【フサキ日記】3.14

広告 five  

今日、カナダは3月14日です。
あの日の朝は晴れて、気温がなんとマイナス20度でした。
メチャ寒かったこともあり、ゲレンデ・コンディションもよく、まだまだシーズンが続くことを強く感じれる日でした。
見慣れた景色だけど、改めて「きれいだなあ」って思い、たまたま持っていたiPhoneで山の上で写真を撮っていました。

早めに山から降りると、突然イントラ仲間から電話があったのです。
普段、電話なんてして来ないで、何かあればメッセンジャーで知らせてくるのに、一瞬、「何事だろ?」と思って電話を取りました。

「明日からスキー場がクローズになった」

えっ!?
一瞬、全然伝えている意味がわからなくて、言葉を失いました。

というのも当時、カナダの雰囲気は、コロナというのものが僕たち社会に影響する不気味な存在という印象はあったけど、まさか突然、スキー場をクローズする力などないと思われていたからです。

広告

だから、まだマスクをしている人もいなかったし、2メートル間隔で並ぶことなどもなかったのです。
それどころか、その後に娘の学校から来たメールでは、「子供にマスクをさせることは返って良くない」という、今では間違った認識のメッセージまで来たぐらい。それくらい、僕たちはコロナというものをつかめていなかったのです。

この同僚の電話では、「まずは8日間クローズする」という内容でした。
だから、その時には楽観的に「1週間ほど休みかあ…」と思ったものです。

翌日、ビレッジの様子が気になって行ってみると、手持ち無沙汰でいろいろな人が散歩していました。山がクローズし、いくつかのショップも閉めているところもありました。みんな急にやることがなってしまって、天気の良い日には日向ぼっこを兼ねてブラブラと歩くことしかできなかったのです。

すると、そこにヨーロッパから来たイントラ仲間がいました。
彼らは、電話した同僚と違ってシーズンだけウィスラーに来た若者です。
話してみると、「もうスキー場が開かない」と思っていたのです。「だからもう故郷に帰る」と言うのです。
「えっ、嘘!だって一週間と聞いたよ」と伝えると、
「どうだろう?たぶんもうオープンしないと思うよ」と。

その時になって、このコロナの影響力を深く考え始めるようになりました。

実際に暗い影は、どんどん僕たちに迫って来ました。
スキー場は、まったく再オープンする気配なし。レストランもクローズしたまま。
急に仕事を失った人が、失業手当の準備を始める…。
その後には、スーパーマーケットで、トイレットペーパーが買えない状況になりました。
ちなみに、その時でもまだ僕たちはコロナの状況を理解していなくて、多くのスーパーマーケットでは、マスクをせずに買い物もできていました。

そもそもカナダ人は、マスクする文化がまったくないので、マスクすることは凄い違和感なのです。
今では、当時の日本でコロナが他の国よりも広がらなかった原因は、国民の高い衛生意識、マスクをする習慣であったと思います。でも、自分は本気で、BCG説を信じていました。日本のBSGワクチン接種が、他の国よりも患者数を抑えていると思っていたのです。

今、ウィスラーのスキー場では、みんなマスクをしています。
リフトの列は2メートル間隔で並んでいます。
ゲレンデのレストランは完全予約制で、テーブル間隔を空けています。
その甲斐あって、ここまで来れました。
去年の3.14は、最終滑走日でしたが、ウィスラーは明日もオープンが続きます。
そのことに本当に感謝ですね。

今季は、コロナにより海外からのお客様も来なくなってしまいました。
イントラの仕事も週に1回~3回程度。これまで毎週5日、忙しい時期には休みなしでイントラしていたのに。
だから、イントラで仕事できることが楽しくて仕方ありません。改めて「あーあ、自分ってこの仕事が好きなんだなあ」と思い知らされました。

2月25日時点でのバンクーバー発VANCOUVER SUN誌が紹介したウィスラーの患者状況&3月1日に衛生局が発表したワクチン計画

ウィスラーのCOVID-19症例は、1月に急増し、1月1日から26日までの間に288症例を記録。
しかし、2月は減少したとVancouver CoastalHealth(バンクーバー衛生管理局)は伝えています。
2月16日から21日まで、26件のCOVID-19の新規症例があり、前週の2月8日から15日よりも36件少なくなりました。
今年ウィスラーでは702件の症例があり、現在までに671人が回復。

ブリティッシュコロンビア州衛生管理局長ボニー・ヘンリー博士は3月1日の記者会見で、希望する全住民の1回目の接種を7月末までに終わらせる計画を発表しています。
ウィスラーでもすでにレストランで働く人などのワクチン接種計画が始まり、現在ウィスラーで留学する学生さんで日本食レストランで働く人のところにも「ワクチンを打つ予定が来た」と言っていました。

BC州ではワクチン計画を4つのフレーズに分けていて、現在はフレーズ2で医療従事者や80歳以上の高年齢の方などの接種が始まっています。
ソシアルワーカーなどでない一般の人の接種は、フレーズ3のポジションとなっていて、60歳から79歳までが対象です。
自分は、今、52歳なので、最後のフレーズ4となります。その中でも50歳から54歳というカテゴリーでは、7月から8月となっているので、うまくいけば、ワクチン接種した自分は、日本に行ける日がやって来るのかも!?

広告