ウィスラーがこの時期、世界で一番寒いスキー場なのかもしれない理由

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いやあ、寒い!
3日前の日曜日から、とんでもない寒気が入って来て、山の上では連日、マイナス20度です。
Wind chillと言って、風によって起こる実際の温度感は、マイナス30度にもなります。ウィスラーでは、「寒波警報」発動中で、かなり危険な寒さになっています。

目次

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極寒で現れる3つの症状

極寒になると、どうなるのか?
身をもって体験している僕が説明しましょう。

まず、滑っていて頭が痛くなります。夏場に冷えたアイスクリームを食べると頭が痛くなりますが、あんな感覚です。
昨日は、私のイントラ仲間のサポートもあり自分はスタンバイで終わり一人で滑って降りて帰ろうとしたのですが、普通に滑っていてあまりの寒さで頭が痛くなって来ました。そこで、途中からスイッチでスピードを緩めて滑り、なるべく顔あたりに風が入らないようにしました。
だけど、あまりの寒さでミッドステーションでギブアップ。最後はゴンドラで降りることにしました。

あまりにも寒いと精神的にもダメージを食らうようです。朝、駐車場からビレッジに歩いていると、どこかから来た観光客スキーヤーでしょう。寒過ぎて泣いている子供がいて、「寒いよ~」と泣き叫び、それに対してママが「静かにしなさい」という感じで怒鳴っていました。こんなに寒いなら無理して滑ることがないだろうし、子供だって本当に嫌がっているのに、かわいそうだと思いました。きっと遥々、海外から飛行機に乗ってカナダに来て、楽しみなスキーがこんな形になってしまい、怒ってしまったようです。それなら、ホテルで過ごしてプールやジャクジなど楽しめばいいのに、なんて思いますが。

僕自身、帰りに駐車場から出る時、右折しようとした時、右から来た車に「プー!」ってクラクション鳴らして怒られてしまいました。普段なら必ず、右を見てから曲がるのに、思考能力が低下、注意を怠ってしまいました。

あとは、なんと言っても一番怖いのは凍傷です!
昨シーズンも、このような寒い時期に凍傷としもやけの間くらいの症状になってしまいました。箇所は、足の指先と鼻の中央の出っ張った部分です。
鼻の先も凍傷になりやすい箇所なのですが、フェイスマスクなどでカバーできます。だけど、中央の部分は、盲点で昨シーズンはその箇所が凍傷のようになってしまい、皮膚がちょっと捲れそうになりました。幸いにも、友人からいただいたお薬メモAで、なんとか皮膚は捲れずに済みました。
今年の春に日本に帰ったのですが、この寒い時期のためのメモAを買っておき、今、凍傷にはなっていないけど「なりそうだな」というところに軽く塗っています。

鼻にバンドエイド対策

昨シーズンの経験から、鼻の中央にバンドエイドを貼って、山に上がっています。

この箇所は昨シーズン、凍傷になりかけたところで、ここに直接に寒風があたらないようにしたのです。
実際、バラクラバをしてみると、この部分がサポートされていることがわかります。

これで、ゴーグルをすれば、フェイスは完全に守られることになります。
今日見たスキーイントラの中には、頬のところに正方形の大きなバンドエイドをしている人を見ました。
「凍傷の予防ですか?」
と聞いたら、残念ながら「もう凍傷になりかけたような状態だ」と言っていました。
確かに、頬も凍傷になりやすい箇所なので、そこにもバンドエイドが対策が有効。
あと、過去の経験では、耳たぶあたりも。フェイスマスクしていれば大丈夫かな、とも思いますが、一応、対策しておいた方がいいでしょう。

そしてなんと言っても足の指先!
極寒の日は、マメに休憩を取り、レストハウスではブーツを脱ぎ、足先をマッサージすることをおすすめします。
今日、仲間のイントラの足先が、どうやら凍傷になってしまったようだ、と聞きました。どこまで酷いのかわからないけど、心配です。
こうして、凍傷のような症状になってしまったら、熱いお湯で温めるのではなく、ぬるま湯くらいで徐々に温めていくといいでしょう。
日本でも今、寒波が来ていますが、寒いところでスノーボードする方は、本当、気を付けてください。

ウィスラーが世界で一番寒いスキー場の理由

さて、肝心のこの時期、ウィスラーが世界で一番寒いスキー場の理由について説明しましょう。
正直、カナダにはウィスラーよりもずっと寒い気温のスキー場が多いです。世界にもそういうスキー場は多いでしょう。
よくバンフは、氷点下20度以上になる日が多いと聞いていたので、僕からしたら「どんだけ寒いんだ!どうしたらこんな寒いスキー場で滑れるのだろう?」と疑問に思っていました。

だけど、あるスノーボードのイントラ仲間で、以前にバンフにも篭もっていた方が言っていたのですが、湿度がないと寒さは違って感じになると言います。つまり、ウィスラーは太平洋に近く湿度が高いので、より寒く感じると言います。乾燥したバンフよりも寒く感じると言うのです。もちろん普段のウィスラーはバンフよりもずっと温かいですが、ここまで気温が低下するとウィスラーの方が寒く感じるということです。

あとは何と言っても風でしょう。昨日もスピードを出して、頭が痛くなってしまいましyた。
犬を散歩していても感じるのですが、マイナス20度近くても、森の中に入ると意外にもそこまで寒く感じません。ところが、広がった公園に出ると、風が当たるのでとても寒く感じます。最近のウィスラーは風も強くて、よく家のBBQのカバーが飛んで行ってしまったりするほどなのですが、こうした強風が加わると、より寒さを感じるものなのです。
僕はまだ上がっていないですが、ウィスラーのピークとか吹きさらしでメチャクチャに寒いのだと思います。

ということで、今、ウィスラーは世界でも最も寒いスキー場になっています。
毎シーズン、こんな寒い日は来るのですが、今回はちょっと長いなあ。たいてい2、3日だけど、今回は5日も続くので。
その後は、ぐっと温かくなるけど、あと2日間は本当に寒さに気を付けて、スノーボードをしていきたいと思います。
まあ、スクールの仕事がなければ、絶対に上がりたくないけど(笑)。レッスンは基本、朝から午後3時までなので、長い時間、スキー場にいるので本当にキツい。2、3本くらいなら、上がってもいいけど、と思います。実際、今日、久しぶりに滑ったツリーランは、とても楽しかったですから。

ところで、僕が今季、使用しているサンドボックスのバラクラバですが、寒がり屋さんには最適です。肌ざわりがいいし、ポーラーフリースは温かい!
気になる方は、以下をチェックしてみてください。

ところで、寒いとやたらに水を欲しますね。夏の日の喉が渇くと違った感じで、やたらに身体が水分を欲する感覚です。おそらく、トイレが近くて、やたらに身体から水分が出るので、身体が危険信号で「水を飲め」とサインを送っているのだと思います。で、「あれ、なんか水を欲しているようだぞ」と思って、水を飲んでみると、実際に凄くおいしく感じ、ゴクゴク飲んでしまいます。
だから、寒い日には、ぜひ自分に対して「水分を必要としているのか」聞いてみてください。自分でも思ってもみなかったほど、身体が欲していたりするものです。

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