24-25シーズンのリフト1日券、昨年比約9％アップ！価格上昇は鈍化もインバウンド需要が影響

コロナ禍が終息した後、急速に上昇し続けているリフト券の価格だが、24-25シーズンもさらなる値上がりが見込まれている。当編集部が調査した全国49カ所の主要スキー場のデータによると、今年のリフト1日券の平均値上げ率はおよそ9％に達している。（※現時点で49カ所のスキー場を調査し、合計で426％の値上げが確認された。平均値は約8.69％であり、今後もさらなる調査を予定している。）

特に、北海道のスキー場における価格上昇率が目立ち、比較的に西日本に向かうにつれて値上げの幅が抑えられている傾向がある。今回、リフト券の最高価格を記録したのは北海道のルスツリゾートで、14,500円となった。昨シーズンの10,000円を超えた価格からさらに26％も上昇しており、燃料費や人件費の高騰、そしてインバウンド需要の増加が主な要因とされる。

過去4シーズンの価格変動

ここで、DMK編集部が調査した全国スキー場のリフト1日券の価格を紹介する。調査データには、今シーズンを含めた過去4シーズン（2021-22シーズン以降）の価格変動が含まれており、各スキー場の価格の推移を知ることができる。以下の価格は、窓口で販売される1日券の最高価格を示しているため、時期によってはこれより安くなる場合もある。各スキー場では、事前割引や時間券といったお得な選択肢も提供しているため、これらを活用して賢くリフト券を購入することをお勧めしたい。

インバウンド需要と価格上昇の関連

個人的な見解だが、一部のスキー場では、特にインバウンド需要を意識した価格設定の影響を受け、リフト券価格が上昇しているように感じる。例えば、海外のスキーリゾートでは、1日券が300ドル（およそ45,000円）というケースも珍しくなく、日本のリフト券がまだ「割安」であるとの見方もある。しかし、欧米のスキー場は規模が大きく、スキーをしない観光客やセレブ層も訪れる魅力が多い点で日本とは異なる。

そのため、多少の値上げは仕方ないとする意見もある一方、特別なアップグレードがないまま、燃料費や人件費の上昇だけを理由に2～3年前の5,000円程度から1万円近くまで急激に値上げされた現状には疑問を感じざるを得ない。

日本のスキー場の未来

インバウンド客で賑わうスキー場にとって、高価格路線を進むのも一つの選択肢かもしれない。しかし、日本人スキーヤーやスノーボーダーが気軽に楽しめる環境を守るためには、今後もフレンドリーな価格設定を維持するスキー場が増えてほしいと願う。

自分たちのスキー場の規模が、欧米の人気スキー場とどの程度の差があるのか、実際のコースマップを見比べることで、その違いを冷静に理解することも大切だ。多くの日本人がこれまで通り、気軽にスノーボードを楽しめる環境が続くことを切に望む。

※以下の表、スマートフォンで画面が狭い方は横にすると、見やすくなるでしょう。

日本全国主なスキー場 2024-25リフト券価格比較（大人1日券）

スキー場名	2024-25（価格・円）	2023-24	2022-23	2021-22	値上げ率（％）※昨年比
北海道エリア
カムイスキーリンクス	5300	3800	3800	3800	39
十勝サホロリゾート	8000	7700	6600	5800	3
富良野	—	7000	6500	6000	–
星野リゾート トマム	7500	7000	5900	5900	7
ルスツリゾート	14500	11500	8800	6500	26
札幌国際	5800	5000	4800	4600	16
ニセコ全山	10500	9500	8500	8100	10
キロロスノーワールド	8000	7400	6500	5900	8
東北エリア
青森スプリング・スキーリゾート	6600	6200	5200	5500	6
雫石	6000	5000	5000	4300	12
安比高原	7500	7000	5500	5600	7
夏油高原	6400	6000	5400	5200	6
蔵王温泉	7500	6500	6300	5500	15
天元台高原	5500	5200	4700	4900	5
星野リゾート ネコマ マウンテン	5700	5500 ※旧アルツ磐梯＋猫魔	4200（WEB販売料金）	4500	3
グランデコスノーリゾート	6000	5900	4500～5900	3900～5600	1
関越エリア
川場	6200(平日5900)	5800（平日5500）	5500（平日5200）	5200	6
スノーパーク尾瀬戸倉	—	4900	4500	3700	–
谷川岳天神平（Mt.T by 星野リゾート）	9000	7500	6000	4000	12
丸沼高原	—	6000	5500	4900	–
Mt.Naeba（かぐら共通）	9000	8000	7000	6000	12
苗場	7200	6800	6000	5200	5
かぐら	7200	6800	6000	5200	5
神立スノーリゾート	5900	5700	5200	4800	3
上越国際	5500	5500	4500	4300	0
GALA湯沢	6800	6500	6000	5200	4
上信越エリア
軽井沢プリンス	9800	8000	7500	5700	22
菅平高原スノーリゾート	5700	5400	5400	4900	5
志賀高原	8000	7500	6500	6000	6
野沢温泉	7300	6800	6000	5200	7
斑尾高原	8000	7500	5500	5000	6
戸狩温泉	5500	4500	4500	4200	0
タングラムスキーサーカス	—	5800	4800	4300	–
戸隠	6500	5000	5000	4500	13
赤倉観光	6500	5300	4800	4800	10
ロッテアライ	7500	6600	6000	6000	13
白馬エリア
白馬八方尾根	8000	7200	6500	5500	11
エイブル白馬五竜	8500	7500	6000	5500	13
Hakuba47ウィンタースポーツパーク	8500	7500	6000	5500	13
白馬乗鞍温泉（白馬コルチナ共通）	5800	5200	5000	4100	11
白馬コルチナ（白馬乗鞍共通）	5800	5200	5000	4200	11
白馬岩岳マウンテンリゾート	—	5200	5500	4600	–
栂池高原	7500	6400	6400	5500	17
HAKUBA VALLEY 鹿島槍	5500	5000	4000	4000	10
爺ガ岳	5200	4700	4300	4300	10
白馬さのさか	—	4800	4100	3000	–
中央エリア
カムイみさか		3900	3900	3700	0
白樺湖ロイヤルヒル	5500	5500	5500	4900	0
スノーパーク イエティ	5200（平日4300）	5000（平日4300）	4500（平日3900）	4000（平日3500）	4
中京・北陸エリア
スキージャム勝山	5800	5500	5300	4800	5
鷲ヶ岳	—	5200	4900	4500	–
高鷲スノーパーク（ダイナランド共通）	5900	5700	5400	4900	3
めいほう	5800（平日4700）	5500（平日4700）	4500	4300	5
関西以西エリア
万場	4800	4800	4800	4500	0
ハチ北高原（ハチハチ北共通）	5500（平日5000）	5000	5000	4800	10
ハチ高原（ハチハチ北共通）	5500（平日5000）	5000	5000	4800	10

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