恒例!ギア博士の展示会ニューモデルレポート

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そろそろ暖かくなって春シーズンへ突入するこの時期、早くも来期のモデルを並べるイベントがある。それが業界関係者が多数集まる展示会だ。この展示会でメーカーや代理店は、自社ブランドをアピールして、ショップ担当者はオーダーを決めなければならない。そう、世間のショップは、この3月中には来年度のオーダーを決める勝負の時期だ。ブランドのプロモーションも力が入る!ってもんだ。
dmkでは、今までにもギア知識のエキスパートであるミノルのレポートを届けて来た。そう、彼は宇都宮から遥々やって来たのだ。今年は、このSBJ展示会以外にもdmkが総力をあげてnomisを出展したLens展示会がある。ぜひ、とも来てほしいものだが、安いギャラでやって来れるのか心配・・・。
そんな思いを巡らしている時、プロレスラーのように大きな奴がやって来た! 間違いない、あの巨大な勇姿はミノルだ!
というわけで、今年もミノル先生よろしくお願いしまーす!




まず、SBJでは今年初の試みとして会場を入ってすぐのところにDJブースを設置。ここで各ブランドやビデオカンパニーなどが各社のアピールを行うという趣向。もちろんdmkもVitaminJIBをひっさげて出演してきました。今後の展開はもちろんのこと来期リリース予定のVitaminJIB2(仮)の制作発表まで行い、充分にVitaminをアピール。来期はシモン・チェンバレン&ラウリ・ヘスカリのNOMIS強力タッグで日本はもちろんのことアジア・北米でもVitamin旋風を巻き起こします!


来年はラウリも登場する予定だ。日本のビデオ・プロダクションが遂に本格的に世界参戦するぞ。

Vector glide MFG.
http://www.vectorglide.com/
トリノオリンピック女子スノーボードクロス7位という輝かしい成績を残した藤森由香が使用するのがこのVectorglide。あまり馴染みのないブランドかもしれないが、工場はオガサカで、スキーではかなりの噂になっているブランド。もちろんスノーボードも今後要注目。全体的なラインナップは基本的にフリーライドを中心に見据え、パウダーや大きなラインでフリーランするためのGENIUSとVERIEST、山全体でフリースタイルを表現できるツインチップのVSK、そしてSBX専用に設計されたkintunの4ライン。藤森はkintunの157をメインに使用とのこと。女子にしてはかなり長めのボードになるが世界で戦うためにはこのくらい必要とのことらしい。


左からGENIUS、VERIEST、kintun。Kintun以外は独特の形状をしているがフリーライディングでは抜群の乗り味を提供する。

YONEX
http://www.yonex.co.jp/snow/
トリノ・オリンピック女子ハーフパイプ9位の中嶋志保、男子スノーボードクロス16位千村格をサポートするYONEX。
元々世界でも屈指のカーボンに関する技術を持つYONEXだが、今回のオリンピックでさらに国内のシェアーを伸ばすことが予想されている。基本的なラインナップに大幅な変更は見られないが、各部の見直しが進み完成度が上がったようだ。
来期注目はやはり満を持して登場のツインチップモデルだろう。PLAYERと名付けられたこのモデルは154、156は主にゲレンデ&パーク、157、162はオフピステを想定して開発された。これまで国内のモデルで160cm前後のモデルでバリバリのフリースタイルモデルはほとんどなかっただけに体の大きなライダーもいよいよカーボンテクノロジーの真価を味わえるようだ。
もう一つのポイントはブーツ。BURTONのSLシリーズのように上下でブーツのシェルが分かれているモデルを来期はラインナップ。トータルブランドとしてまた一歩前進した。


左が千村使用のMEISTER、右が中嶋使用のSPLASH。ウッドコアでは実現できない独特の乗り味が生きているラインナップとなっている。

QuickSilver&ROXY
http://www.quiksilver.com/
http://www.roxy.com/
世界のビッグブランドQuickSilver&ROXY。日本では今井メロをサポートしている。トリノオリンピックで今井が使用したのがROXYのスノーボードでウェアがROSSIGNOLということだが、ROXYと言えばQuickSilverのレディース・ブランドでこれまではウェアーがメインのブランド。しかし、来期は今井使用モデルを始めスノーボード、バインディング、ブーツも販売し、たぶん業界初のレディス専門トータルブランドとなることになった。近年ROSSIGNOLを買収するなどで下地はあったものの、オリンピックという世界中でもっとも注目される舞台での登場はかなりのアピールになっただろう。すでにレディースではトップブランドとして不動の地位を確立しているROXYだけに影響力はかなりのものだろう。


やはりレディスウェアは評判が良く、いろいろなところから「かわいい。着てみたい」との声が。

ROSSIGNOL
http://www.rossignol.com/
そして、ヨーロッパではトータルブランドとして展開しているROSSIGNOL。そのウェアーのラインナップがいよいよ日本で本格的に展開される。もちろん今井モデルもしっかりと店頭に並ぶようだ。この今井モデルを筆頭に今までのアメリカンやドメスティックのブランドとは違うテイストのデザインはゲレンデでも目を引きそうだ。ボードの方はアラミドハニカムコアを組み込んだWORKSシリーズを筆頭にDECOY、PREMIER、Amberと言ったフリースタイルラインとジェレミー・ジョーンズをフューチャーしたJONES EXPERIENCEというライン。ジョーンズのラインはこれまでのパウダーボートとジェレミーモデル(WORKSとレギュラー)、エントリーのSTOMEというラインナップ。特筆すべきはツインチップのモデルが4種類もあること。DECOY、ALIASというインターナショナルモデルの他にIMAGINE、POPという日本限定が2機種。目的別にはっきりとわけられたラインはROSSIGNOLのこれからの方向性を示していると言えるだろう。


今や日本のレディスライダーでもっとも知られた存在となった今井モデル。もちろんこのままで揃えることも可能。

FLOW
http://www.flow.com/
面倒なバインディングもFLOWならワンタッチで準備OK。そんなお手軽さが人気のFLOWも気がつけば世界の頂点を争う舞台で何人ものライダーをサポートし、結果を残すブランドとなった。近年ではトータルブランドとしてラインナップも充実し、FLOW=バインディングのイメージからだいぶ抜け出してきている。実際オリンピックではその実力を発揮できなかったが表彰台常連のアンティ・アウティを始めFLOWチームは主にコンペティションの舞台でトータルとしてFLOWが以下に優れているギアかを証明している。来季はバインディングのトップモデルを筆頭に大幅な変更が加えられ、より使いやすく、より軽量になる。ただ基本的なシステムはまったく同じであり、FLOWのシステムがいかに完成されたモノであるかがわかる。


来季大幅に各部の見直しが行われたFLOW。簡単さはそのままにハイパフォーマンスな実力も手に入れたようだ。

ILLUMINATI

http://www.illuminatisnowboards.com/
ブライアン・イグチ、ランス・ピットマンとアメリカジャクソンホールローカルの手によって運営されているILLUMINATI。久々に登場したライダーズブランドで、本国アメリカでも基本的にはジャクソンホールでの活動をメインにマーケティングによる商品開発は行わず、ライダーが本当に欲しい物だけを作る姿勢を貫いている。もともとジャクソンホールローカルブランドで、ブランド立ち上げ当時はなんと通販のみで展開していたというから驚きだ。何もかもが型破りでありながらも、最近ではDVDでの露出も増え、徐々に勢力を拡大しているILLUMINATI。今後の展開がひじょうに楽しみ。


メインのラインとなるSIGIL。サイズラインナップも充実し、チームライダーの意見を反映してしっかりスナップするフレックスを持っている。

LIB TECHNOLOGIES
http://www.lib-tech.com/
古くはジェイミー・リン。現在ではトラビス・ライス等その時代を代表するスターライダーをサポートしてきたLIB。マービンの工場で作り出されるボードは現在ではひじょうに多くなったが、元々マービンと言えばこのLIBとGNUだった。ジェイミー、トラビス2人のシグネーチャーを始め独自技術のマグナトラクションモデル等バラエティに富んだラインナップ。もちろんおなじみのJapanLimitedラインも準備されている。ちなみにトリノオリンピック男子ハーフパイプ3位のマルク・コスキもLIBがサポートしているライダーで、2位のダニー・キャスもGNU。ゴールドがBURTONで2位、3位がマービン製であるからハーフパイプ上位はすべてアメリカ製のボードだったことになる。


マルク・コスキ使用モデル。この他にも多くのラインナップがあったが独自の理論と技術を持つブランドだけにブランドの持つオーラが違う。

GNU
http://www.gnu.com/
そして、マービンと言えばGNU。トリノオリンピック男子ハーフパイプ2位のダニー・キャス使用ブランドはここ。もちろんダニーのシグネーチャーラインも充実し、来期は長さだけでなく幅まで選べるような強力なラインナップを準備。128cm~158cmワイドまで9種類のラインナップ。LIBと比べ同じマービン製かがらGNUはオーソドックスな構造を選んでいるところがポイント。ダニーのイメージが強くフリースタイルブランドのように見えてしまうが、実際にはビッグマウンテンを考えたテンプル・カミンズモデルなどもあり、全てのスタイルのライダーに対してラインナップを持っているブランド。X-GAME最多出場記録を持つバレット・クリスティもGNUからシグネーチャーを出しているからレディスライダーもチェックしてほしい。


オリンピックの中継ではテレビの前で目を回した人もいるかも?のダニーモデル。最近のアメリカンブランドではこの手のグラフィックがちょっとした流行らしい。

RIDE
http://www.ridesnowboards.com/
ここ数年でようやく本来の実力を発揮してきたRIDE。北米ではビッグブランドながら日本での認知度は今ひとつだったが本格的なプロモーション活動とマーケティングの成果が現れ日本でもお馴染みのブランドの一つになった。高品質なボードを手頃な値段で市場に送り出しているRIDEの来期は細かいマイナーチェンジが多いようだ。ボードのラインナップも若干変わるようだが、日本で人気のフリースタイルラインには大きな変化無し。気になるのは軽量で信頼性も高いバインディングが来期は更に軽量化が進むということだろう。とことんまで余分な物を削り取ったバインディングは必要十分な強度と適度なフレックスを持つパフォマーンスモデル。まさに質実剛健のRIDEバインディングをぜひチェックしてほしい。

K2
http://www.k2snowboards.com/
RIDE同様に高品質低価格なブランドと言えばK2。実はRIDEの親会社で工場も同じなのだがRIDEのアグレッシブでフリースタイルなイメージとはちょっと違う路線を進んでいる。来期も大幅なラインナップの変更はなく、オールマウンテンのフリーライディングモデルからジブに焦点を絞ったフリースタイルモデルまですべてのライダーの要求に応える幅広いラインナップ。バインディングは大幅に改良され今までのK2から格段にグレードアップしている。トリノオリンピック女子ハーフパイプ代表の伏見知何子もK2ライダーとしてK2のクオリティの高さを日々証明し続けている。


STEP CHILD

http://stepchildsnowboards.com/
シモンでおなじみSTEP CHILD。来期のグラフィックはあの有名なバスケットプレイヤーをイメージしたモノ。もちろん日本の輸入代理店はノリノリですから、PRにはバスケットボールユニホームで商品説明するスタッフ(この会社の社長?)の姿が。毎年シモンはシンプルなグラフィックを好むようでソールグラフィックもひじょうにシンプル。今期はサイズバリエーションも増え148~158.5までの5本のラインナップ。ソールパターンもホワイトベースとレッドベースの2種があるようでSTEPCHILDのシモンへの力の入れようが伝わってくる。プロモデルとしては最近ではもっぱらパウダー等フリーライディングでのスキルの高さを見せつけているマイク・ランケットのプロモデルも昨年同様リリースされている。


もはや説明不要。スタイルマスターのシモンモデル。シモンはエッジを全部ダリングして使っているとのこと。

ALLIAN
http://www.alliansnowboards.com/
谷口尊人で大ブレークの予感!なALLIAN。今年はインターナショナルモデルもシンプルなデザインとなり日本でも多くのスノーボーダーから支持されそうだ。毎年恒例となったJapnLimitedはツインチップのDEATH SERIES、MEN IN BLACK。ディレクショナルのUNDER TAKERの3機種。どのモデルもソフトなフレックス設計となっていて日本人の特にパークライダーにピントを合わせて作られている。対してインターナショナルモデルはミディアムフレックスを中心にラインナップ。今期より新たにインターナショナルモデルにレディスラインが追加され、こちらはソフトフレックスモデルとなっている。


JapanLimitedではお約束な髑髏のグラフィック。もちろん今年も健在だ。

HAGLOFS
http://www.haglofs.se/
スウェーデン発のアウトドア・ブランドHAGLOFS。スノーボーダーでは主にフリーライディングのライダーやマウンテンガイドをサポート。極限での性能が求められるシーンでの信頼性はひじょうに高いことを証明している。いわゆるウェアーのラインナップはそれほど多くはないが、フリースをはじめとするインナーウェアのラインナップは他に類を見ないほど充実している。ウェアはボードブランドでもインナーはアウトドアブランドというライダーがここ数年で急速に増えているが、来期もこのパターンは増えていくだろう。ゲレンデで快適に過ごすためにはファーストレイヤーとセカンドレイヤーはひじょうに重要なアイテムなのでぜひチェックしてほしい。


超高性能なウェアを展開するHAGLOFS。このブランドのフリース関係を個人的に愛用するライダーも実は多いという実力派ブランド。

GRENADE
http://www.grenadegloves.com/
ダニー・キャスが立ち上げたグローブブランドも気がつけばウェアーやアパレルを展開するほどの大きなブランドに成長した。それでも基本となるは高品質で優れたデザインのグローブ。今期もラインナップは豊富でハイシーズンの吹雪から太陽照りつけるサマーキャンプまで全てに対応できるようになっている。さて、今期注目なのはアウターウェアのクオリティがひじょうに高くなったこと。基本はミリタリーテイストながら斬新なグラフィックを取り入れてみるなどひじょうに個性的なウェアーを展開している。近い将来かなりの力を持つブランドになって行くであろうことが予想される。

Head
http://www.ridehead.com/
Intelligenceテクノロジーと言えばhead。来期はトップモデルのIntelligenceのみにチップを搭載し、残りはファイバー搭載モデルとなる。近年のスノーボードの流れを受け全体的に柔らかめのフレックスに見直したようで、より操作しやすくなっても高速での安定性は抜群というまさにマジックボードをラインナップ。そして特筆すべきは進化したニューバインディング。昨年までの使いやすさはそのままに、パワーをより確実にボードに伝えるばかりでなく、さらに快適なスノーボードを実現した意欲作。実際に試乗会でも予想以上の反響があるという。


ハイテクなのはボードばかりではない。バインディングも進化型を投入しさらなるシェアー獲得を狙うHead。

Salomon
http://www.salomonsnowboard.com/
ヨーロピアン・ブランドの代表とも言えるSalomon。登場以来独自の技術と理論でアメリカン・ブランドとはひと味違う製品を世に送り出してきた。トリノオリンピック女子ハーフパイプ日本代表、05/06NipponOpenで優勝を果たした山岡聡子もSalomonからサポートを受けている。
来期Salomonでもっとも注目すべきなのは間違いなくニュータイプのバインディング。展示会ではRIOが何度も「来期一番力を入れているのはこのバインディング」と言うほど。このニューバインディングは従来の固定概念を打ち破る衝撃的なモノで、ヒールカップの部分がラバー製だ。これにより足首の自由度が格段にアップされるが、特殊な構造を採用することによりハイバックのレスポンスは失われないという品物。ぜひ手にとって新しいテクノロジーを体感してほしい。


ついに登場したSalomonのニューモデル。従来の常識を覆すことはこのブランドにとってもはや常識なのかも。

Palmer
http://www.palmersnowboards.com/
アンディ・フィンチの活躍がめざましいPalmer。ブランドの創立者であるショーン・パーマーもトリノオリンピック出場確実(惜しくも怪我のため出場できず)と言うところまで行くなどまだまだ健在。ボーダークロスではもっとも世界を沸かせた女子スノーボード・クロス銀メダルのリンディもPalmerブランドの実力を示した。これほどまでの戦闘力の高さは自社工場で独自の技術を持っていることに裏付けされている。もともとはボーダークロスでメジャーになったブランドだけに総合的な滑走能力を高める技術には定評があり、F1マシンのテクノロジーを取り入れるなど新規技術に対しても積極的に取り組む姿勢がある。日本では今ひとつメジャーになりきれていないが評価はひじょうに高いブランドだ。


数々の輝かしい戦績を残しているアンディ・フィンチのプロモデル。グラフィックが同じでフレックスを変えたJapan Limitedも準備されている。

Volkl
http://www.voelkl-snowboards.de/
エンターテイメント王マーク・アンドレ・ターレが使用するのがVolkl。日本での代理店もFLUXでおなじみのカーメイトになり認知度もさらに上がっていくだろうことが予想される。ヨーロッパでは3本の指に入るとまで言われる人気ブランドだけに今後の展開次第では国内でのシェアも大幅に変わってくるだろう。さて、そのマークが使用するいくつかのボードのうちの一本がSQUAD PRIME。このボードにはスノーボードではじめてショックを吸収するショックアブソーバーを搭載。キッカー等での着地の衝撃を板自体が吸収するために大幅にメイク率が上がるという。


白と緑の板がSQUAD PRIME。独自ショックアブソーバー機構を搭載することでライダーのメイク率を大幅にアップさせる。

FLUX
http://www.flux-bindings.com/
日本でのバインディングのシェアー争いで常にトップ争いをしているFLUX。来期は大幅な変更は少なく、ハイエンドのDiamond2を始めStreamLineに位置するモデルでは非対称ハイバックを採用し、バックサイドターン時に強力なサポートを実現したり、アンクルストラップの上下を入れ替えることでサポートの強弱を変えることができたりとライダーの好みに合わせることが可能となったが、基本的には細部の見直しが主で海外のブランドのように完全な新機種とまではなっていない。昨年わかりにくいと言われた全体的なラインナップはスッキリと整えられ選びやすくなった。またFLUXとは別ブランドになるがX5(クロスファイブ)というブーツが登場する。FLUXの性能を100%発揮するとのことだが、始めにバインディングありきのこのコンセプトでどこまでクオリティを上げてくるのか、06/07シーズンは1モデルのみとのことだが今後の展開が気になるところ。


写真は価格も手ごろなベストセラーモデルのTitanLine。06/07はこの様な蛍光グリーンのモデルが非常にトレンドカラーとなっているようだ。

INF SNOW
INF SNOWというと新しいブランドのようだがインフィニティが名前を変えてINF SNOWとなっている。06/07は待望のレディスラインが登場する。C★4をはじめとするレディス・フリースタイラーの厳しい要求を満たすように作られたこのボードは特にレールとキッカーというスロープ系の滑りでその進化を発揮するとのこと。これはINF SNOWがスロープ系を得意とするブランドなので当然の結果とも言える。70’sのディスコブームを彷彿とさせるグラフィックと相まってゲレンデで注目を集めたいレディスライダーは要チェック。

BTM
http://www.morrowjapan.co.jp/btm/
独自のトーションボックス構造を持つTRUST SPOONを筆頭にシンプルなラインアップとなるBTM。トップモデルのTRUST SPOON、パークモデルのTRANS?、ミディアムクラスのLithumAlpha、エントリーのTRUST、そして異色のL&P。特にL&Pはまったく新しいフォークテールを採用したパウダーフリースタイルモデルをラインナップ。独特なこの構造によりパークからパウダーまで全てのコンディションでフリースタイルを楽しめるという意欲作。


独特なフォークテールが目を引くL&P。スワローテールのパウダーでの操作感とレギュラーボードのトリック性能を併せ持つとのこと。

SABRINA
http://www.morrowjapan.co.jp/sabrina/
国内レディスブランドと言えばSABRINA。06/07はBTMの姉妹ブランドという感が強くなった。と言うのもトップモデルに位置するSABRINA LuminasはBTMのTRUST SPOON。SABRINA HanaはL&P(フォークテールモデルも有り)。SABRINA NijiはLithum Alpha、SABRINA POPはTRUSTとそれぞれ同じ構造を持っているからだ。もともとBTMの一つのモデルとして誕生したSABRINAが久々にBTMに帰ってきたとも言えるだろう。どちらにしろ日本人のレディスライダーに合わせた設計であることに変わりはなく、ハイパフォーマンスが期待できる。

COBRAWORX
http://www.morrowjapan.co.jp/cobraworx/
日本人の足型で設計されるブーツの元祖と言えばCOBRAWORX。06/07は手摺狂会の相内会長・DEFの米田と言った強力なライダーを加えさらなるレベルアップを狙っている。01・SP・02ではBOAかレースアップかの選択が可能となりライダーの好みに応えられるようになった。特徴的なサイドに配置されたBOAは01とSPで、02・03ではオーソドックスなセンターBOAを採用した。06/07のCOBRAWORXはファッションにも力を入れていて、従来の機能一辺倒なブーツではなく、スノーボードらしい遊び心のあるブーツになっている。そのファッションスタイルのトップに当たるのがFlipper’sでブーツの機能とは全く関係なく70’s~80’sのコンバースのハイカットモデルのようにかかとでハイカット部分を折り返したデザインを採用している。機能は02と同等とのことなのでありきたりのブーツに飽きてしまったライダーのみなさんはぜひ手にとってもらいたい。


毎回手の込んだブーツを作るCOBRAWORX。本気なのか冗談なのかわからないが、とにかくシリアスになり過ぎないでもっと楽しもうというコンセプトは伝わってくる。

REVOLT
http://revolt.carmate.co.jp/
中井、村上のトリノコンビも愛用するREVOLT。海外では主流の球面レンズの採用こそないものの、オシャレ系ライダーの間では話題となっているブランドの一つであることは確か。実際にREVOLTチームも清原勇太、工藤洸平と言った実力派が揃っている。海外の大手ブランドにはない新しい感性を感じるブランドだ。
ちなみにナショナルチームの綿谷コーチもREVOLTの応援団長だとか。


最近ではメディアでの露出も増え徐々に浸透してきたREVOLT。

OAKLEY
http://oakley.com/
たぶんスノーボーダーで知らない人はいないであろうゴーグルのビッグブランドOAKLY。先進の技術は他を圧倒し、マーケティングに裏打ちされた販売戦略はどこよりも成功している。フリースタイルライダーを重点的にサポートし不動の地位を獲得するという戦略は今のところ他のブランドの追随を許していない。もともと技術力には定評のあるブランドだけに格好だけでなく中身もしっかりしているのがポイントなのだろう。来期は待望のレディスラインが登場し、盤石の体制となる。レンズも今期は生産が追いつかなかった偏光レンズが06/07は安定供給される予定。OAKLYゴーグルでは初のJapanLimitedが設定され、日本で人気のクリアーレンズに薄めのミラーコートを施されたレンズが登場する。ウェアも今期同様スタイリッシュにまとまっており、看板ライダーのトラビス・ライスの活躍もあり来期もメディアの露出は多くなりそうだ。

DAKINE
http://www.dakine.com/
ゴーグルを始めバックパックやボードケースなどのアクセサリーを展開するDAKINE。特に最近ではグローブのクオリティに定評があり、低価格高品質でユーザーを獲得している。トリノオリンピックではフィンランドチームのオフィシャルモデルにもなっていて目にした方も多いのではないだろうか。もともとはバックパックのブランドなのでバックパックのラインナップは多岐にわたりバックカントリー向けの本格的な物からタウンユースのカジュアルな物まで幅広く準備されている。


フィンランドチームモデルとなったMUSTANG。残念ながらフィンランドカラーでの販売は今のところ予定にないという。

BURTON
http://www.burton.com/
世界が認めるBURTON。現在のスノーボードをリードするブランドだけにくわしくお伝えしたいところなのだがおなじみの報道規制のため写真はNGとのこと。
ボードラインナップは大まかな部分ではそれほど変わらないがツインチップモデルが新たにラインナップに正規に加わる等、ユーザーの意見に素早く対応している点は流石。
世界のスタンダードと言っても良いだろうCustomは来期はアウトラインがよりツインに近くなり、反発も若干強くなるとのこと。CustomX以上のハイエンドラインではグラフィックにも高級感を持たせるなどクオリティが上げられている。バインディングもハイエンドラインでラインナップの変更があり、トップモデルのC60はハイバックが変更され信頼性が向上した。このC60はトリノオリンピックで中井・國母が使用。対して海外のライダーはCARTELがもっとも多く金メダルのショーンはCustomのリミテッドラインを使用していたようだ。このC60に続くのが新機種のCO2。ハイバックにメッシュ素材を採用し、フィット感と適度なしなりを生み出すことができるようになったとのこと。以下P1・CARTEL・Mission・Customと続く。
ブーツは今季同様にスピードゾーンが主流となりアンチBOA陣営の中心となりそうだ。ウェアーは来期は(ショーン)ホワイト・ラインが充実。ひじょうにカジュアルでありながら機能性も充分という欲張りなラインナップになっている。オリンピック米代表のユニホームもBURTONなのだが、このウェアーはipod対応となっていて、ipodを接続するとボリュームや再生などの基本操作がウェアーの袖に配置されたボタンで可能になる等の機能が備わっていた。来期このipod対応ラインはBURTONのウェアーのみならずバッグも登場するようだ。
世界をリードするBURTONだがここ数年の傾向としてフリースタイルに重点を置き、フリーライディングもラインナップするという点は変わらない。スノーボード・クロスの人気が復活すればBURTONでもクロスボードをラインナップしてくるだろうが、現時点では唯一BURTONの弱点となっているのが残念だ。

NOMIS Design
http://www.nomisdesign.com/
続いて、代々木体育館で行われたLens展示会の模様。こちらは、SBJと違って、よりファッショナブルなイメージのものを出展しているのが特徴。そして、dmk初の代理店となったNOMISもLens展示会が出展した。
NOMISの中でも最も注目が高かったとのは、シモン・チェンバリンとラウリ・ヘイスカリの2つのシグネチャー・モデルだ。シモン・モデルの斬新なカラー使い。そしてラウリ・モデルのパーカーにボタンを使用している点など、新鋭ブランドのNOMISの真骨頂だ。
NOMISは、シモンやラウリの他にも10代のライダーたちの声を反映し、往来の観念に捕らわれないデザインに成功しているブランドだ。


左)シモンの2つのモデル。左のフーディはチェックになっていて、カラーのバリエーションが6種類ある。
右)ラウリのモデルで、いたずら書きのような象徴的な絵で楽しい。


左)ラウリのデニム・ジーンズのモデル。履き心地もいいと評判が高かった。
右)女性用のシャルター・スピードは、ウェアーの下に着るインナーや普段着としても最適。

Mathmatics
http://www.mtpls.com/mathsnow/
カリフォルニアのパーク聖地ビッグ・ベアー・マウンテンで生まれたMathmaticsは今年で3シーズン目を迎える。
アスペンウッドコアのしなはやかフレックス。最速シンタードベースIDIUM5000を使用。
超個性的なグラフィックが特徴的だ。
マイク・バートンなど個性的なライダーが来日して、ブースに華を添えていた。


個性的なグラッフィックが特徴のMathmatics。

ギア博士の総括

ボード
06/07ではほとんどのブランドでサンドイッチ構造が主流となり、最後の砦だったSalomonもサンドイッチ構造のモデルがほとんどとなった。これにより構造上のオリジナリティを持たせるにはトップシート側に3Dで作ると言うのが標準となったようで、一部が盛り上がっていたりするボードが意外に目につくようになった。しかしフリースタイルのトップライダーが愛用するボードはおおむねオーソドックスなウッドコアのサンドイッチ構造であり、スノーボードの構造的なものはしばらくの間はこの形に落ち着いていくだろうと思われる。
グラフィックは北米系はビビットなカラーを取り入れているブランドが多く、見栄えもするのに対し、ヨーロッパ系ではシンプルなグラフィックが好まれているようで落ち着いた感じのグラフィックが多い。
おもしろいのは北米とヨーロッパでのブランドの考え方の違いだろう。北米ではフリースタイルがメインであり、スノーボードはスケート等と同じでトリックがメインというのが各ブランドに共通することで、ハイエンドモデルもフリースタイルでいかに優れているかを誇示するブランドが多い。対して、ヨーロッパ系では同じフリースタイルでもより自然の地形を使って遊ぶのがメインとされているようだ。最終的にはどのブランドもバックカントリーでのトリックに行き着くようだが、そのアプローチの方法が違うのである。この話は別の機会にゆっくりとまとめようと思うのでしばしお待ちを。

バインディング
06/07はバインディングの激変の年になるだろう。ちょっと見ただけでも大手のSalomonを始めバインディングに大幅な変更を加えたブランドは少なくない。今まで遅れていたともとれるバインディングの進化が急に加速したのは上記のようにスノーボードの開発に一つの区切りがついたからであろう。スノーボードは基本的に同じ構造で乗り味とグラフィックが違う。もちろんこの乗り味の違いが重要なのだが、構造がある程度完成された以上各社とも他社と違いを出すためにはどうするかを考えなければならない。そこで浮かんできたのがバインディングだろう。実際トータルブランドではボード・ブーツ・バインディングの3点でユーザーに使ってもらいたいのだが、その時にバインディングというがどうしても同じに見えてしまう。本当にこれが完成型なのか?と考えたブランドが少なくなかったために06/07は新発想のバインディングが多く出たのだろう。
世界の主流は自社テクノロジーをアピールしやすい2ピース・ベースプレートが主流になってきているようで、1ピースベースプレートをメインとするのは大手ではBURTONとFLUXくらいになってしまった。ちなみに両ブランドとも初期には2ピース・ベースプレートモデルを発売していた(FLUXは現在もラインナップにある)が結果的に今の形になったことを考えると・・・。果たして最後に主流となるのはどちらのタイプなのかということも今後注目していきたい。個人的にはオーソドックスで信頼性のある1ピース・ベースプレートモデルを長年使っているが、果たして本当のところは・・・??

ブーツ
近年のBOA vs クイックレースの図式もここに来て膠着状態となったようだ。BOAは登場以来驚くほどのスピードで市場を席巻し、多くのブランドでBOAモデルを出すまでになった。これに対しクイックレースにこだわるのは大手ブランドのBURTONとSalomon。もちろんこの他にもクイックレースタイプを準備しているブランドはあるが完成度の面で見るとこの2ブランドが突出していると言っていいだろう。基本的な構造をBOAにゆだね、履き心地等の面で差別化を図るというブランドと基礎体力(資金面、技術面、人材面)の違いを見せつけるかのようにBOAを避け続ける2大ブランドの構図は今後もしばらく変わらないだろう。実際06/07ではどのブランドも大幅な変更点は少なく、まじめに正常進化させましたというブランドがほとんどだった。BURTONの一部モデルで採用されている2ピース構造のブーツもいくつかのブランドで商品化にこぎ着けたようだが、どちらにしてもBOAやスピードレースが登場したときのような衝撃はナかった。
今後各ブランドに求められるのはブーツとしての基本性能だろう。履きやすい、脱ぎやすいだけでなく、滑った時のフィーリングというもっとも基本的で誤魔化しの効かない部分での開発競争に移ったためにBOA採用というだけで売ってきたブランドは今後苦戦が予想される。