ウィスラーブラッコムの“2倍以上”!メガ・ユタ・スキー計画「ONE Wasatch」とは?

(パークシティー、スノーバードなど6つのスキー場を1つにするドリームプロジェクト)
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北米最大のスキーリゾートといえば、カナダのウィスラーブラッコム(Whistler Blackcomb)
その広さは約8,171エーカー、リフト37本──まさにスキー、スノボ天国。

ところが今、ユタ州でその2倍以上のスケールを誇る「夢の計画」が再び注目を集めている。
その名も、ONE Wasatch(ワン・ワサッチ)

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ONE Wasatchとは?

「ONE Wasatch」は、ユタ州のワサッチ山脈にある6つの人気リゾート──
アルタ(Alta)スノーバード(Snowbird)ブライトン(Brighton)ソリチュード(Solitude)パークシティ(Park City)ディアバレー(Deer Valley)──
を5本の新しいゴンドラでつなぎ、1枚のパスで滑れる“巨大メガリゾート”を作るという構想だ。

もし実現すれば、その滑走可能エリアは18,000エーカー以上!
リフトは合計100本にも及び、ウィスラーブラッコムをはるかに上回る“北米最大級”となる。

なぜ話題に?

この構想は2014年にSki Utahによって公式に発表されたもの。
当初は「夢物語」とされていたが、最近になってパークシティの実業家マシュー・プリンス氏が、ゴンドラ建設に興味を示したことで再び注目を浴びている。

彼は、パークシティからアルタまでを結ぶ新しいルート構想を語り、再び「メガ・ユタ計画」が現実味を帯びるのでは?と話題になっている。

しかし課題は山積み

  • ソルトレイクシティの飲料水源地にかかる地域があり、環境規制が厳しい
  • 国有林・私有地・企業間(Vail/Alterraなど)の利害調整が複雑
  • 一部住民・環境団体の反対運動

こうした理由から、ONE Wasatchは現在も「構想(concept)」の段階にとどまっている。
公式サイトでも、

“This is a concept, not a plan.”(これは計画ではなく構想です)
と明記されているほどだ。

さらに、Epic系(Vail)とIkon系(Alterra)というライバル企業が混在するため、「1枚の共通パスで全エリアを滑る」というアイデアの実現は、現状ではほぼ不可能とされている。

(環境規制に加え、利害関係もあり実現は難しい状況だが、今、全米のスキーヤー、スノーボーダーに注目の大計画だ。)

もし実現したら?

比較項目ウィスラーブラッコムONE Wasatch(構想)
滑走可能面積約8,171エーカー約18,000エーカー
リフト数約37本約100本
年間降雪量約11〜12m約12〜13m(Alta周辺)
所在地カナダBC州アメリカ・ユタ州
都市からの距離バンクーバーから約2時間ソルトレイクから約1時間

もしこの計画が実現すれば、
「世界最高の雪質 × 北米最大スケール × 都市近接アクセス」
という、前代未聞のリゾートが誕生することになる。

ONE Wasatchは、いまだ“夢の構想”の域を出ていない。
しかしもし本当に実現すれば──
スキーリゾートの勢力図を塗り替える、「北米最大のスノーリゾート革命」となることは間違いない。

参考・出典一覧(Sources)

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