ウィスラーで今シーズンで3件目の死亡事故が発生

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あまりこうしたスノーボードにマイナスなイメージを与えるようなニュースは伝えなくないけど、これからもみなさんが楽しいスノーボードができるように!注意勧告という意味でこのニュースを伝えます。残念ながら一昨日、ウィスラーで今シーズン3件目の死亡事故が発生しました…。

死亡事故が起こったのは、一昨日のブラッコム。この日、私もスノーボードのレッスンのため生徒さんと滑っていたが、新雪はところにより50センチ以上もあった。風はもの凄く強く、ゴンドラが大きく揺れるほど。視界は悪かったが、ツリーに入るとパウダーを楽しめた。私の生徒さんは比較的にうまい方だったので、この日は、ほぼ一日中パウダー三昧というという感じだった。

リフトに乗っていると、ところどころでスタックしているスキーヤー、スノーボーダーを見かけた。ウィスラーではファミリーゾーン(コース)の上にあるエメラルドチェアがあるのだが、そこに乗っていた時にも、ツリーの穴に埋もれているスノーボーダーがいて、ちょっと心配になった。その方は、すでに板を外して、ツリーホールから出ようと試みていたところだったし、何しろリフト上から誰もが見えるところだったので大事には至らなかったと思う。
しかし、この日に死亡事故があったと聞いて、あり得ることだと思った。それくらい雪は深かったし、新雪コンディションに慣れないスキーヤー、スノーボーダーが滑っていて楽しさのあまりパウダーにハマることは十分に想像できるのだ。

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バンクーバーや地元の新聞などの報道によれば、死亡した女性はバンクーバーから来た32歳の方。この女性はパートナーと一緒にスキーをしていたが、はぐれたため、パートナーがウィスラー・ブラッコム・スキーパトロールに連絡。パトロール隊は、キャットスキーナー・エクスプレス・チェアリフト近くの上級者向けコースで、女性が無反応であるのを発見したという…。

ツリー衝突、ツリーウェル(樹木を囲むようにできる空洞のポケット)での事故を防ぐ方法は?

今回の死亡事故事故で、以下、バンクーバーの新聞がツリー衝突や、ツリーウェル(樹木を囲むようにできる空洞のポケット)での事故を防ぐ方法も紹介してくれているので、その記事をシェアしたい。
https://www.vancouverisawesome.com/local-news/vancouver-woman-32-dead-after-incident-on-blackcomb-mountain-8428150

ツリーウェル(樹木を囲むようにできる空洞のポケット)に常に注意すること。
ツリーランに入るときは必ずバディ(仲間!)と一緒に滑り、お互いを警戒すること。
ジャケットのジッパーにホイッスルを付けておくこと。
木の幹や枝にぶつからないように、目線を上げて自分の行く先に集中しましょう。

以上、4つのアドバイス。
個人的な意見としては、2番目の「ツリーに入る時は必ず友人や仲間を滑ること」をおすすめしたい。
また、ツリーで仲間を失ったら、躊躇なくパトロールに連絡することもおすすめしたい。その場合、事前にそのスキー場のパトロールの電話番号を把握すること。

また仲間が常にどこにいるのかわかるナビゲーターのようなものがあれば便利だし、そのようなサービスがあればぜひとも活用していいと思う。
インカム搭載ゴーグルは、常に仲間と会話ができる優れモノ。

ただ、こうした便利機器を使用しても、100パーセント安心ということはないので、過信せずに万が一に備えることが大切だ。
スキー場、雪山では焦った状況ですぐに行動に移してしまう方が少なくが、まず何か危険を察知したら、いったん止まって深呼吸。冷静になって来ている自分を確認してからどのように行動するか考慮して動くのも良いだろう。

自分自身、長いスクールレッスンの経験で、何度かパウダーで身動きできない生徒さんを見て来た。いつでもレスキューができるようにハイクアップの体力を備えるように心がけている。常にもしもの事態に備えて行動しないと、実際に何か起こってからでは泡を食ってしまうのだ。

特に身体が大きい方、あるいはパウダーになった日にヒールサイドで立ち上げることができない方など、他のスノーボーダーよりも十分に気を付けてほしい。迷ったら、行かないことだ。
「自分は、体重が重いのでスタックしたらみんなに迷惑が掛かる。あまり良い予感がしないので、みんなはそっちのツリー行って楽しんで!僕はこっちから行くから、あそこで合流しよう」
そんなことを言う勇気も大切だろう。
ちょっと情けない奴とか、度胸がないなあ、と思われるかもしれないけど、そんなことを思っている奴の方が何もわかっていない。他人の判断を尊重できない奴なので、相手にすることはない。自分自身のジャッジメントを大切にしよう。

また「大丈夫だよ」みたいな軽いノリで無理やり連れて行かないように。特に男性スノーボーダーは、自分よりも体力がない女性スノーボーダーを無理して、難しいところに連れて行ってしまう傾向があるようだ。実際にスクールにも「彼氏からはスノーボードを習いたくない!無理して私を引っ張るから」なんて言って来る人も少なくないのだ。

しつこくて申し訳ないけど、事故が起こってからではもう後戻りできないのだ。
今日は、おいしいビールと夕食が楽しめるように。正しい判断をしてください。
みなさんが、これからも楽しいスノーボードができるように願っています!

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