文:飯田房貴
デヴァン・ウォルッシュがSandboxと契約したと聞いて、まず自分が頭に浮かんだことは、ずっと前にデヴァンの家を取材しした時の辛いモノ専用冷蔵庫だ。
過去の写真を探したところ残念ながら残っていなかったが、以前、自分がプロデュースしたスノーボードDVD、PEAKの映像の中には残っていると思う。
その専用冷蔵庫には、デヴァンが世界中から集めた辛い調味料、タバスコのような類が入っていた。当時、ここまで辛いモノ好きなのか!と驚いた。
デヴァンだけでなく、スノーボーダーの中には、驚くような辛いモノ好きが多い。日本に来れば、喜ぶようにワサビを食べたりしているライダーも見かけた。
僕自身、辛いモノが子供の頃から大好きだ。
そこで、スノーボーダーと辛い者好きの関係性をちょっと調べてみた。
辛いモノを食べると闘争心と集中力がアップ!
まず人は、辛いモノを食べると、清々しい気持ちになるそうだ。
この恍惚感を生む理由には、脳内ホルモンが関わっているとのこと。
そう、みんなもよく知っているアドレナリンだ。
急斜面や巨大ジャンプに挑む際、恐怖感を克服しようとするところから生まれるアドレナリン。
興奮状態にして、闘争心と集中力をアップ!飛躍的に運動能力を上げる効果もあるそうだ。
さらにアドレナリンは、運動能力を維持するために痛みを緩和する力もあるというから驚きだ。
多少、ブーツの不都合で痛みが生じてもスノーボードの楽しさには変えられない、という私たちの気持ちに通じるものがある。
もう1つの脳内ホルモン、エンドルフィンも辛いモノを食べることで分泌されると言う。
エンドルフィンは、脳をリラックスさせ幸福感や恍惚感を与え、苦痛を和らげる働きをするそうだ。
辛いモノを食べて、スノーボードで痛めた身体を和らげているのかもしれないね。
さらに辛いモノ好きの性格を調べていると、好奇心旺盛ということがわかった。
確かにスノーボーダーは、好奇心が高く常に新しいことを求め続けている。
なるほど、スノーボーダーに辛いモノ好きが多いわけである。