W杯ビッグエア開幕戦──女子は日本勢が上位4位独占、鬼塚雅が圧巻の1位通過

広告 five  

2025年11月27日、中国・張家口に位置するシークレットガーデンで、今季のスノーボードW杯ビッグエア(BA)開幕戦となる予選が行われた。来年2月のミラノ・コルティナ五輪を控え、五輪代表争いが本格化する中、日本勢がその存在感を見せつけた。

目次

広告

■女子:鬼塚雅が貫禄のトップ通過、日本勢が1〜4位を独占

女子では日本勢4名が揃って29日の決勝進出を決め、表彰台独占すら期待させる圧巻の内容となった。

最も強さを示したのは、五輪2大会連続代表の鬼塚雅。1本目のバックサイド1080ウェドルで89.00点をマークし、その時点で首位をほぼ確定。2本目の試技はリスクを避けて見送る余裕すら見せ、堂々の 1位通過 を決めた。

2位には 深田茉莉が 87.00点、3位には世界選手権覇者の 村瀬心椛 が 86.25点、4位には安定感あるライディングを見せた 岩渕麗楽が 85.75点 と続き、日本勢がトップ4を完全に独占。世界屈指の層の厚さを改めて証明した。

一方で、初の五輪出場を狙う 鈴木萌々は 72.25点で13位 と惜しくも予選敗退。村瀬由徠も 26位(21.25点) にとどまり、決勝進出はならなかった。

男子スー・イーミンが存在感 日本は4名が順当に決勝へ

男子ビッグエア予選では、世界のトップライダーが実力を発揮する中、日本勢4名が決勝進出を決めた。

まず、世界選手権王者の 木俣椋真 が 1組3位 で安定の通過。続いて、昨季W杯種目別王者の 長谷川帝勝 が 1組4位、さらに 木村葵来 が 1組2位 と健闘し、3名が1組から決勝へ駒を進めた。
また、宮村結斗 も 2組2位 で通過し、日本勢は計4名が29日の決勝に名を連ねた。

一方、荻原大翔、国武大晃、木村悠斗 は惜しくも予選敗退。層の厚い日本男子の中でも生き残りが難しい、厳しい国内競争を象徴する結果となった。

予選全体では、1組トップがカナダのイーライ・ブシャール、2組トップが北京五輪金メダリストのスー・イーミン(中国) と、国際勢が強さを示した。スーは地元の大声援を受け、圧巻の1位通過を果たしている。

■五輪代表争いは佳境へ

ビッグエアおよびスロープスタイル(SS)の五輪代表は、昨季(2024–25)と今季のW杯・世界選手権での獲得ポイントを基準に選考される。代表内定は 12月11〜13日のW杯第3戦後 に、男女各2名が決まる予定だ。
日本は現在、世界トップクラスの選手層を誇っており、シーズン終盤までハイレベルな代表争いが続くことになる。

29日の決勝では、日本勢がどこまで存在感を示すのか、そして表彰台独占の快挙が見られるのか大きな注目が集まる。

広告