけとなるでしょう。

検定に挑戦したり、大会に挑戦したり、それと同じように「撮影→投稿」することはモチベーションアップにもつながるし、これまで見えなかった上達のコツも発見できるきっかけになると思います。

僕が、特にこうした映像確認の練習をしてほしい層は、スノーボードをはじめたばかりの人です。特に初心者ほど、今、自分がどんな体勢でスノーボードしているのか、わからないものです。ベテランでも、こうしたビデオ研究は良い上達にもつながりますが、ある程度、長く続けていると自分の滑りは想像が付くもの。しかし、スノーボードをはじめたばかりの人は、自分のイメージしたものと実際で起こっている結果の差に驚くことでしょう。

「自分はこんなに下を向いて滑っていたのかあ」
「こんなに棒立ちだったのか!」

なんてことに気づいたり。
こうした気づきがあれば、自分自身で滑りをチェックし上達につなげることができます。

よくこうしたビデオ・レッスンすると、ある程度、ウォーミングアップしてから、自分なりに自信を持った滑りの映像を収めようとする人がいます。
それはそれでいいと思うのですが、僕のオススメは、朝一番の身体がまだ固い状態での撮影です。
なぜなら、朝イチの滑りほど、自分の滑りの良いところも悪いところも如実に出ることはないからです。

ずっと昔、僕はアルパイン・ボードに乗って、レースをやっていた時があるのですが、その時、コーチに言われたのは「朝イチの滑りが今の実力」ということでした。

スノーボーダーはある程度、練習してから何かをやる方がうまくいくものですが、それだと自分が直すべき欠点が見え難かったりするものです。

確かに、トッププロをいっしょに滑ると、朝イチから「コイツは本当にうまい!」と思わせるものです。ライダーが持っている実力が朝イチからしっかりと表現されるものなのです。撮影慣れしている人ほど、朝イチから決めてくれます。逆にアマチュアほど、撮影になると「ちょっと待った」が入るものです。

だから、今季はぜひどんどん朝イチから撮影し、その素材をチェックしながら上達に役立ててみてください。それが、あなたの現在進行形の滑りを正しく表現しているものなので。

究極の練習方法としては、短めのリフトを使って、お友達と交互に撮影し合いことです。
例えば、最初にあなたが滑って、降りたところを撮影をチェック。そこで、直すべきところなどを確認します。
次はお友達を撮ってあげて、同じように確認してもらう。
今度は、あなたの番です。先ほどの反省点が今度の滑りで活かされているか、チェックしましょう。

以上の繰り返しで、撮影しまくればメチャクチャに良い練習になることでしょう。

この方法の応用は、ハーフパイプやキッカー、ジブでも応用できますね。

反復練習は、つまらないことかもしれませんが、スノーボーダーにとって反復練習ほどてっとり早い練習もないと思います。
これを一日中はさすがにキツいかもしれないので、朝イチから集中して、このような映像チェック練習をして、午後は自由にセッションするということでもいいかもしれません。
もちろん朝イチのパウダーなら、そんな勉強はほっぽいといて、シュレディングに全力を注ぎましょう!

ご参考に!!

まとめ
・映像チェックはすべてのスノーボーダーに有効な手段だけど、初心者ほど有効度は増す
・撮影するなら朝イチの身体が固い時がオススメ
・反復練習、連続撮影した滑りチェックは、超有効的な上達方法である

飯田フサキ プロフィール
東京都出身、現在カナダ・ウィスラー在住。
スノーボード歴35シーズン。そのほとんどの期間、雑誌、ビデオ等スノーボード・メディアでのハウツーのリリースに捧げている。
90年代を代表するスノーボード専門誌SNOWingでは、「ハウツー天使」というハウツー・コラム執筆。季刊誌という状況で100回以上連載という金字塔を立てる。またSnowBoarder誌初期の頃から様々なハウツー・コーナーを担当し、その中でも一般読者にアドバイスを贈る「ドクタービーバー」は大人気に!その他、自身でディレクションし出演もしたハウツービデオ&ハウツー本は大ヒット。90年代のスノーボード・ブームを支えた。
現在も日本最大規模のスノーボード・クラブ、DMK Snowboard Clubの責任者として活動し、レッスンも行っている。
普段は、カナダのウィスラーのインストラクターとして活動し、世界中の多くの人にスノーボードの楽しさを伝え続けている。2016-17シーズン、ウィスラーのインストラクターMVPを獲得!!
AmazonのKindleストアで最新書籍『スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』絶賛販売中!

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