【はじめてのスノボ】初心者でも安心!5つのステップであなたも連続ターンができる!

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スノーボード初心者にとって、最初の一歩は誰もが難しいと感じるもの。転ぶことへの恐怖や身体の思うように動かせない不安がつきまといます。しかし、安心してください!

この記事では、初心者の方に向けて5つのステップアップ法をご紹介し、その実践によってあなたも連続ターンを自在にこなせるようになるでしょう。

わかりやすい説明のために、豊富な写真と動画を交えて解説します。

美那ちゃんこと清水美那プロが、初心者にも理解しやすくデモンストレーションしてくれました。責任編集は、スノーボード歴39年かつ30年以上のインストラクター経験を持つ当サイトの管理人フサキ(※カナダ公認インストラクター)が行います。スノーボードの楽しさを存分に味わえるように、ぜひご活用ください。

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清水 美那(しみず・みな)

大阪府出身
ビデオ、雑誌などの撮影、大会(スロープスタイル)で活動。また、スノーボードキャンプを開催しながら、滑る楽しさを広めている。モットーは「いつも笑顔でスノーボードを!」

スポンサー:Sandbox, DEATH LABEL, OAKLEY, FLUX BINDINGS, ARK, SOURCREAM, FIX FIT, SEV, Fanta, GiRL, かぐらスキー場, 本陣リゾート, GLOBAL SESSON

目次

転び方

まずは5つのステップアップを説明する前に大事なこと!転び方について説明します。
はじめてスノーボードをする方にとっては、転ぶことって、とっても怖いことです。
でも、滑る前に正しい転び方をやっておけば、だいぶ恐怖を取り除けますよ。一度、雪上で尻もちをすることで、転ぶことへの恐怖感が和らぐものです。
しかも、安全にスノーボードが上達できます!

スノーボーダーは、どんなにうまい人でも転ぶものなんです。ある程度うまくなって、まったく転ばない人がいたら、その人はあまりチャレンジしていない人ではないでしょうか?
だから、転ぶことに恥ずかしがることはありません
まずは5つのステップに行く前に、正しい転び方を理解し、転倒による怪我を防ぐようにしましょう!

背中側の転び方

まずはリラックス。身体が硬直していると、よけいに痛い思いをします。

そして、できるだけ上体を小さくすること。高い位置から転ぶよりも、低い位置から転ぶ方が断然、痛くありません。

それで、後ろにゴロリと転がるように。

できれば、両手を使って受け身するようにしましょう。

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正面側の転び方

リラックスすることが大切です。身体が硬直していれば、それだけ怪我のリスクが高まります。

プールに飛び込むようにヒザから雪面に付けて、滑り込む感じでやりましょう。
まるでベースボールの滑り込みのようにします。

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転ぶ時に絶対に気を付けてほしいこと!

転ぶ時には絶対に片腕を立てて全体重を掛けないようにしてください。
残念ながら、毎年、腕を骨折をしている人が断ちません。スノーボードの怪我は、上半身が多く、その中でも最も多いのが、手首の骨折なんです。
特に女の子は、転んだ瞬間に、腕を出す傾向があるので、ここで紹介した転び方をぜひ事前にやっておき、身体で覚えるようにしましょう。
板をつけていない状態で、家の中でコソ練するのもいいでしょう。

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STEP 1 片足スケーティング

スノーボードでいうスケーティングとは、前足だけバインディングを付けて、後ろ足は外している状態で滑ることです。そこから、平らなところを動き回ることを言います。このテクニックは、リフトの乗り降りの周辺エリアで使うテクニックです。また、ゲレンデには平らなところがあり、止まってしまうことがあります。そんな時にもこの片足スケーティングを行います。

まるでスケートボーダーのようにスイスイできるように、トライしましょう!

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①リラックスして立ちましょう。しっかりと進む方向を見ること。決して、足元など目線が下がらないように。目線の先行はバランスを保つ鍵です。

②やや前足に体重をかけるようにしながら、後ろ足で蹴りましょう。

③後ろの足をバインディングとバインディングに乗せます。
後ろの手をテールの方に置くようにすると、自然なスタンスを保てますよ。
逆に後ろの手が前に出ちゃうと、上半身と下半身が捻じれて、ボードがうまく真っ直ぐに進めなくなります。気を付けましょう!

蹴る足はビンディングの後ろがオススメ!

スケーティングをする時、蹴る方の足はビンンディングの前に蹴る方法(以下、写真左側)と、バインディングの後ろで蹴る方法(以下、写真右側)の2種類があります。

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慣れてくれば、どちらでもスムースに真っ直ぐ板が進むように蹴れるのだけど、左側のビンデインングの前で蹴る方法は、上半身と下半身が捻じれた格好になるので、うまく真っ直ぐに蹴れないという方が多いです。
だから、右側のビンデインングの後ろ側の蹴る方法がオススメ!うまいライダーさんは、だいたいこのスタイルです。

片足スケーティングよくありがちなNG

スケーティングでよくありがちな、やってはいけないことをご紹介しますね。
うまくいかない方は、このNGをやっていないか、チェックしましょう。

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下を向いてしまう。進行方向を向かないとバランスが保てないよ。

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蹴る方の足が前足から離れて、スケーティングをしてしまう。一見すると良さそうだけど、これだとうまく板を走らせることがないよ。蹴る方の足は、前足に近づけて蹴ることで、スムースに板を走らせることができます。

片足スケーティング イメトレ用の見本動画

STEP 2 ワンフット直滑降とワンフットでの停止

片足スケーティングができるようになったら、今度は斜面で行います。と言っても超なだらかで自然停止できるようなところで、ワンフット直滑降とワンフットでの停止の練習をしてみましょう。
まずは、ワンフット直滑降から。

ワンフット直滑降

ワンフット直滑降とは、前足だけバインディングを付けて、後ろ足は外している状態。そこから、後ろ足を板に乗せて真っ直ぐ滑らすことです。
前項目のステップ1では、平らなところを動き回るスケーティングでしたが、今回は緩い斜面から自然に停止できる場所を選んで行います。
スノーボーダーに欠かせない、正しい姿勢を保つ大事な練習です。

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①止まっている状態から
②後ろ足でちょっと雪面を蹴って、ボードに乗ります。
③進行方向を見ながらリラックスしてライディング。

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④両手を軽く広げて軸をしっかりと保ちながら、自然に止まるまで待ちましょう。

ワンフット直滑降よくありがちなNG

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怖がるあまり体重が後ろ足に行ってしまう。腰が引けるとよけいに怖くなってしまい、うまくボードがコントロールできなくなるから気を付けて。

ワンフット直滑降イメトレ用の見本動画

先のワンフットは真っ直ぐに進んで自然停止を待っていただけだけど、今回は自分からターンして停止するというテクニック。
これができることで、ターンもうまくできるようになるし、リフトで降りる時もコントロールできるようになります。
初心者にとっては難しいテクニックだけど、以下に伝えるコツをしっかりと押さえておけば、きっとできるようになるでしょう。

ヒールサイド(カカト側)のワンフット・ターンで停止

次に、ワンフットから直滑降してターンして停止します。
前に紹介したワンフットは真っ直ぐに進んで自然停止を待っていただけだけど、今回は自分からターンして停止するというテクニックになります。
これができれば、ターンもうまくできるようになるし、リフトで降りる時もコントロールできるようになります。
初心者にとっては難しいテクニックだけど、今回もハウツーをしっかりと押さえておけば、きっとできるようになるでしょう。

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①ボードの先を進む方向へ向けて、目線も先へ。ライディング準備。
②上体を起こした姿勢のまま、後ろ足を乗せます。
③ボードの真ん中に乗って、良い姿勢のまま真っ直ぐ滑り降りましょう。
④つま先を上げて、前足のカカト側に徐々に重心をかけていきます。肩も徐々に進む方向に回していきましょう。
⑤最後は両足のカカトに体重を乗せて停止。

ヒールサイドうまくいくコツ

前(足)のつま先を胸の方に引き上げるようにして、カカト側でしっかりとエッジング(エッジを立てる)するようにしましょう!

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ワンフットからのヒールサイドでの停止イメトレ用の見本動画

STEP 3 横滑り

横滑りは、スノーボーダーにとってとても大事なテクニック。
スピードを遅くしたり、ストップさせることができます。
安全に滑るためのスピード調整テクニックです。

カカト側の横滑り

まずはカカト側から、横滑りにチャレンジしましょう!

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POINT
・両足均等に体重を乗せましょう!
・つま先を胸の方に引き上げ、カカトに体重を乗せるようにします。バインディングのハイバックにちょっと寄りかかる意識も。
・上記の運動を強めることによって、カカト側のエッジングが強めていくと、スピードが遅くなります。また、さらにエッジングを強めると止まります。
・以上のことは、斜面や雪質の状況にも変わって来るので、その状況に応じてスピード調整できるようにしましょう。
・自分である程度、スピード調整としっかりと止まることができれば、合格です!

カカト側から立てないという人へ

カカト側の横滑りをする時、どうしても立てないという方がいます。
そんな人は、まず以下のことに気を付けてみてください。

1)座った状態から立つ時、しっかりとつま先を胸の方に引き上げ、カカト側のエッジングがよく雪に食い込むようにすること
2)目線が下を向いた状態だとバランスを保ち難いので、しっかりと先に送っておきましょう。
3)事前に板を引き上げ、急激に下ろす。すると、カカト側のエッジが雪に食い込んで立ちやすいです。この動作を2、3回やってみましょう。
4)腹筋が弱いと立ち難いので、事前に腹筋を鍛えておくといいよ。

こういう状況では立ち難い
1)斜度がなくほぼ平らなところ。(注:初心者なので、緩い斜面でやるものだけど、あまりにも平らな場所だと、お尻の高さと板の高さが同じところにあり立ち難いです。)
2)雪が固い日。(エッジングが食い込まなくて立ち難いです。)

どうしても立てなかったら、この部分だけお友達に手伝ってもらうのも手です。
以下に教えるつま先側なら、きっと立つことができるので、安心してください。
つまりカカト側で立てなくても、つま先側で立ち、そこからターンすることが可能です!

カカト側の横滑りイメトレ用の見本動画

どうしてもうまくいかない人はまずは片足でトライ!

どうしても横滑りの感覚がつかめないという方は、この片足(前足)だけバインディングに付けた状態で行う方法がオススメです。

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①まずはエッジを効かして止まった状態を作りましょう。
②そこからエッジを寝かして、ボードをフラットにしていきます。
③フラットにしたらまるで横滑りをしていりように、板を押して滑らせれいきましょう。
④そして、再びエッジを立てて停止。この時、エッジング(角度を付けること)することによって、押してもボードが動かない(=停止)できるようにすることを感じるようにしましょう。

以上の動きが、まさに横滑りだよ!

カカト側横滑りよくありがちなNG

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腰が引けて、下を向いてしまっている。頭というのは、人間のパートでも結構重い。だから、下を向くことで体重が前の方に行き過ぎちゃうんだ。もっと高い位置で構えるようにしよう。

つま先側の横滑り

カカト側がある程度、できるようになったら今度は、つま先側をチャレンジしてみましょう!
つま先側は、後ろ向きに滑ることから、苦手としている人が多いです。
でも、人間はカカト側で立つのはバランスが取り難く、つま先側で立った方が安定します。そういった意味では、慣れてしまえばつま先側の方が安定しますよ。

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POINT
・カカト側でうまく立てなかった人も、つま先側なら立てますね。立った時に腰が曲がったお年寄りのようにならなないように、背筋をなるべく立てましょう。こうすることで、体重がボードの真ん中に乗りやすくなり安定します。
・なんと言っても足首をしっかりと曲げるのが最大のコツ。それこそヒザや脛を雪面に押し付けるくらい、足首を曲げるようにしましょう。
・後ろ側に滑っていくので山側を見ながら滑るような状態ですが、写真2コマと4コマにあるように、できれば後ろ側を振り返るようにして、あとどれだけ滑るエリアがあるか確認しましょう。
・真っ直ぐにスムーズに降りるためにも、両足に均等に体重を乗せるようにしましょう。
・後ろ側に行くので怖がるあまりに身体を硬直させるのは、返ってうまくできない元。なるべく肩の力を抜いて、リラックスするように心がけましょう。

つま先側の横滑りイメトレ用の見本動画

つま先側横滑りよくありがちなNG

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背中側が怖いあまりに、腰を曲げたまま。これでは、体重が山側にいってしまいうまくボードをコントロールできないよ。また、腰だけが曲がって、肝心のエッジが寝ていて、自分の思いとは裏腹にズルズル加速して滑ってしまい、ボードをストップすることができない。上体を起こして、しっかりとエッジングできるようにしよう!

STEP 4 木の葉落とし

木の葉落としとは、まるで木の葉が舞い落ちるかのように、左右にユラユラ滑ることを言います。
前回の横滑りでは、スピード調整しながら斜面に対して真っ直ぐに滑るだけでしたが、このステップ4の木の葉落としでは、さらに左右移動にコントロールすることを学びます。

木の葉落としができれば、スピード調整できる上に、ジグザグに滑るコントロールを身に着けることができるので、ゲレンデを自由に滑ることができます。
ターンするのが難しい急斜面でも使える大事なテクニックです。

カカト側の木の葉落とし

①まずは横滑りのように斜面に対してボードを真横に向けた状態立ちましょう!
②前足に重心を移動して徐々にボードが進むようにします。
③足首、ヒザをしっかりと曲げて体重を落とし、停止しましょう。
④今度は逆側の足に体重を乗せて進みます。
⑤最後もしっかりと体重を落として停止。このジグザグの滑りを繰り返しましょう。

木の葉落とし成功の最大の秘訣はぺダリング運動にあり!

これまで世界中の初心者の方を見て来ましたが、木の葉落としの最大の秘訣は、ぺダリング運動にあります。
以下写真のように、ボードを逆さにして腰かけてみてください。

イメージとしては、リラックスして立ち、足首、ヒザをほのかに曲げて重心を軽く落とす。
そこから、あまり体重を前後にかけるのではなく、むしろペダリング運動するのです。
それは、まるで車の運転のアクセルとブレーキの動作にも似ています。
写真の緑の矢印のように左足のつま先をペダルしてみましょう。
右足は、逆に赤矢印の方向へ引き上げます。つま先を胸に引き上げるような感じです。
すると、あら不思議、ペダルした方に足の方向にボードは進んで行くのです。
何度も言いますが、あまり体重を左右に動かすことはありません。
むしろ体重は両足の均等のまま、ただ進みたい方向にペダリングするという感じです。
すると、自分が行きたい方向にボードは進んでいきます。
スノーボードが上手な人は、この足首の動作が繊細。初心者の内からこうしたペダリング動作を覚えておくと良いでしょう。

つま先側の木の葉落とし

つま先側の木の葉落としは、背面に滑ることから視界が狭く苦手とする人が多いです。
コツは、先の横滑りで紹介したように、腰を曲げずにしっかりと立つこと。頭が下がらないことで、重心が安定します。

①まずは腰を曲げずにしっかりと上体を起こして立つこと。
②そこから徐々に進む方向の足首を曲げて体重を掛けるように。するとボードは進み始めます。
③足首、ヒザを曲げてしっかりと停止できるようにしましょう。
④今度は逆足に体重を掛けていきますよ。すべての動作は慌てずにゆったりと行いましょう。
⑤また、最後は体重を落とすようにしてしっかりと止まります。

木の葉落としイメトレ用動画

STEP 5 最初のワンターンから連続ターンへ

さあ、いよいよターンをやってみましょう。
スケーティングでボード感覚に慣れ、スノーボードに必要な正しい姿勢を学び。
横滑りで、スピード調整と停止を覚えて。
さらに木の葉落としで、ゲレンデを自由に左右移動するコントロールを学んで来ました。
最後は、いよいよターンに挑戦。これができれば、あなたも「スノーボーダー」と胸を張っていいでしょう!

カカト側のワンターン

まずは連続ターンをする前にカカト側に停止するワンターンをやってみましょう。

①カカト側で立ちましょう。

②その状態から徐々に前足に体重を乗せるようにします。
この時、ボードが動き出す怖さから身体が引けて後足に体重が乗りがちなので、自分が思っている以上に積極的に前足に乗って行きましょう!

③動き出したら、慌てずに停止していきましょう。真っ直ぐに進む距離はわずかでOK!真っ直ぐというよりは、最初は45度方向を狙う感じで斜めに滑りましょう。

④停止のコツは、両つま先を胸に引き上げること。また、腰を落として、体重をカカトにしっかりと乗せることです。

つま先側のワンターン

つま先側のワンターンは、カカト側に比べて苦手という方が多いです。背中側で止まるということが怖いのでしょう。
本来であれば、つま先側の方がカカト側よりもエッジングを強めることができるので、止まりやすいのです。だから、腰を曲げずにしっかりと上体を起こし良い姿勢を保てば、うまくできます。

①まずは、つま先側に立つ。この時すでに上体を起こしておくことで、バランスを保つことできます。背中側が怖いあまりに、腰を屈めていてはダメ。

②徐々に前足に体重を乗せていきましょう。

③まっすぐに滑っている時は、上半身はリラックスさせボードの真ん中に乗っていること。否、体重が後足に乗りやすいので、気持ちは前足に乗る。

④ボードを徐々に横にして停止。この時も上体を起こしていないで、前かがみになっていると返ってコントロールできずに転ぶので気を付けましょう。

大ざっぱでいい!完璧を目指さずステップアップの心構え
スノーボードの上達方法は建築型でなく彫刻型

さあ、ここまで来たら、いよいよ連続ターンです。連続ターンができれば、「ワタシ、スノーボーダー!です。」って胸を張れますね。
だけど、この時点で何かの練習でつまずいてしまった方、あまり気にしないで!
もしかしたら、「できないから」って、できないことをできるまで頑張っちゃったかもしれないけど、スノーボードの上達方法は、建築型でなく彫刻型がいいんです!

建築型というのは、ともかく基本からしっかりと100%近く習得して、次のステップに歩む方法。
彫刻型というのは、まるで彫刻を彫るように、最初ある物体から徐々にある形を目指してつき進むこと。

実際の例として、僕が長年レッスンして来た経験では、片足スケーティングがうまくできなかったり、つま先側の横滑りがうまくできない方も最終的に連続ターンまでできたことはたくさんありました。
つまり、できないことを徹底的にやり過ぎると、返ってそこで体力を消耗して、嫌になっちゃうことがあるんです。
それよりも、できないことは、「もう、いいや!」ぐらいの気持ちで、次のことをどんどんトライしてほしいのです。

もの凄く極端な話、サーフィンとかスケートボードがもの凄くうまい方なんかは、すべてのステップを飛ばしていきなりターンをやってもできてしまったりするもんなんですよ。

もちろん、ここで紹介して5つのステップがうまくできたことには越したことはないけど、あまりこだわり過ぎるのも良くないですよ。
このことは、将来スノーボードがうまくなった時、さらなるステップアップする時にも使える考え方だと思います。

連続ターン

さあ、いよいよ夢のスノーボーダーの扉!連続ターンに挑戦しよう。

①まずは立ってみて。しっかりとこれから行うイメージを。深呼吸して、いざ出発!

②徐々に前足へ。この時、体重が後足にいきやすいから気を付けて。意識は前足だよ。

③初心者にとってもっとも怖い部分。目線が下がるとよけいに怖くなるので、必ずこれから進む方向へ目線を送ろう!谷側を見ること。(※ここで多くの初心者は怖さのあまりターンの内側サイド、または足下に目線がいきがちです)

④ターンの仕上げへ。ここからスピードが徐々にゆっくりになります。足首をしっかりと曲げてエッジング。

⑤上体を起こしたまましっかりとつま先側のターンを仕上げましょう。つま先ターンでは上体は山側に倒れる初心者が多いので気を付けてください。

⑥再び前足に乗っていき、今度はカカト側のターンへ。

⑦目線は、しっかりとこれから進む方向へ。全体のターンを通して「S」字を意識して目線を送りましょう。

⑧ターンの仕上げ段階。上半身をなるべくリラックスして構えて、ここではボードの真ん中に乗る気持ちが大切です。

スノボ初心者イメトレ用ビデオ
ここまでのおさらい動画

実際にゲレンデに出た時におさらいできるように、ここまでのステップをまとめた動画、『スノボ初心者イメトレ用ビデオ』をご紹介しましょう。
ゲレンデに出る前に今一度、こちらの動画をご参考ください。

どうしてもターンができない方は、ここを直そう!

何度かターンしたけど、なかなかうまくできない。転倒して痛い思いをした。怖くて身体が動いてくれない。
そんな症状の方は、どこでうまくいっていないか、考えてみてください。
ここでは、初心者の方が、やりがちな「あるある間違い例」をご紹介します。

目線が下へ

車を乗る時や自転車に乗る時に、これから進むところ見ないで、足下を見ていたらどうだろう?
そんな怖いことできないし、そうしたら事故を起こすよね?
でも、初心者の方は多くの方が、目線を下にしてしまいます。
常にこれから進むところを見るようにするのが、ターン成功の鍵!

体重が後足へ

スノーボードが走り出すと、怖がるあまりに体重が後足に行く初心者の方が多いです。
体重が後足に乗ると、その勢いでむしろスピードが出ちゃうって知っていた?そう、逆に怖い動きをしちゃっているんです。
前足に体重を乗せれば、テール(ボードの後ろ部分)が軽くなって、コントロールもしやすくなります。
前足を軸にして、テールを振るというような意識を持ちましょう。

以上の2点の問題解決策→
「目線が下へ」「体重が後足へ」
以上の2点を解消する魔法のドリルは、手を前に出すことです。
前に来る手、左足が前に来るレギュラースタンスの方なら、左手を滑りながら出してみましょう。
あたかもこれから滑るところへ指先でリーディングしていくといいですよ。
こうすることで、目線が正しい方向へ行きやすいし、後足に乗っていた体重もうまく前に乗るようになって来るでしょう。

腰を曲げてしまう

よくスノーボードを始めた初心者の方に、「姿勢を低くしてー!」なんてアドバイスする方がいるけど、そうすると初心者の方って、腰を曲げちゃったりするもの。
腰を曲げれば、頭が下がり、高さから低さへの移動でなんとなく恐怖感が和らいだかもしれませんが、それだとボードをコントロールができません。
人間って頭の重さって意外にあるのので、頭が下がっただけでも体重バランスが悪くなるものなんです。

問題解決方法→
アゴを上げて、姿勢をよくすることが大切。基本的にはボードの真ん中に体重が乗ることで、コントロール性能が上がるんです。
まるで自分が回るコマのようにすれば、ボードは言うことを聞いてくれますよ。
そして、ヒザ、足首はしっかりと曲げる一方で、なるべく上体を起こして背中は曲げないようにするといいでしょう。

ターンを急ぎ過ぎ

初心者の人って、怖い時間を早く終わらせたくて、急にボードを斜面に対して横に向けて、ターンを急ぎ過ぎ。
すると、上半身と下半身が捻じれてしまって、エッジを引っかけ転倒しやすくなったりします。

問題解決方法→
大きなターンをするようにしようにしましょう!
ボードが斜面に向かって真っすぐ進むところでは怖いけど、慌てずに。そこからゆっくりとターンを仕上げる意識です。

スノーボーダーの証!連続ターンの習得はどれくらい必要?

これまで私は、39年間のスノーボード歴で、30年以上にも及ぶスノーボード・レッスンを行って来ました。カナダのウィスラーでは、15年間スノーボードスクールに在籍しながら、たくさんの生徒さんを見て来ました。年間1000日間以上はレッスンに入っているので、おそらくは1万2千人以上もの生徒さんを見て来たと思います。
そんな私の経験談として、はじめてスノーボードした人が、どれくらいで連続ターンができるようになるのか?
ということをお伝えします。

スノボを始めた初日で連続ターンまでできてしまう方は、10%~20%程度です。
2日目にターンができる人は、50%くらい。
そして3日目になれば70%以上、およそ80%くらいの人が、連続ターンができるようになります。

また、片方だけのターン。特に多くの初心者が楽だと思うカカト側からつま先側のワンターンは、ほぼ9割の方が、初日でできてしまいます。
だけど、つま先側からカカト側のワンターンで戸惑ってしまう初心者が多く、そこで2日、あるいは3日掛かってしまいます。

あと、すぐに連続ターンができるかどうかは、あなたのこれまでのスポーツ履歴や体力にも関係します。
例えば、これまでにスケートボードやサーフィンなど横乗りの経験があった人は上達も早いです。
また、その日の雪のコンディションにも大きく関わります。雪質がカチコチなアイスバーンでは上達は難しいです。
一方、5センチほどの新雪が降った柔らかい雪質、あるいは春のシャーベット状のシャバ雪は、板のコントロールがしやすく上達が早まります。

初心者がぶつかる3つの壁 ①斜面に立つ ②リフトの乗り降り ③連続ターン

私は、自分のインストラクター経験から初心者がぶつかる3つの壁というものを感じて来ました。
それは、以下の3つです。

①斜面に立つ
②リフトの乗り降り
③連続ターン

両足にビンディングを固定して、そこから立って横滑りすることは 慣れない人にとって簡単なことではありません。特に腹筋が弱い方や、お腹が出ている人は、カカト側で立つことが難しいです。そんな人はカカト側で立つことはあきらめて、つま先側から立ってターン習得する方法をおすすめします。

次にリフトの乗り降り。特に降り方で戸惑う人は多いし、最悪のケースではリフトから降りる時に転倒して怪我をしてしまうこともあります。
そんな人には、事前に片足スケーティング(ワンフット)の練習を改めて行います。

そして、最後は連続ターンですね。

だけど、この初心者がぶつがりがちな3つの壁をクリアしてしまえば、スノーボードは飛躍的にうまくなれるスポーツです。
始めたばかりの1シーズン目のスノーボーダーでも、シーズン終了にはジャンプに挑戦できるケースも多々あります。
それくらい上達の早いスノーボードです。

絶対にやってはいけないことはいきなり頂上に行くこと

絶対にやってはいけないことは、スノーボードがある程度うまい友人に連れられて、いきなりリフトに乗って頂上まで行ってしまうことです。
うまく立てずにお尻を打ちまくったり、最悪のケースではうまく立てたのは良いけど、止まり方がわからずコース外の木にぶつかって大怪我することがあります。スノーボーダーはスキーヤーと違って、立つのが難しいスポーツなので、こうした初心者による木にぶつかる事故は少ないのですが、スキーヤーの場合には残念ながら死亡事故も起こっています。またうまい人が多いコースでは、速く滑るスキーヤーとスノーボーダーとの衝突事故も懸念されます。コースの真ん中に座って、後ろから突っ込まれる心配もあります。どこのスキー場でも比較的に初心者が安心して始められるより安全なコースがあるので、そういうところでスノボをはじめましょう!

あと、いっしょに行ったうまいスノーボーダー友達の邪魔もよくないと思うので、スノーボードスクールに入ることをおすすめします。特に最初の1日目は、スクールに入って正しい上達の仕方を習いましょう。2日目、慣れて来たらスクールに入らなくて、自分でトライするのも良いでしょう。


最後のメッセージ:絶対にあきらめないこと

最後のアドバイスは、絶対にあきらめないこと。
正しい知識を持って練習して行けば、必ずいつかターンができるようになります。
人によっては一日でターンができてしまうけど、人によっては3日掛かることもあるでしょう。もしかしたら、それ以上に掛かるかもしれません。
でも、あきらめないで、やっていればいつかできるようになるものです。スノーボードは、最初の連続ターンまでは、ともかく一番大変なところなんです。
そこさえクリアしてしまえば、あとは上達グングン。スノーボードが楽しくてしょうがなくなってしまうでしょう。スノーボードという素晴らしいスポーツをぜひ多くの方に知ってほしいです!
わからない方は、お気軽にご質問ください。e-mail: [email protected]

●参考サイト
カナダ公式インストラクター協会 Canadian Association of Snowboard Instructors
https://casi-acms.com/

スキーとスノボはじめの一日目はどっちが簡単?

これまでのレッスン経験で、何回も聞かれた質問「スキーとスノボはじめの一日目はどっちが簡単?」
たしかに同じ雪上スポーツ、多くの人が気にされるのも理解できます。
スノーボーダーの私としては、「スノボの方がカンタン」と答えたいけど、残念ながら答えは「スキーの方がカンタンです」

理由は、スキーとスノーボードの安定感の違いです。
2本で分かれているスキーは、常に2つのエッジングで立つことができいます。一方のスノーボードは、1本しかない板で滑るために1つのエッジを使って立つ運命にあります。
先の項目でも伝えましたが、スノーボーダーは立つのも困難だったりします。

安定感が弱いスノーボーダーは、リフトを降りるのも大変。
またスキーヤーと違ってボーゲン(※板をハの字のようにして滑る技術)という低速で滑る技術が存在しないスノーボーダーは、最初のターンも苦労します。

しかし、連続ターンを覚えてからは、スノーボードの方が上達が早いです!

スキーヤーのようにハの字のボーゲンから板を平行に揃えるような技術は必要なく、シンプルにターンを覚えることができます。連続ターンが安定して来たら、より力強いカービングターンの習得。そして、オーリーなどのフリースタイル技術の習得。あるいは、逆向きに滑るスイッチライディングの練習を始めることができます。
スノーボーダーは始めてからの最初の3日間、ターン習得までは苦労させられるスポーツですが、ターンを覚えてからは驚くほど上達が早いものなのです。

あと、スキーヤーだった方がスノーボードを始めて驚かれるのは、スノーボードの恰好の身軽さです。ブーツも雪上で歩きやすく軽いです。スキーギアのようなスノーボードギアは重くありません。この手軽さに憧れてスノーボードを始める人もいます。

あと板の太いスノーボードはパウダー(新雪)を滑るのもスキーヤーよりも容易です。
さらにフリースタイルのジャンプでは、スキーの板は転んだ際に両足がバラバラなり、膝などの大怪我のリスクがありますが、スノーボーダーはそのようなことがありません。ちなみにスノーボードの怪我は上半身、頭、首、肩、手首が多く、スキーヤーの怪我は、膝など下半身が多いです。

ともかく、初心者コースまで滑れるようなるのが大変なのがスノーボードで、そこから先の上達はスノーボードの方がスキーよりも早いでしょう!


スノーボードする時に必要な恰好は?アウターとインナー、小物類

スノーボードする時には、スノーボード用として売られているジャケットやパンツ、あるはスキー用のジャケットを着るようにしましょう。防水性が高い山用のジャケットでもOKです。
あとヘルメットをかぶるようにしましょう。
ゴーグルは視界を確保するために、必要です。
グローブは初心者の内は転びやすいので、スノーボード用として売られている防水性が高いものが良いでしょう。

インナーはスキー、スノボ、山用などの専用のものがベターですが、ユニクロなど手軽に購入できる温かいタイツでもOKです。
ソックスもスキー、スノボ用でOK!
あとフェイスマスクがあると重宝します。特に風が強くて寒い日に活躍。
ヒップパッド、ニーパットがあると、もの凄く役立ちます。特にお尻を守るヒップのプロテクターは、初心者ボーダーにとって必需品と言えるでしょう。

●関連リンク
初心者のスノーボーダーの人で、板の選び方を知りたいという人は、ぜひ以下の【スノーボード初心者 板の選び方 5つのポイント】もご覧ください。
https://dmksnowboard.com/how-to-choose-a-snowboard/

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