平野歩夢が代表入りの実力見せた!全日本スノーボード選手権準優勝!!優勝は戸塚優斗

14日、札幌ばんけいスキー場で行われた全日本スノーボード選手権ハーフパイプ決勝戦に前人未到の北京&東京オリンピックを目指す平野歩夢が登場!前日の予選では3位だったが、決勝ではさらにワンランクアップ!見事に準優勝に輝いた。
来季、ワールドカップの選考を担う重要な一戦で嬉しい結果となった。
優勝は、世界選手権の王者で、今季FISワールドカップ・ランキングのポイント1位でもあった戸塚優斗。

1本目失敗ランとなり、勝負を賭けた2本目の平野歩夢が決めたルーティーン。
フロントサイドダブルコーク1440→キャブダブルコーク1080→フロントサイド1260→バックサイド900
これで、89.00ポイントという高得点をマーク!

一方、戸塚優斗の方は、
フロントサイドダブルコーク1260→バックサイド900→フロントサイドダブルコーク1440→キャブダブル1080
というルーティーンで94.25ポイントを獲得!!

これで、戸塚は、世界選手権、X Games、ワールドカップ2戦(Laax OpenとUSグランプリ)、そして今回の全日本と全戦全勝という偉業を成し遂げた!北京オリンピックに向けて、万全の強さだ。

一方、平野にとっても、今季はワールドカップに挑戦できないという厳しい状況の中、国内の代表争いである重要な一戦で、戸塚に続く2位という結果を出したことは大きい。

平野歩夢の全日本での立場 北京オリンピック出場への道筋

海外に目を移せば、ワールドカップに突然出場できたショーン・ホワイトと比べて、平野の立場は難しい状況だ。ショーンは、平昌オリンピック後にまったく大会に出場していなかったが、アメリカ・チームは、ショーンをW杯に出場させる優遇を見せた。
一方、平野は東京オリンピックが1年延期になったことから、過酷な北京選考争いになってしまった。今年2月25日に突然、アメリカのコロラドで行われたワールドカップの下部ツアーに当たるUSレボリューションに出場し優勝。3季ぶりの勝利で大会感覚を補った。
そして、今回の代表選考の重要な一戦、全日本で結果を残したのである。

こうした国内のW杯選考の背景には、おそらく規律を重んじる日本独特の文化があるのだろう。
というのも、アメリカでは、オリンピック後にまったく大会に参加してこなかったショーン・ホワイトをいきなりワールドカップに出場させた。一方、日本では、しっかりとナショナルチームの強化プログラムでトレーニングを積み、大会に出場して結果を出して来た選手だけをワールドカップに出場させて来たのだ。言い換えれば、「いくら五輪で2回の銀メダルを獲得した選手でも、一度チームから出た者にはしっかりと全日本からやってもらいますよ」ということになる。

今回の全日本の結果で、おそらく平野のワールドカップ出場権、つまり日本チームからワールドカップに出場させる切符を得ただろう。
しかし、北京オリンピックに出場には、まだまだ厳しい道のりが続く。この夏には東京オリンピックでのスケートボードでの出場。さらにほぼ同時期にオリンピックの選考で重要な一戦となる南半球ニュージーランドでのワールドカップも控えている。スーパー過酷日程なのだ。
今回の準優勝コメントで、「一日一日が無駄にできない」という平野の言葉の重みが理解できるというもの。

過去に夏季と冬季の両方の五輪の選手に挑戦したアスリートはわずかにいたが、平野ように1年周期での挑戦は、125年も続くオリンピックの歴史の中でも初のこと。



また現在の平野の立場を考える上で、以下、2021年度の最新FISワールドカップ・ポイントのランキングを見てほしい。

Men Halfpipe
1 Yuto Totsuka JPN
2 Scotty James AUS
3 Andre Hoeflich GER
4 Raibu Katayama JPN
5 Jan Scherrer SUI
6 David Habluetzel SUI
7 Chase Blackwell USA
8 Taylor Gold USA
9 Ruka Hirano JPN
10 Chase Josey USA

世界トップ10にすでに戸塚優斗、片山來夢、平野流佳が入っている。
北京オリンピックに出場できる男子ハーフパイプ選手は、過去の例から4名だけだ。
戸塚優斗は確定。次に片山來夢が来るだろう。
3人目は、現在のところ平野流佳がいて、ワールドカップに出場続けて来て好成績を残した穴井一光もいる。
さらに今回の全日本では、平野歩夢の弟、海祝が3位に入った!選考争いは、平野歩夢が入ったことで、さらに熾烈な戦いとなった。

現在、全日本スキー連盟が定めたスノーボード選手選考で、最高のSランクは以下の4名だ。

片山來夢
戸塚優斗
平野流佳
穴井一光

当然、この4人の選手は、平昌オリンピック後にもナショナルチームという枠で活躍し、北京オリンピックに向けてチームと共に頑張って来た選手たちだ。平野歩夢が、もしこの中に入るためには、誰かが外れなければならい。選考するコーチ陣にはとっては胃に穴が空くくらい厳しい選択となるだろう。

長野オリンピックから続いている長いスノーボードの選考争いを見ると、時として不可解な選考があったことは否めない。
どの五輪スポーツ選手選考でもあることだし、見た側の方向によって批判が出てしまうことはある程度、仕方ないことだ。
しかし、そうした不満を出さないためにも、全日本スキー連盟は早めにメディアなどを通して、しっかりと選考基準などを示す必要があるだろう。そうすれば、平野歩夢のドリームを追うファンたちも、さらに気持ちよく応援できるに違いない。

今回、優勝した戸塚優斗にとっても、平野歩夢の台頭は大きな刺激になったようだ。さらに本格化する代表争いに向け、マスコミを通して以下のコメントを残した。
「歩夢くんも戻ってきて気が抜けなくなりました。もっともっと練習しないといけない」

思えば、3年半前に戸塚は、15歳の時に初めてニュージーランドで行われたワールドカップに出場し、初優勝という快挙を成し遂げた。あの時は、平野の背中を追う立場だったが、現在は逆に世界の絶対的王者として君臨している。平昌後の王者となったスコッティ・ジェームスも、3度も五輪で金メダルを獲得したショーン・ホワイトにも勝って来た。
憧れの先輩でもあった平野が、今度は追う立場になった。

(以下、動画は2017年NZのワールドカップ戸塚優斗(15歳)ワールドカップ初出場で初優勝の快挙ラン!)


全日本スノーボード選手権ハーフパイプ決勝結果

男子
1位 戸塚優斗
2位 平野歩夢
3位 平野海祝

女子
1位 今井胡桃
2位 小野光希
3位 冨田るき