
「春、完全に来てるな──でも冬、終わってほしくなかったかも」
そんなトースタイン・ホグモの語りから始まる今回のエピソード。場所は雪がまだ残るマウンテンエリア。新緑が芽吹き、川の流れが力強さを増す季節に、彼らはパウダーとパークを縦横無尽に滑り抜ける。
注目は、トースタインが自身初のフリースタイル・パウダーボード(試作モデル)をCAPiTAとともに開発し、その仕上がりをテストしている点。スチール素材を取り入れたような実験的なプロトボードでのライディングは、春の陽光を受けながらも、ディープスノーのような切れ味を見せる。
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「プロトタイピングに夢中になって、春が来てたの忘れてたよ」
春でもまだまだ楽しめるスノーボード。その可能性を広げる彼らのライディングには、映像美も音楽も、どこか希望とエネルギーに満ちている。
そして、この映像の見どころの一つはCasey Willaxとの共演。抜群のテンポとスタイルを持つ彼の滑りと、トースタインの繊細なコントロールが交錯するラインは、ただの春セッションとは一線を画す。撮影はDan Green、さらにトースタインの妻もセカンドアングルで参加し、プライベートでありながらプロフェッショナルな空気感がただよう。
ラストは「Heat!」の連呼とともにセッションが終わり、観る者にも不思議な多幸感を残してくれる。
「皆さんに春の軽やかさを。心に光を。」
そんなメッセージが感じられる、春の名作スノーボードショートムービー。
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