W杯カナダ大会で長谷川帝勝が逆転Vで今季初優勝!

@FIS Snowboarding
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ドラマティック・コンテスト!
ワールドカップのビッグエア大会決勝戦が、カナダのエドモントンで開催され1本目からラスト3本目までノーミスなジャンプパフォーマンスを見せた長谷川帝勝が優勝。
2本目終わった時点で中国の五輪金メダリストのイー・スーミンが、トップに立つ展開に。ラスト3本目でなかなかイー・スーミンを抜かせない選手がいる中で、最終走者の帝勝が逆転Vを決めるフロントサイト1800トラックドライバーをダイナミックに決めた!今季嬉しいW杯初勝利となった。
2位はイー・スーミン(中国)、3位はレッド・ジェラード(アメリカ)、そして宮村結斗が4位、木村葵来が5位となり大健闘。

大会を冷静に終わってみれば、長谷川帝勝が終始圧倒的なパフォーマンスで、他を寄せ付けないようなパフォーマンスだったように思う。
1本目にキャブ1800インディを決めて、88.75点というハイスコア。2本目もフロントサイト1800インディで2回連続で1800回転に成功。これでトップに立ち、帝勝が有利となったが、3本目に様々なドラマが待ち受けていた。ラストに賭けたスー・イーミンが鮮やかなバックサイド1800を決めてトップに立ったのだ。さらにレッド・ジェラードもバックサイド1800メランコリーでこの日の最高得点となる94.25点(※スー・イーミンの3本目のBS1800と偶然にも同じスコア)で迫って来る。
こうなって来ると、帝勝にとってラストは無難なトリックでは優勝をもぎ取れない。なぜなら、この時点で優勝するには、88.5ポイント必要だったからだ。
帝勝の1本目が88.75ポイント、2本目が88.00ポイントと共にハイスコアだったのが、スー・イーミンのラスト3本目がハイスコアだっただめ、是が非でも90点ほどのハイスコアを狙いたい展開だったのである。
ラストワンで帝勝が繰り出した技は、フロントサイド1800インディ、いやメランもつかんでトラックドライバーだったか。ひじょうにダイナミックに決めたが、勢い余って右手が付いてしまった。手が付きバランスを保てば、当然減点となるが、この手付きは勢い余ってので屈伸運動のような形で、身体が沈み込んだ際の手がタッチしただけに見えたが、果たしてジャッジの判断は…?

緊張の空白の後、出たスコアは92.25ポイント!!!!これで帝勝の優勝が決まった。
ラスト3本目のスコアの中では、3位のスコアだったが、終始良いパフォーマンスジャンプを決めた帝勝が、リーディングスコアのアドバンテージによりエドモントン大会の頂に立った。
ビッグエア大会の決勝では、2本のトップスコア合計で決まるので、必ずしも3本揃えて技をメイクする必要はないが、3本すべて揃えるのは、実力者の証明だ。

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優勝した長谷川帝勝と、3位に入ったレッド・ジェラードは、昨日の予選でヒート別でトップ3に入れなくて、セミファイナルでも3本もジャンプして決勝へ挑んだ。帝勝は、セミファイの1本目でスイッチフロントサイド1800を決め、2本目ではフロントサイド1800も決めている。つまり、この日、終始1800回転のトリックを決めまくったのだ。
どちらにしても、セミファイ経由の帝勝にとっては長い夜となり、また至福の夜になったに違いない。

4位となった宮村結斗は、2本目でバックサイド1800ウェドルを決めて91.50点というハイスコア。ラスト3本目はフロントサイド1620トラックドライバーを決めるもグラブが甘くなって減点となったようだ。ここでさらに高回転のフロント1800まで行ければ、表彰台に乗れたであろう。

5位に入った木村葵来はラスト3本目でバックサイド1800インディをクリーンメイクするも、意外に点数が伸びず85.75点だった。おそらくエアの高さがやや弱かったからであろう。
しかし、葵来は今大会でも5位という高成績を収めてワールドカップ・リーダーになった!来週アメリカで行われるカッパーマウンテン大会で、今季のビッグエアののツアー王者が決まる。


一方女子では、スイッチバックサイド1260をメイクしたゾーイ・サドウスキー・シノットが優勝!
2位はキャブ1080、バックサイド1080をバランス良く決めたミア・ブルックス(イギリス)、3位はバックサイド・ダブルコーク1080をメイクしたアンナ・ガッサー。
女子日本勢も健闘し、深田茉莉はフロントサイド1080を成功し4位、岩渕麗羅はフロントサイド1080メイクで5位、鬼塚雅がバックサイド7をメイクし6位に入った。日本女子の4位から6位は、3人ともに2本メイクできずに、表彰台を逃したので今後の課題としては、2本メイクとなったようだ。茉莉、麗羅共にバックサイド1260に挑戦し失敗。鬼塚雅はキャブ1440に挑戦している。決まっていれば、表彰台は間違いないだろう。

W杯ビッグエア3戦目 カナダ・エドモントン大会結果

男子結果
1位 長谷川 帝勝(日本)
2位 スー・イーミン(中国)
3位 レッド・ジェラード(アメリカ)
4位 宮村 結斗(日本)
5位 木村 葵来(日本)
6位  ニコラス・ラフランボワール(カナダ)
7位 リアム・ブレアリー(カナダ)
8位 ニック・ファン・デル・フェルデン(オランダ)
9位 レオン・ファーレル(ニュージーランド)
10位 リー・ドンホン(韓国)
———————–
12位 木俣 椋真(日本)
28位 荻原 大翔(日本)
39位 國武 大晃(日本)
DNS 大塚 健(日本)


 
女子結果
1位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 ミア・ブルックス(イギリス)
3位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
4位 深田 茉莉(日本)
5位 岩渕 麗羅(日本)
6位 鬼塚 雅(日本)
7位 ジャスミン・ベアード(カナダ)
8位 ローリー・ブルーアン(カナダ)

23-24 WORLD CUP BIGAIR TOP3

開催場所1位2位3位
男子
スイス/クール荻原 大翔(日本)木村 葵来(日本)大塚 健(日本)
中国/北京イー・スーミン(中国)木俣 椋真(日本)木村 葵来(日本)
カナダ/エドモントン長谷川 帝勝(日本)スー・イーミン(中国)レッド・ジェラード(アメリカ)
女子
スイス/クール村瀬 心椛(日本)岩渕 麗羅(日本)ミア・ブルックス(イギリス)
中国/北京アンナ・ガッサー(オーストリア)テス・コーディ(オーストラリア)鬼塚 雅(日本)
カナダ/エドモントンゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)ミア・ブルックス(イギリス)アンナ・ガッサー(オーストリア)



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