北京オリンピック女子スロープスタイル ゾーイ・サドウスキー・シノットが逆転Vで金メダル獲得!

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オリンピックはやっぱり凄い!ヤバい!
女子スロープスタイル大会の歴史を塗り替えるようなネクストレベルの戦いで、見事に逆転Vで金メダルを獲得したのは、ニュージーランドのゾーイ・サドウスキー・シノットだった。ゾーイは同国初の冬のオリンピックの王者となった。
銀メダルは、スイッチ・ダブルアンダーフリップからフロントサイド・ダブコーク1080というジャンプ・セクションで輝くトリックを放ったアメリカのジュリア・マリノ。銅メダルは終始良いランで、表彰台ポジションを確保し続けてたオーストラリアのテス・コーディー。
日本勢として初のスロープ大会にメダルに期待が高まっていた村瀬心椛、岩渕麗楽は残念ながら届かなかった。

岩渕麗楽は1本目に75.60点、2本目に80.03点というハイスコアを出してメダルに届くかと思われたが、今大会のハイレベルの戦いが、それを阻み結果5位に終わった。

予選2位通過の村瀬心椛も、果敢に攻めた。安定感ある滑りで3つのジブセクションを切り抜けると、最初のシャークスピン・ジャンプでバックサイド540、次のウェーブジャンプでも力強くフロントサイド720を決めた。そして最後のジャンプでは、バックサイド・ダブルコーク1260を繰り出す。しかし、2本目も3本目も着地に嫌われ、得点を伸ばすことができなかった。おそらく、これが決まっていれば、表彰台には立てただろう。

金メダルを獲得したゾーイ・サドウスキー・シノットは2本目が終わった時点で、84.51点で2位。その上にはアメリカのジュリア・マリノがいた。
逆転Vを胸にドロップインすると、キャノンレールでは450を決めた。女子のジブセクションで450まで決めるのはゾーイだけだ。
シャークスピンのジャンプでは、スイッチからのバックサイド900を豪快に決めて、2つ目はフロントサイド1080、さらに最後はぶっ飛び過ぎとも言えるバックサイド1080をストンプ。ゴールを切った後には、どの選手も優勝を確信したのか、ゾーイに駆け寄ってリスペクトのハグハグハグで祝福した。スノーボード競技ならでは温かい光景だ。そして、出たスコアも凄かった!92.88!!!

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長年スロープスタイルを引っ張って来た女王ジェイミー・アンダーソンは、3本とも持ち味を出し切れない滑りで終わってしまった。しかし、果たして出し切れたとして表彰台に乗れたのだろうか。そう思ってしまうほど高いレベルのスロープ大会となった。

アンナ・ガッサーも2本目まで苦しみ、最後には決めて来たが75.33点に留まった。アンナのエアもゾーイに劣らないほどデカかったが、最後の着地で板が流れて減点されてしまったのが痛かった。

カナダのローリー・ブルーインも素晴らしいランだったのだが、もはや彼女のベストを出し尽くしたとしても、メダルには届かないほどハイレベルな戦いになってしまったのである。
そんな中でも、結果的には10位だった村瀬心椛は、次の五輪では絶対にメダルが獲れる!という可能性高いランを見せてくれた。きっと4年後にも世界のトップシーンを走り続けるに違いない。

そして何より忘れてはいけないのは、予選で敗退した鬼塚雅を含めて、彼女たちにはビッグエアが残されているのである。しかも日本女子はビッグエアの方が良い結果を出している。女子フリースタイルチームの初のメダル獲得への期待は、まだ終わらない。

2022北京オリンピック女子スロープスタイル
金:ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
銀:ジュリア・マリノ(アメリカ)
銅:テス・コーディー(オーストラリア)
4位:ローリー・ブルーイン(カナダ)
5位:岩渕麗楽(日本)
6位:アンナ・ガッサー(オーストリア)
7位:エンニ・ルカヤルビ(フィンランド)
8位:アニカ・モーガン(ドイツ)
9位:ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)
10位:村瀬心椛(日本)
11位:ヘイリー・ラングランド(アメリカ)
12位:アリアン・ブッリ(スイス)
19位:鬼塚雅(日本)

以下、女子スロープ結果詳細。
https://medias2.fis-ski.com/pdf/2022/SB/6064/2022SB6064RLF.pdf

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