おそらく日本のスノーボードのコンペティション史上、これほどの高成績を残した記録は初めてではないだろうか。なんと男子は、1、2フィニッシュどころか3まで、完全表彰台を独占!優勝は戸塚優斗で実に2021年3月以来、3シーズンぶり。嬉しい復活となった。
2位は確実に表彰台に立ち続ける実力者!平野流佳。そして3位はX GAMES銅メダリストの平野海祝。
女子は、今季も絶好調の小野光希が優勝し2連覇達成!2位には冨田せなが入り1、2フィニッシュ。そして3位にはアメリカのマディ・マストロだった。
エースが返って来た!ショーン・ホワイト時代にはスコッティ・ジェームスの時代となり、その後、スコッティに負けじと台頭したのが戸塚優斗だった。その後、平野歩夢が大活躍し、再びスコッティが台頭するなど混沌とする中、かつてワールドカップに頂点に立ち続けていた男はジレンマを抱えていた。
しかし、今大会、優斗は一本目からクリーンに決めて来た。スイッチバックサイド900、キャブ・ダブルコーク1080、フロントサイド・ダブルコーク1260、バックサイド・ダブルコーク1260、そして最後はダブルコーク1440を決めて92.25ポイントをマーク。これでトップに立った。
この1本目のランでほぼ優勝は手中に収めていたが、2本目はさらにキャブ1440まで加えてさらに得点アップ!94.75点というハイスコアで優勝を決めた。強風の中、多くの選手が持ち前のパフォーマンスが発揮するのが難しい状況で、見事な勝利だった。
2位となった平野流佳は1本目にスコアを伸ばせなかった状況で、2本目に勝負。スイッチ・バックサイド1080、バックサイド・ダブルコーク1260、フロントサイド・ダブルコーク1440、キャブダブルコーク1440で91.75ポイント。5ヒットではなく4ヒットのランとなったが、1440からの1440という高難度るーティーンが高い評価を得た。
ぶっ飛び王の平野海祝は、マックツイスト・メソッドから、フロントサイド・ダブルコーク1440、キャブ・ダブルコーク1080、フロントサイド・ダブルコーク1260、バックサイド・ダブルコーク1260、バックサイド・ダブルコーク900という豪快なランで3位に入った。
今大会、平野歩夢とスコッティ・ジェームス(オーストラリア)は出場しなかったが、表彰台に乗った選手たちはオリンピック出場へ向かて素晴らしいアピールとなった。
日本人の男子選手では、もう一人、重野秀一郎も出場し6位と健闘。
オリンピックで出場できる日本人の男子選手は4人で、今回表彰台に上った3人、さらに重野、そして平野歩夢のバトルは続く。日本人男子は選考するのが難しいほど高いレベルでの争いが続いている。
女子で優勝した小野光希は、一発目にバックサイドエア、その後はフロントサイド900、バックサイド540、フロントサイド720、キャブ900で93ポイントを獲得。2本目には同じルーティーンでさらにクオリティを上げて、95.50ポイントまで上昇させ完全優勝となった。
Xゲームスで金メダルを獲得したクロエ・キム(アメリカ)は、今大会出場しなかった。
W杯ハーフパイプ4戦目アメリカ・マンモスマウンテン大会
男子結果
1位 戸塚 優斗(日本)
2位 平野 流佳 (日本)
3位 平野 海祝(日本)
6位 重野 秀一郎(日本)
女子結果
1位 小野 光希(日本)
2位 冨田 せな(日本)
3位 マディ・マストロ(アメリカ)
8位 冨田 るき(日本)