
スノーボードに人生を捧げた少女の物語
舞台は彼女の故郷、St Kilda(セントキルダ)。幼い頃に芽生えたスノーボードへの情熱を中心に、自分の世界を築いていったテッサ。
「自分の望む世界は、自分でつくるもの」——そう信じて突き進んだ日々の中で、彼女は膝の大怪我という思わぬ挫折に直面する。
“その世界が壊れたとき、何が残るのか?”
競技に出られない間、他の選手たちが結果を出す様子をただ見守るしかなかったテッサ。
「イベントにただ参加するだけの存在にはなりたくない」
——その悔しさと向き合いながら、自分の内側を見つめ直す時間が始まる。
本編中のナレーションがとても印象的だ。
“What’s life without struggle? What’s calm without the chaos?”
“This is all part of the plan, right?”
苦しみも、静けさも、混乱も——すべてが人生の一部。
何もかもが思い通りにいくわけではないけれど、それでも「もう一度、築き直す」とテッサは静かに決意する。
再出発の先にある“本物の強さ”
再び立ち上がった彼女が築いた新しい世界には、かつてなかった視点と感謝があった。
“This time, the world I built has more foundation.”
“More perspective, more love, more clarity.”
“I didn’t dream of this world. But I’m glad I’m living it.”
夢とは違うかもしれない。けれど、今の自分が生きる世界は、たしかに豊かで、自分らしい——。
そんな想いがにじむエンディングは、観る者の心に静かに響く。
映像美とともに感じる、“心の平穏=HEADPEACE”
本作はThe North Face Australia & New Zealandによるプロデュース。大自然の中で滑るシーンと、ナレーションが織りなす映像詩のような構成は、単なるスポーツ映像を超えた深みを感じさせる。
「HEADPEACE(心の平穏)」というタイトルに込められた意味を、ぜひ映像を通じて感じてみよう。
Directed by Izrayl Brinsdon.
Produced by Christiana Roberts.
Music composed by J. Campbell.