
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック、女子スノーボード・スロープスタイル。日本中が湧いた大会で、結果は、深田茉莉が金、ニュージーランドのゾーイ・サドウスキー・シノットが銀、日本の村瀬心桃が銅メダルを獲得した。しかし、この結果には世界中から疑問の声も上がっていた。
FISのジャッジ陣や各国のコーチが築き上げた厳正なルールのもと、選手たちはそのルールを理解して大会に臨んだ。もちろんその結果はリスペクトされるべきもの。しかし、X GAMESでお馴染みのAIジャッジ「Owl AI」は、独自の分析に基づき再ジャッジを実施。このたび、その結果をまとめた正式なリリースが発表され…金メダル評価に衝撃!
Owl AIとは?X GAMESからオリンピックまで
Owl AIは2025年のX Games Aspen大会でデビュー。スノーボード・スーパーパイプ競技の予選でAIの予測・分析が行われ、人間のジャッジと並行して評価結果が示される形で運用された。その後、プラットフォームとして正式に拡大・会社化された。
今回のオリンピックでも、Owl AIは映像や過去大会データを基に選手のパフォーマンスを分析。「技の難易度」と「革新性」を重視した評価を示した結果は、衝撃的だった。

AIが示した順位
Owl AIによる評価では、公式結果とは順位が異なる形となった。
- 金メダル相当:ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド) 89.13ポイント
高度な連続1080や難易度の高いトリックを高く評価。 - 銀メダル相当:深田茉莉(日本) 86.67ポイント
720は完璧な演技でも、難易度でゾーイには及ばないと判定。 - 銅メダル相当:村瀬心桃(日本) 85.80ポイント
ジャンプで目覚ましい技を披露したが、レールでの滞在時間がわずかに短く、総合評価は3位となった。
つまり、Owl AIの視点では「難易度重視で見ると銀メダル選手が本来のトップだった」と判断されたことになる。
公式ジャッジとの関係と丁寧な説明
Owl AIの開発者たちは、公式ジャッジや選手の努力を軽んじる意図はないと明言している。公式結果はあくまでその日の大会システムに基づく勝者を示すものであり、それは尊重されるべきだ。
AIの分析は、選手やファンに対して「より客観的に評価するとどうなるか」を示すものであり、透明性や公平性を高めるための参考として提供されている。Owl AIはジャッジを置き換えるものではなく、人間ジャッジの判断を補完する第二の視点として機能するのだ。
公式声明では次のように述べられている。
「Owl AIはジャッジを置き換えるものではありません。選手とファンに、より客観的でデータに基づく判断を提供するツールです。」
次世代ジャッジの台頭
今回の事例は単なる順位論争ではない。スポーツ界全体の評価システムが変化しつつあることを示す重要な出来事だ。Owl AIは、難易度や革新性を正当に評価することで、人間ジャッジだけに頼らない新たな評価の可能性を提示した。
次回大会では、Owl AIによるリアルタイム評価が表彰台にどのような影響を与えるのか。女子スロープスタイルの結果だけでなく、ジャッジの透明性と公平性を巡る議論は、これからのスポーツ観戦を大きく変えるかもしれない。
●参考サイト
https://www.sportsbusinessjournal.com/

