10人の招待選手によって争われたX GAMES 2024 男子スロープスタイルは、レッド・ジェラード(アメリカ)が金メダルを獲得した。
3本中ベストランを採用するルールで、3本共に終始90点以上のハイスコアを出し続き、最後はさらに上を行くランで97ポイント獲得して頂点に立った。
レッドにとってX GAMESは子供の頃からの憧れの大会だ。
平昌オリンピックでは金メダルを獲得していたが、今回、X GAMESは7度目の挑戦で、遂に頂点に立った。
しかも、その横には憧れの選手だったマーク・マクモリスがいて、マークは後輩を抱きしめるように金メダル獲得を讃えた。
銀メダルは、今シーズン初の大会となったマーク・マクモリスだ。マークは、Xゲームスにおいてすでに23個ものメダルを獲得し(※内、金メダル7個)、同大会のレジェンド選手。年齢は遂に30歳に達し、10年以上も若い選手たちと戦い続けているが、まだまだ彼の快進撃は終わらないような力強いランだった。
マークは今回のXゲームスでビッグエアにはエントリーされておらず、スロープスタイルだけに特化。しかも、今季はワールドカップにも出場していないので、彼にとってのオープニングゲームだ。
スロープもビッグエアもクレイジーなほどトリックが進化していく中で、この流れは新しいトレンドになるかもしれない。特にベテランライダーにとっては、一発ジャンプ勝負となるビッグエアよりも、よりクリエイティブに連続したトリックを決める方が、有利になりやすいからだ。
そう言えば、レッド・ジェラード(アメリカ)も、まだ23歳という若さだが、今回のX Gamesではビッグエアに出場しておらず、このスロープスタイルに賭けた選手だった。
銅メダルは、ノルウェーのモンズ・ロイズモンド。昨夜行われたビッグエアでも銅メダルを獲得しており、2日連続での表彰台。彼のタフさと実力者っぷりには驚かされるばかり。
昨夜のビッグエアの金メダリストの長谷川帝勝は、残念ながら3本ともにランが決められずに8位に終わった。
ベストスコアのルールのためラスト3本目で成功していれば、逆転勝利もあったが、ラストは2本目で失敗していたスキュージャンプ(斜めにアプローチするジャンプ台)でキャブ1260をメイクしたが、ラストのジャンプでおそらくスイッチバック1980を狙ったところで、1800止まり。しかも着地が乱れてしまった…。
帝勝のランは、表彰台に立った選手と比べて、全体的に板が走っていないようにも見えた。1アイテムごとに失速するような部分もあり、それでスピードに乗り切れずに、持ち前の高回転トリックを出せないような印象も受けた。そのへんが今後、彼の課題になるのかもしれない。ビッグエアではすでに世界の頂点に立つパフォーマンスと成績を収めているだけに、今後は、スロープスタイルでも輝かしい成績を残すことに期待が掛かる。
Monster Energy Men’s Snowboard Slopestyle Final
RANK | NAME | Run 1 | Run 2 | Run 3 | Best |
---|---|---|---|---|---|
1 | Red Gerard | 93.66 | 96.33 | 97.00 | 97.00 |
2 | Mark McMorris | 95.33 | 40.33 | 96.00 | 96.00 |
3 | Mons Røisland | 92.66 | 39.33 | 92.66 | |
4 | Sven Thorgren | 90.00 | 27.33 | 44.33 | 90.00 |
5 | Rene Rinnekangas | 86.66 | 45.66 | 50.33 | 86.66 |
6 | Tiarn Collins | 22.33 | 84.00 | 47.33 | 84.00 |
7 | Chris Corning | 23.00 | 77.66 | 41.00 | 77.66 |
8 | Taiga Hasegawa | 25.33 | 36.00 | 55.66 | 55.66 |
9 | Judd Henkes | 38.33 | 39.66 | 47.33 | 47.33 |
10 | Darcy Sharpe | 20.00 | 46.66 | 25.66 | 46.66 |