今や日本のハーフパイプ界の若きエース、戸塚優斗が、本日コロラドのカッパーマウンテンで行われたDEW TOURスーパーパイプで準優勝!!今大会ならではの変則パイプにも対応し、見事なランを見せた。
優勝は、王者スコッティー・ジェームス。
準優勝を決めた戸塚は、アーリーウープ360から入り、Rからストレートに着地できるヒップのようなセクションで、キャブダブルコーク900をダイナミックに決めた。
そして、いよいよパイプ・セクションに入ると、うまくスピードをつなげたまま巨大なフロントサイド1440を敢行!多くの選手が、高さを出すのに苦労している中、戸塚の1440はジャイアント・クラスだ。
そして、最後もこれも難易度が高いスイッチダブル1260を決めた。
一方、優勝したスコッティー・ジェームスは、スイッチ・チャックフリップから入り、ヒップでキャブ・ダブルコーク900、パイプに入ってフロントサイド・ダブルコーク1260、バックサイド・ダブルコーク1260というルーティーンだった。長身から繰り出される見事なハイエアーの数々。
得点は、戸塚が93.33で、スコッティーが2点上回る95.33だった。
最後の2発のパイプの技の難易度、高さや完成度を含めてもおそらく戸塚の方が上だっただろう。
しかし、最初のスイッチからの縦回転という点で、スコッティーがやや上回り得点が伸びた模様。
あくまでも個人的な好みになるが、DMKサイトとしては戸塚の方が上だったのではないか、と思ってしまう。最初に決めたトゥサイド側でアプローチするバックサイド・アーリーウープ(※アーリーウープはフロントの壁で決めるとバックサイドスピンのため名称はバックサイドが付く)は、空中で540回転しスイッチ・ランディングとなっており、名称が360と呼ばれるのが不思議な感じだ。通常パイプでノーマルにフロントサイド側(オープンサイド側)に540回転すれば、それはフロントサイド720だ。(注:パイプでは行って返って来る動きが180回転と見なされるので、一見すると720とは540に見えてしまう。)
こうした技名称の細かい背景は、ともかく!単純に空中でためを作ったような戸塚のアーリーウープは、よりスタイリッシュに感じるのだ。まあ、ジャッジとしては「スイッチ」「縦」ということでスコッティーに評価を上げたこともわからないでもないけど、全体的なラン動画を何度見直しても戸塚の方がスタイリッシュで、難易度も高いと思わずにはいられないような・・。まあ、ついつい応援しているので、戸塚寄りになってしまうのかもしれないが。
しかし、滑り終わった後の笑顔を見れば、戸塚にとって順位はあまり関係ないのかもしれない。
王者を破るのは、まさに目と鼻の先まで来ている。そんな印象を与えるDEW TOURスーパーパイプ決戦だった。
Men’s Snowboard Modified Superpipe Results
1.) Scotty James, 95.33
2.) Yuto Totsuka, 93.33
3.) Pat Burgener, 91
4.) Chase Josey, 90.66
5.) Jan Scherrer, 90.33
6.) Danny Davis, 85
7.) Jake Pates, 78.66
8.) Louie Vito, 70
9.) Toby Miller, 31
10.) Taylor Gold, 25.33