世界最大級のスキー場グループ!ベイルリゾートに新たな女性CEOカーステン・リンチ氏の手腕を探る

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今月10日、世界のウィンター業界に大きなニュースが飛び込んだ。それは、世界に37ものスキー場を保有するコロラドのベイルリゾートに新しい女性CEOカーステン・リンチ氏が決まったことだ。同リゾート・カンパニーで初となる女性トップとなり、これまで15年に及び同社をリードして来たロブ・キャッツ氏は、会長として新たな役割を果たすことになった。この報道から2週間経った今、新しいCEOの活躍を占う意味で、様々な記事がアップデートして来ている。そこで、日本のスノーファンにわかりやすく伝えるために、その意味を深掘りしていこう!

参考サイト:The Colorado Sun https://coloradosun.com/, NewsBreak https://www.newsbreak.com/

コロラド州のベイルスキー場と言えば、今では世界でも最も高級スキー場として知られるところ。1日券の値段は、200ドルにも達するというから驚く。さらにスノーボーダーにも馴染みの深い同州のブリッケンリッジ、そして北米最大規模のスキー場で、日本のスキーヤー&スノーボーダーにも人気が高い海外リゾートとしてカナダBC州ウィスラーも所有するのがベイルリゾートだ。

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このグループを率いて来たのが、前CEOのロブ・キャッツ氏。彼がCEOを始めた15年前には、まだ6スキー場しか保有していなかった。当時、彼は33歳という若さだったが、ウォートンビジネススクールの卒業生からファイナンス畑で働いた来た頭脳で、ベイル&ビーバークリーク・スキー場とキーストーン、さらにはブリッケンリッジの合併を指揮した。そして、2008年には、ベイルリゾートをすべて滑ることができるEpic Pass(エピックパス)を発売した。

現在では、北米を中心とする37ものスキー場を保有するベイルリゾートだ。Epic Passに至っては日本の白馬グループ7つのスキー場&北海道ルスツやオーストラリアのペリッシャースキー場なども参加するプログラムとなっている。その価格は、早割で購入すれば783ドルだから、8万5千円ほど支払えば、世界のどの人気スキー場もこのEpic Passで滑れるという感じだ。この画期的なパスのプログラムを進めて来たのが、今回、新CEOになったカーステン・リンチ氏だ。

もの凄い画期的な安価なシーズンパスの値段だが、リンチ氏が最高マーケティング責任者として働いて来たこの10年間で、なんとその収益は1億3500万ドルから6億5300万ドルに増加したというから驚く。つまり5倍近くもの売り上げをシーズンパス代金で稼いで来た辣腕の女性マーケッターなのだ。パス保有者は、世界で140万人にも達する。

毎年のように魅力的なスキー場がこのEpic Passメンバーに加わり、それと何より一日券に比べて安価なシーズンパス代金!世界中のスキーヤー、スノーボーダーたちから多くの人がこのパスを求めたのだろう。また、各スキー場の魅力を世界中のウィンタースポーツ愛好家に伝えた功績が大きいのだと思う。もしかしたら、女性ならではの丁寧な説明も多くの人に共感を得たのではないだろうか。

Epic Passは、世界の人気スキー場をいつでも自由に滑れることだけではなく、スキー場が保有するホテルが20%OFFになったり、さらにスキー&スノーボード・レッスンの割引、レストハウス(※スキー場内レストラン)の割引特典もある。
そもそも世界のお金持ちにとって、ゴルフやスキーは最高の遊び場になっていて、スマート層の彼らがEpic Passを持つことは自然の成り行きとなったのに違いない。それをうまくリーディングして宣伝して来たのが、今回、女性で初CEOになったカーステン・リンチ氏だ。

リンチさん自体は、元々シカゴで育ったというが、現在はコロラドに住みスキー愛好家だそうだ。そして二人のお子さんを持つママでもある。
また、世界で有名なビジネス誌、Fortune誌(ニューヨーク発)の2021年のトラベル&レジャー部門トップ1000で、唯一の女性リーダーとなったそうだ。ちなみに前職は、ペプシ・コーラのマーケット部門の最高責任者。

アメリカでは、すでにアフターコロナのリベンジ消費も始まっており、スキー場ビジネスは上昇機運とも言われている。世界のスノー業界は今後、彼女のCEO手腕に大きな注目を注ぐことになるだろう。

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