
Road to Milano Cortina 2026 Short Interview
「夢の続きじゃないですけど、夢の先に──」
穏やかな表情でそう語るのは、二度のオリンピック金メダリスト・平野歩夢。
TEAM JAPAN公式YouTubeチャンネルで公開されたショートインタビュー『平野歩夢と夢のつづき|Road to Milano Cortina 2026』が、TEAM JAPANチャンネルから公開。
歩夢がミラノ・コルティナ五輪に向けて歩む現在地、そしてその先に見据える「夢の延長線上」を静かに、しかし力強く語っている。
「オリンピックがすべてじゃない」
インタビューの中で平野は、トレーニングの日々や自身のコンディションを「再確認できるタイミング」と表現する。
競技者として、そして一人の表現者として、彼は常に“今の自分”と向き合い、次に進むための準備を怠らない。
「常に成長し続けたいという気持ちがある以上は、やっぱり何かと戦う日々の繰り返し。
現実的な自分の体と向き合うってことは、すごい戦いがあります。」
歩夢の言葉から伝わるのは、勝負の場だけでなく、日常そのものが“戦い”であるという感覚だ。
彼にとってオリンピックとは、人生の一部であって「全てではない」。
むしろ、それを経てなお成長し続けることこそが、彼の真のモチベーションになっている。
「このオリンピックが全てじゃないと思ってます。
オリンピックを機に成長できている部分もあるし、
怪我なく、自分が思う滑りを目指して、納得いく形を目指しています。」
「限界はない。技術は無限大」
練習中の映像では、トリックの細かな体の使い方を確認する場面も映し出されている。
「前回より上がってるじゃん」と自分に笑いながらも、分析の目は鋭い。
そして、こう語る。
「やっぱ技術は無限大というか。限界があると思っていても、時間が経つと改めて無限大だなって実感する。」
彼はトリックの進化に挑み続けると同時に、スノーボードという文化の中で“自分らしさ”を守ることの重要性を強調する。
「自分ならではの高さだったり、見ている人に伝わる迫力。
周りからも分かりやすく見られるような“自分の武器”を忘れちゃいけない。
最新技術の進化についていくバランスがすごく大事だと思う。」
その言葉には、時代の最先端を滑るアスリートとしての冷静な視点と、スノーボードという表現の本質を理解する哲学が共存している。
「夢の先に、成長がある」
ラストにかけて、歩夢は“限られた時間”への意識を語る。
現役でいられる時間、成長を追いかけられる時間──。
それは決して永遠ではない。
だからこそ、一日一日を大切に滑り続ける。
「いつ体が動かなくなってもおかしくない世界。
結果も大事だけど、そこに縛られすぎず、
自分が満足する滑り、成長できる過程を一番に考えて、
全てを出しきれることを理想にしています。」
そして最後にもう一度、あの言葉を口にする。
「夢の続きじゃないですけど、夢の先に──。」
それは、平野歩夢というスノーボーダーの人生そのものを象徴する言葉だ。
金メダルの先にあるのは、勝利ではなく「成長」。
挑戦の果てにあるのは、終わりではなく「続き」。
2026年ミラノ・コルティナ五輪に向けて、彼の“夢の先”は、まだ終わらない。
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