ジョージアのバクリアニで行われているスノーボード世界選手権で、三木つばきがパラレル大回転で金メダルを獲得!!決勝では、北京オリンピック銀メダリストのダニエラ・ウルビング(オーストリア)を破り、同種目で五輪、世界選手権を通して、日本勢初の快挙となった。
© Miha Matavz/FIS
ビッグファイナル(決勝)のランでは、2旗門目のグーフィースタンスの三木はヒールサイドで板が流れたために、3旗門目では劣勢に立たされた。しかしそこから最後まで諦めず戦い、遂に終盤に相手のウルビングを捉えた。さらにウルビングは焦ったのか、転倒。そこから三木は一気に抜き去り歓喜のゴール!渾身のガッツポーズを決めた。
「途中で、隣の選手が転倒したのを肌で感じて、最後までしっかり頑張りました。何が起こるかわからない、この競技のおもしろさだと思いました」と、栄冠をつかんだ三木は、興奮気味にレースを振り返った。
決勝トーナメントのラウンド・オブ16では、PGSのツアーリーダーであるドイツのラモーナ・テレジア・ホフマイスターを破り、まさに新女王にふさわしい戦いぶりを見せた。準々決勝でもツアーリーダーのジュリー・ゾグ(スイス)に勝ち決勝へ進んだ。
スノーボードのアルペン種目は、フリースタイル種目以上に世界の強豪選手が容赦なく参加するので、文字通り世界のチャンピオンを決める激しい戦いとなっている。例えば、今回の世界選手権のフリースタイル種目では、北京五輪ハーフパイプで金メダルを獲得した平野歩夢、クロエ・キム(アメリカ)は参加しない。
しかし、アルペン種目では常に世界の全トップ選手が参加する傾向が強く、増して2年に一度だけしか開催されない世界選手権は、よりメディアも注目する大きな大会だ。そんな中、三木選手が、この舞台で優勝したことはひじょうに大きい。
スノーボード女子アルペンでは、過去に竹内智香が、ソチオリンピックで銀メダルに輝いたのが過去最高の記録。竹内は、2015年の世界選手権でも銅メダルに輝いているが、今回、三木が獲得した金メダルは初のことで、まさに歴史の立役者となった。
まだ19歳という若さを考えると、これからさらに成長できるし、競技生活はフリースタイル種目以上に長いと言われているアルペン種目なので、これから三木の時代が続いてもおかしくないだろう。
World Championships 2023 PGS results Women
1 Tsubaki Miki (JPN)
2 Daniela Ulbing (AUT)
3 Aleksandra Krol (POL)
4 Lucia Dalmasso (ITA)