スノーボード・ギアの中でもブーツ選びは超重要です!板、ビンディング、ブーツというスノーボード3点セットの中でももっともパーソナルなギアアイテムで、ライディングに左右されるのがブーツと言っても過言ではないでしょう。
そんな気になるスノーボードブーツ、今季、注目となりそうな最新モデル10選をご紹介します!
今回の企画では、以下のような人を想定して選んでみました。
①もうすでにスノーボードをやったことがある。
②今のブーツを気に入っていなくて、新たにブーツを買うことを検討している。
③かなり古いブーツなので、新しいブーツを買いたいけど、何が良いのかイマイチわからない…。
22-23最新スノーボード・ブーツ10モデルの選出にあたり、まず最初に参考にしたのは、『SNOWBOARD BEST GEARCATALOG 2022-23 2022』です。
こちらの雑誌は、いわゆる「スノーボードのカタログ号」とも呼ばれていて、スノーボードショップの中でもバイブル的な役割を果たしています。スノーボード・ギアに関する情報満載!
凄く良い点は、編集部が全国スノーボードショップにリサーチし、『BEST GEAR AWARS 2022-23』という特集記事で注目のスノーボードブーツを選出しているところ。これは、ひじょうに役立つ情報です。
ブーツの中でも以下のように、4部門に分かれて表彰しています。
TURN
POWDER
JUMP
JIB & GROUND
ただ、ここまで分けていると一般スノーボーダーの方にマニアック過ぎると感じたし、そもそも1つのスノーボードのブーツで、ターン、パウダー、ジャンプ、グラトリも楽しめるものです。実際、僕自身、遊び方に応じてブーツを変えることなどしたことがないし、シーズンを通して同じブーツを履いて、圧雪バーンからパウダー、グラトリからパークまで楽しんでいます。
だから、今回の当サイトの企画では、総合的にスタイルをまとめてご紹介します。
次に考慮したのは、ネット検索から人気が高いスノーボードブーツです。世間のスノーボーダーのみなさんたちが、どんなブーツを愛用しているのか。または気にされているのか、ということをチェックしました。
最終判断は、こちらで決めました。
また、価格面ではあまり高過ぎないことも考慮しました。各メーカー最上位モデルというのは、高い値段設定をしています。たしかにそれらには魅力的なブーツはありますが、実際に一般的なユーザーが購入を考えた時にどうだろう?と思いました。そもそもそこまで求める人は、こうした記事を見ないかもしれない。それよりも、あまり最新スノーボードのギアに詳しくない方に、わかりやすい情報をお届けしたい!と思ったのです。
その結果、選んだスノーボードは、メーカーとしては一番高いというよりは、もうちょっと下レベルのものが選ばれています。
また、最上位モデルというのが、固めのブーツが多く、返って一般ユーザーには扱い難いということもあります。そんなことも考慮して選ばせていただきました。
まとめると、
①今季注目のスノーボード・ブーツ
②ターンからジャンプまでオールラウンドに楽しめるブーツ
③値段はやや高めだけど、最上位モデルではないケースが主
という感じです。
それでは、早速、今季注目のスノーボードブーツをご紹介していきましょう!
目次
DEELUXE / TEAM ID LTD.
最初に紹介するのは、BEST GEAR AWARS 2022-23のJIB&GROUND部門に1位に輝いたDEELUXE / TEAM ID LTD.です。
数多い優れたスノーボードブーツをリリースされるDEELUXEの中でも、柔らかめであること、ダブルパワーベルトで固さ調整ができること、抜群にカッコ良いデザイン性、そしてチームライダーで最も愛されている信頼性を評価しました。
これまでDEELUXEブーツを履いたことがない人が、最初に挑戦すべきモデルではないかな、とも思いました。
細かい点では、究極に薄いソールが、グラトリに適していることが挙げられます。このことは高速フリーライディングにおいては弱点になる可能性があるかもしれませんが、操作性は高まりそうな気がしました。
一方カカト部分には、スライテックと呼ばれる衝撃を吸収するパーツも備えられているので、大きなジャンプをしても支えてくれそうですね。先に伝えた高速ライディングの懸念も払拭!
ソールにはサーモブロックがあり、寒さから足を守ってくれます。ただ、このサーモブロックは自分の経験上、1シーズン使っていると粉々になってしまうので、その点、ディーラックスのサーモブロックはどうでしょうか。長く使用できることを期待します。
全体的には超軽量で、このブーツを履いてオーリーとか飛び跳ねるのが楽しそう!
先にも伝えたけど、何よりどのブーツよりもデザインがカッコいいと思うので、最近の若者ライダーのようにあえてブーツをパンツのゲーターで隠さず、見せ見せでライディングしたくなります。
このブーツを履けば、さらにあなたのフリースタイル技術が高まるでしょう!
また柔らかめのブーツなので、初心者の方にもおすすめします。
価格:¥ 52,800(税込)
BURTON / ION WIDE
かなり鉄板中の鉄板という感じでしょう。バートンのアイオンです。
世界中にアイオン・ファンの方がいます!僕は申し訳なくちょっと違うけど(笑)。
(以上の画像クリックでBurton アイオン BOA® 詳細ページへ)
BEST GEAR AWARS 2022-23では、TURN部門で3位、JUMP部門では1位と輝かしい成績ですね。
ウィスラーでも、バートンのライダーを見かけると、たいていアイオンだったりします。
マーク・マクモリスのお兄さんのクレイクもプロ・ライダーとして有名ですが、アイオン愛好しています。また北京オリンピックで金メダルに輝いた平野歩夢選手はアイオンのレザータイプを使用しています。
ショップの店長さんも、アイオン使っている方は多いように思います。まあ、スノーボード愛好家は、だいたい好きなんですよ!
価格の高さから、当企画にはどうか…、ということも考えましたが、やはり不動の人気ということでチョイスしました。そう、この企画の中では最も高いブーツの1つで上級思考のモデルだと思います。
ブーツの特徴しては、固め。レスポンスは高くハイレベルなフリースタイルな滑りを可能にします。
あとヒールのホールド感が抜群にいい!という評判も聞きます。カカトが浮くのが気になる方というのは多いから、そういう面でも良いでしょう。
それと、このインナーは絶対にいいでしょ!ブーツライナーを足の形に合わせて成形できる優れた熱成形機能を備えたUltralon Performance Foam®。個人的には、このインナーだけ売ってほしい、と思うほど魅力的です。
以前、あるプロショップのオーナーさんに聞いたことがあるけど、アイオンのインナーに違うバートンのブーツを組み合わせて使用するお客さんもいるそうです。ようはフレックスがもっと柔らかめのアウターブーツで、合わせたいということなのです。そのお客さん、2つ買わないといけないと思うけど、それくらいアイオンのインナーが調子いいでしょう。
アイオンの良い点ばかりの情報なので、あえてマイナス面も伝えましょう。あくまでも個人的な感覚ですが…。
このブーツの固さは、自分にはトゥーマッチです!ここまで固いブーツってどうでしょうか。すぐに馴染んで調子良くなりそうだけど、そこまでは求めません。
実際、僕の周り、スポンサードされているライダーでも、この固過ぎる点で「アンチ・アイオン」の人もいます。うまい人は必ずしも固めのブーツを好むわけではありません。先にも伝えたけどブーツはパーソナルなギアで、ライダーそれぞれの好みとかあります。だいたい僕のレッスン経験上、一般のスノーボーダーの方は、固めよりもミディアムから柔らかめを好む人が多いです。僕自身そうです。
あと、価格面。BOAだと7万円以上もするじゃないですか。良いブーツであることは十分承知していますが、いくら何でも…という感じの値段です。
スノーボードのギアの中でもブーツはへたり易く、買い替え需要が高いものです。僕個人としては、だいたい50日過ぎると、次のブーツを使用します。というのも1足のブーツをぶっ通しで100日使うよりも、2足のブーツをケースバイケースで交えた方が長持ちするからです。だから、ブーツはこの後に紹介するもっと安くて、自分に合ったフレックスのものを使用するようにしています。
だけどもし僕がお金に糸目がない状況が来たら!例えば宝くじが当たった!とかだったら、アイオンのレザータイプを買っちゃうかな(笑)。
価格:¥ 72,600(税込)
RIDE / FUSE
RIDEというと、あまりスノーボードのブーツメーカーとしては知られていないかもしれませんが、近年そのブーツの良さにファンが増えています。僕の友人、カナダでスノーボード・イントラとしているギアにくわしい方がいるのですが、彼もRIDEを絶賛していました。自分もショップでいくつかRIDEのブーツを履かせてもらいましたが、そのクオリティの良さを感じました。
スノーボードのブーツというのは、食わず嫌いなところがあって、これまで自分が使用して来なかったブランドというのは、なかなか使い難いというところがあります。そんな方も、ぜひ一度はRIDEのブーツを試してみてください。ショップで履かしてもらうだけなら無料ですから!
さて、そんなRIDEから僕がピックアップしたのは、フューズ(FUSE)というモデルです。
このモデルは、RIDEライダーたちの一番のお気に入り!
特徴的なのは、紐とBOAを組み合わせているところ。最近このスタイル、ちょっとトレンドになっているように思います。クラッシックなリーシュに最新のBOAシステムの合体は、なんともクール。カッコいいだけでなく、快適さとホールド感を高めてくれます。
BEST GEAR AWARS 2022-23では、JUMP部門で2位なのですが、RIDEが定める10段階のフレックスチャートでは、上から8番目ということで、かなり固めです。雪上クルージングのグリップ力が高く、またビッグジャンプでも安定したランディングをサポートしてくれることでしょう。
RIDEブーツには、INTUITION(インチューション)ーを搭載しているのですが、これは熱成型可能インナーで自分の足型にフィットしやすくしてくれます。
またこのFUSEのソールは、ミシュランファイバーライトとスライムミッドの組み合わせでできていて、雪面でのグリップ力とクッション性を両立させています。
カラーは、ブラックとネイビーがあるけど、両方ともカッコいいなあ。ホワイトの紐が、ブーツのカラーをうまく引き立ててくれているように思います。
価格:¥ 52,800(税込)
THIRTYTWO / LASHED
個人的には世界で一番カッコいいスノーボード・ブーツのデザインだと思います。
THIRTYTWOはブーツメーカーとして、ともかくやることなすことオシャレ。
例えば、チームライダーのカッコ良さ!チームムービーの作り方、デザイン性、コラボレーション商品展開など。
THIRTYTWOの中でも一押しは、フリーラン、ジャンプ、パーク、地形遊び、グラトリなどジャンル問わずオールラウンドに対応するLASHEDです。
そのモデル名通りリーシュのデザインは、懐かしい香りが漂うスノーボードブーツ。
ミディアムフレックスで、軽さとクッショニング性を両立したアウトソール(STI EVOLUTION FOAMアウトソール)も保有。
インナーにはTEAMライナーを採用し、付属のHEEL HOLD KITを使用すると、踵部分のホールド高めることができます。
さらに熱成型も可能!
全体的なホールド感は高くアウター部分スネ側と甲の間に切れ目があることにより、足首付近の自由度を高くしているのでその結果、フリースタイルな動きにも対応するブーツになっています。
ちなみに以下のモデルは、私の息子が務めるカナダのバンクーバー拠点のTimebomb Trading Inc.からリリースした特別品。バンクーバー近郊のスキー場、マウントシーモアとのコラボレーションモデルです。ローカルが愛する山への思いが商品として誕生したわけです。こういうことをやっちゃうというのもTHIRTYTWOのカッコいいところですね!
SALOMON / DIALOGUE LACE SJ BOA
BEST GEAR AWARS 2022-23のジャンプ部門で3位に入ったSALOMONのDIALOGUE LACE SJ BOAは、古き良きリーシュのデザインと、現代の最新テクノジーBOAを取り入れた古くて新しいスノーボード・ブーツです。
SALOMONのブーツの中では、ミディアムフレックスなので、上級者から、これからレベルアップしたい初中級者にもおすすめ。
まずは紐でしっかりと自分の好みのフィット感で締めてみて、その後、BOAで微調整もできます。
カカトが浮いて困っているという方は、このBOAで中のインナーをしっかと締められます。
元々はフリースタイル用のブーツとして開発されたモデルだけど、足首のホールド感の高さからカービング派も満足させそう。
あと、ちょっとユニークな点は、メーカーの説明に「Tシャツを洗うかのごとく、インナーを洗える」と唄っているところ。それはインナー製作する上で特殊な接着剤を使用していないために実現できたそう。足の匂いが気になる方にも良さそう!?
BURTON / RULER
バートンから2足目。こちらは打って変わって、コストパフォーマンスに優れたルーラーです。
ほぼ使用した人が絶賛するという大人気ブーツ。
ミディアムフレックスなので、初心者の方でもOK!もちろんベテラン・ライダーさんで、カービング好きだけど、柔らかめのブーツを好むという方にも良いです。
ウィスラーではレンタルのブーツとして採用しているのですが、みなさん「良い!」と言いますね。ただ、時々、レンタルのスタッフがお客さんにビシビシした小さめのサイズを提供してしまうことがあり、それでランチ休憩の時にサイズを上げる方がいます。とかく、スノーボードのベテランさんほど、小さめのブーツを勧める傾向があるので、初心者、中級者の方はサイズ選びは無理して小さめを選ばないようにしましょう。なんと言っても朝早くから午後3時まで、およそ6時間以上履き続けるスノーボードブーツですから。「痛くて我慢」よりも「ちょっとゆったりしているけど快適」の方が個人的には良いと思います。
※以下の画像をクリックするとバートンのルーラーを詳しく紹介するページに行きます。
さて、ルーラーの説明に戻ります。
BOAモデルは簡単にフィットを微調整できます。快適性が高く機能的で、ライダーの成長をサポートする高性能ブーツと言われています。
ゲレンデのクルージングはもちろん、パウダーでのちょっとしたドロップしたジャンプにも対応。
スノーボードブーツの大事なポイントの一つインナーは、コンパクトだけど温かい3M™ Thinsulate™インサレーションと、ベルクロクロージャーでぴったりフィットするインナーレースロックを搭載したインプリント2熱成型対応を採用。このへんも申し分なさそうなクオリティですね。
個人的にちょっぷり残念なのは、バートンのブーツの上位モデルで使用しているVibram®製のソールを使用していないことです。この高いソールの方が、雪上でガチっと食い込み歩きやすいんですよ。多くの人は雪上での歩くことを考えていないと思いますが、自分の場合、ウィスラーのちょっとおっかないところをハイクしたりするので、そういう時にグリップ力が劣るブーツは怖いのです。このへんはマイニアックな意見で多くの人には参考にならないか、と思いますが。
ともかく、ルーラーは価格もほどほどで初心者から上級者まで受け止める良いブーツ。オールラウンドに楽しめます。
その下にはさらにもっと安いMOTOというモデルもありますが、僕がお友達に勧めるのだったら、「スノーボードのギアの中でもブーツは一番大事だから、ちょっと高めのものを選んだ方がいいよ」とアドバイスするでしょう。
価格:¥ 46,200(税込)
DEELUXE / EMPIRE
バートンをすでに2モデル紹介したので、バランスを取るためにやはりディーラックスも2モデル目を紹介しましょう。
ディーラックスも、本当に良いモデルが多いので迷いますが…、選んだのはギアカタログのターン部門で1位に輝いたエムパイアです。
抜群の走破性を誇るフリーライディング、ジャンプに特化したブーツ。人間工学に基づいた左右非対称設計で力の入りやすい設定になっています。つまり両ひざを内に締めやすくコントロール性能を上げてくれるという感じです。
衝撃吸収性に優れたマウンテンソールを持ちます。このソールにより強く踏んばれ、素早いパワーを伝達すると言われています。
ディーラックスにはさらに固いEDGE PRO(エッジプロ)というモデルがありますが、そちらよりもマイルドで扱いやすい特徴があります。
もちろんディーラックスならではのカスタムサーモインナーをチョイスできますので、なかなかブーツが見つけ難い足型をしている人には、嬉しいオプションですね。
価格:¥ 55,000(税込) サーモインナー
¥61,600(税込) カスタムサーモインナー
VANS / HI-STANDARD OG
20年以上もスノーボーダーの足元ギアを提供し続けている人気メーカーVANSからは、ベストセラーモデルのHI-STANDARD OGをご紹介しましょう。
クラシックなスタイルに最新のテクノロジーが搭載されるVANSのベストセラーモデルです。伝統的なレースアップブーツの快適さと馴染みのある履き心地は、スノーボードを愛する人の味方。
昨今あたり前と言われるBOAやスピードレースタイプよりも、やはり紐タイプという方はぜひ!
INSTEP LACE LOCKOUTという紐締めるとロックするシステムも備わっています。
デザインもスケートシューズのようなカッコ良さなので、足元デザインを気にする人にもおすすめです。
ミディアムフレックスでオールマウンテンからパークで活躍するでしょう。
価格:¥ 33,000(税込)
NITRO / TEAM TLS
NITROと言えば、このスノーボード業界にとってバートンに並び老舗中の老舗ブランドというイメージだけど、ここ数年はブーツ作りにも強化して来た印象があります。
NITROの中でも最も有名なブーツとして今回ご紹介するTEAM TLSがあります。
まず気になるホールド感ですが、レーシングシステムがアッパーとローワーに分かれています。
正面から引っ張ることで、簡単な力で楽にホールド感を得られます。
このブーツを検索してみると、スノーボードのあるショップ店長さんも、ホールド感を絶賛していました。
カカトにはエアバックもあり、ジャンプ着地時の吸収する力はもちろん、ヒールサイドでのターンの安定感も生み出しています。
フレックスはちょっと固め。カービングから力強いビッグエアもできそうですね。チームライダーたちに最も支持されているブーツだと言われています。
Vibram®ECOSTEPソールは、数々の受賞歴もあるグリップ力が抜群!耐久性もあるので、長くこのブーツのクオリティを楽しめるでしょう。
価格はちょっと高めかな、とも思いますが、もしこのブーツを履いて気に入れば、長く愛用できるで良いチョイスだと思います。
価格:¥ 63,800(税込)
BURTON / PHOTON
最後にご紹介するのは、去年そして2年前にも自分が愛用していたバートンのフォトンです。
このブーツはミディアムフレックスで、オールラウンドな状況に合ったスノーボード・ブーツ。締め方も正面方向だけではなく、後ろからも締めれるところが素晴らしい。こんなブーツ、おそらくほぼありません。
記者は、シーズン中、ウィスラーでインストラクターをしているのですが、なぜかイントラ仲間の多くが使用しています。
スノーボードの世界で働く人ならより高品質なIONなど求めそうですが、意外に(?)フォトンを愛用する人が多いように思います。
実際、バートンのサイトを見ても、ほぼ売り切れなようですね。(特にスピードレースタイプ)
※以下画像クリックでバートンのフォトンのページへ。
価格がメッチャ高くないということもあると思いますが、それ以上に愛用している人はフレックスが気に入っているのだと思います。
一般的なユーザー感覚では、上級者ほど固いブーツを好むイメージを持っているかもしれませんが、そうでもありません。自分の周りにいるスポンサーを持ったライダー(※主にフリースタイラー)たちは、ミディアムフレックスを好み、固いブーツを敬遠する人も多いです。
おそらくは、バックカントリーなどビッグマウンテンシーンで豪快にぶっ飛ばすライダーやカービングを極めるデモタイプのような人は、固いブーツを好むと思うのですが、普段はゲレンデでライディングを磨き、時々はバックカントリーというライダーはミディアムフレックスを好む傾向があるのだと思います。
どんなブーツでも、最初の一日は「固い」と思うものですが、このフォトンは比較的に一日目から馴染んでくれます。個人的には、使用日数20日から40日あたりがスイートスポット。50日過ぎるとへたって来る感じがするので、「もう終わりかい!」と突っ込みたくなります。そこで、僕は昨シーズンから、完全に終わる前にもう1つのフォトンで補う、2足で1シーズン乗り切る作戦に出ました。
普段履いている靴でも、毎日履いているとへたるのが早いと言われますが、それと同じで2足を併用して1足のブーツを長持ちさせるのです。
その甲斐あって、今季も昨年使用した2足のフォトンも今季も使用できる状態となっています。
フォトンには、スピードレースタイプとBOAタイプがあるのですが、BOAタイプをおすすめします。
正直、長い間、BOAを敬遠していた部分もあるのですが、3年ほど前に使用したFLUXのブーツでBOAの良さを知り、またフォトンでも実際に履き比べてBOAの方が良いことがわかりました。
理由は、微妙な締め具合の調整ができることです。
なんとなく、シューレースとかスピードレースの方が締め具合の調整ができるようなイメージがあります。たしかにシューレースは工夫しだいで、そうなるかと思いますが、BOAはダイヤル1メモリの調整で、締め具合を変えれます。カチカチカチと3メモリ分回せば、それだけ締めれるし、カチっと1メモリだけ回しても、ほんのわずかだけ締めることができるのです。このへんの調整はスピードレースには難しいかと思います。
まあ、BOAはぶっ壊れるということで敬遠されがちですが…、確かに壊れました(笑)。
スノーボードショップへ行ったら、新しいBOAに変えてくれたし、修理も手慣れたものですぐに直してくれました。
でも、あなたがスキー場に行って、朝イチに壊れたらちょっと厄介かもしれませんね。近くに直してくれるようなショップがなかったり。
基本的に、車のタイヤ交換よりも簡単な作業にも見えましたが、なかなか素人には直せません。僕自身、機械音痴のところもあり、この手の修理は苦手。
BOAには、そうしたデメリットもあります。
インナーも快適ですが、踝あたりなど当たる部分がすり減って来てしまいます。おそらくサンデーボーダーの方は、気にされないかと思いますが、シーズンで50日以上滑るようなヘビーユーザーさんには気になる点です。
バートンでもより高額なブーツなインナーもよくなって防水性も高まるので、その点、フォトンが残念なところです。
ソールはVibram®なので、雪上を歩いている時のグリップ力が高く、ライディング時のクッション性能もあって最高です!
価格:¥ 58,300(税込)
BEST GEAR AWARS 2022-23受賞スノーボード・ブーツ
TURN部門
1st. DEELUXE / EMPIRE
2nd. DEELUXE / EDGE PRO
3rd. BURTON / ION WIDE
POWDER RIDING部門
1st. DEELUXE / ARETH RIN
2nd. K2 / TARO TAMAI SNOWSURFER LS
3rd. RIDE / 92
JUMP部門
1st. BURTON / ION WIDE
2nd. RIDE / FUSE
3rd. SALOMON / DIALOGUE LACE SJ BOA
JIB&GROUND部門
1st. DEELUXE / TEAM ID LTD.
2nd. DEELUXE / D.N.A.
3rd. THIRTYTWO / LASHED
円安の影響を受けていないのでブーツ買うなら今がお得かも!
最後にショッピングアドバイスです。
スノーボードのギアはブーツに限らず、メーカーは来シーズンの商品をすでに2月中、あるいはそれよりもずっと前に提示しています。
例えば、今季の22-23モデルに関しては、2022年の2月には、すでに定価が示されていました。来季の商品が並ぶ展示会も毎年、2月に行われています。
この時にメーカー、あるいは海外メーカーの契約販売をしている代理店は、すでに値段を決める必要があったため、1ドルを120円台で計算。2月前までは、1ドル110円台で推移していましたら。
ところが、現在は、145円も超えている状況です。急激な円安により、メーカーや代理店は本来、計算していた利益マージンを失っています。
実際には、代理店が海外メーカーに支払う時期は、完全に現在の円安レートではないですが、それでも支払い時のレートが140円前後の状況が多いようです。
ともかく、こういう状況なので、来季はほほ確実にスノーボードギアの価格が上がるでしょう。ユーザーからしたら、本当にびっくりするような値段が提示されてしまうかもしれません。
だから、スノーボードのブーツを買うなら円安の影響を受けなかった価格帯になっている今がお得の可能性は強いです。
そういった意味で、「今買おうかな、いや今年は我慢して来年かなあ」と迷っている人には、「今ででしょ!」とアドバイスしたいです。
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