Dr.ビーバーのあなたの滑り治します!

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このコーナーは、ゲレンデに蔓延するいろいろなタイプの患者さんを診断しよう、というもの。
上達できないあなたの滑りを、スノーボード上達学の院長、Dr.ビーバーが治してくれます。

元々はSnowBoarder誌の人気コーナーでしたが、dmkサイトで復活しました!

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今回ご登場するのは、比較的に初中級者の方が多いようです。
シーズンイン前に基本を確認するというテーマで、各分野、フリーラン、ジブ、キッカー、パイプ等の患者さんがいらしました。

早速、ドクターに診ていただきましょう。よろしくお願いしま~す!

病名: 私、乗ります。

病名の語源:
満員電車へ駆け込み乗車して、「私、乗ります。」という感じで、最後に乗った人のように縮こまったような姿なので。

診断書:
目線もしっかりとターン方向にいっているし、ヒザも適度に曲げ、重心も中心。なかなかのライディングです。
しかし、この患者さんから、スピード感が力強さというものが伝わって来ません。
スピードを出せればもっとスノーボードの楽しさは広がります。
そのためには、もっと足首とヒザを曲げるようにすること。またバランス力をアップするために、両手を広げる必要があります。
早速、特効薬を煎じましょう。

ジミー先生の特効薬

 

?エッジングを強くすれば、雪面へのグリップ力が上がりスピードを出せるようになります。そのためにヒザを雪面に付けるぐらいの意識で曲げるようにしましょう。

?手は軽く前に出して構えること。この前の手でターンをリードするような意識を持てば、ターンはスムーズになるし、しかもスピードに対する恐怖感も和らぎます。

 

病名: 尻相撲クイーン

病名の語源:
尻相撲の女王のようなストロングさを感じさせるので。イス取りクイーンにも見えたが、足を動かしてはいけない踏ん張り感がこの患者さんから見とれたので。

 

診断書:
お尻を突き出すこの症状は、バックサイドターン後半になりがちです。
最大の直すポイントとしては、目線ですね。もっとボードはライダーから見て右方向に行きたがっているのだから、そちらの方に目線を送り、大きく回っていく意識が必要です。だけど、この患者さんはターン内側に目線がいってしまっています。
次に足首とヒザの曲げが少ないということ。結果的、お尻を突き出してバランスを取ってしまった尻相撲クイーンとなってしまいました。

タカシ先生の特効薬

 

?ボードが進む方向と目線の送る方向をもっと同じになるように意識してみましょう。

?背筋を伸ばしてまるで空気イスに座るようにヒザを足首を曲げていきましょう。

?S字のターンでなく、ノの字を描くように斜めに滑るとより姿勢を意識できるので良い練習になります。

病名:ロン!リーチ一発

病名の語源:
麻雀をしていて自信に満ちたように「ロン!リーチ一発」と宣言したような姿なので。

診断書
エッジの立ち具合を拝見すると、かなり力強い滑りができる方だと思います。軸もボードの真上にあるように見えるし、目線も先というところも良し。
しかし、両肩が前に開き過ぎています。そして右手でバランスを取っている滑りだから、完全に乗れているという印象を与えません。きっと両手を下げたとたんにターンの内側にスッテンコロリンです。
ターンを覚える段階では、両手を進行方向に対して広げて滑ることは良いバランスを保つのに役立ちます。しかし、中級から上級へ行くにしたがい、よりスタンスに忠実に乗ってほしいのです。胸の方向は、前足のバインディングの方向と同じ。つまりかなり横向きです。すると、より力強く滑れるし、高速での安定感、ノレている感も増します。


フサキ先生の特効薬

?両肩のラインとボードのラインを並行に保つようにしましょう。すると、これまでよりもメチャクチャにストロングな自分に出会えます。

?練習方法として、後ろの手をサイド・ポケットにつけちゃうスパルタ方もオススメ。すると、よりナチュラル・スタンスに忠実な姿勢で滑れるようになります。この特効薬は、滑りにいくたびに朝1度、お昼後に1度、そして帰る前にもう1度飲むといいですよ。

病名:ヨーヨー

病名の語源:
まさにヨーヨーをしているようなので。最近の子供はハイパーヨーヨーですが、ドクターの世代ではなんと言ってもコカコーラヨーヨー!

診断書
ヒザが真っすぐ伸びて、目線は足元。ということで、見事に初心者感がビンビンに伝わる患者さんです。しかし、他人事ではないですよ!このポジションは、エッジの切り替えの一番難しいところだし、何よりこの患者さんつま先側に入るのが苦手なんです。だからこそよけいにやってはいけない、棒立ち、目線が下、という症状になってしまっています。
読者の方も、トゥサイド(つま先側)に入るのが苦手という方、いると思います。そこでドクターが取っておきの特効薬を煎じましょう。

フサキ先生の特効薬

両手を自分の足と見立てて、自分がやるべき足の動きをやってみましょう。

まずはバックサイドの状態で、両手は上に向けるように。そう、まるでカカト側に乗るようにするのです。(Aの状態)
次に前の手だけ、先に下ろす。すると、自然に自分の前足もアクセルを踏むようにつま先へ体重を移せます。(Bの状態)
そのままつま先側に踏み込んでいきましょう。(Cの状態)
そして最後に、後ろの手も下ろす。そうすると、両つま先側に体重を移せます。

このように自分の手で、あたかもこれから自分の足がやるべき動きをやってみる。すると、実際に自分の足が正しく動くというのが、この特効薬の特徴です。
この動きがわからない方は、雪上に出る前に事前に滑る前にやっておきましょう。両手を使ってターンのイマジネーション・トレーニングすると良い練習になりますよ。


病名:あっ、ひっかけちゃった

病名の語源:
酔っ払っておしっこをした時に誤ってズボンにひっかけちゃった時のように「あっ、ひっかけちゃった。」と叫んでいるようなので。

オーリーの患者さんがいらっしゃいました。
ボードをしっかりと雪面から並行に浮かして、しかも高さもなかなか出ています。かなりスノーボードがうまい方のようです。
しかし、惜しいかな、前足がやや伸びています。ここはもっと曲げて引き付けたいところですね。
あとは後ろの手が上がり過ぎて、ややアンバランスです。
さらにスタイリッシュなオーリーができるように、特効薬を煎じましょう。


ライアン先生のお手本

?まずは後ろ足でしっかりと蹴ることを意識すること。うまくいかない人は、テールプレスを何度もやって、プレス強化からやっていきましょう。

?空中へ飛び出したら、両ヒザを胸に引き付けるようにします。

?蹴る時には手を上げていてもいいですが、空中ではなるべく手を収めるようにしましょう。そうすることで、まるで自分とボードがボールの球のように、一体化してよりポップ感を出すことができます。

 

病名:カード投げ達人

病名の語源:
世の中にはカードを投げてキュウリをカットするような達人がいるけど、この患者さんも下投げでまるでカードを投げる時のような姿なので。

果敢にヒップで飛んでいる患者さん。頭が前のめりになっていて、かなりのやる気を感じさせてくれます。
しかし、残念なことに上体が伸びてしまって、手のバランスも悪い。本来なら後ろの手はもっと後ろにあればいいのですが、前に来てしまったためにアンバランスな状態になっています。ぜひ、このポイントを改善できるようにしましょう。

タイラー先生のお手本

?空中での姿勢をよりコンパクトにまとめるようなイメージで飛んでみましょう。自分の身体を小さくすることで、安定感が増すので、気持ちいいし、ジャンプに対する恐怖感も消えてきます。

?ヒップの場合には、斜面を上がるスピードが必要なので、自分が思っているよりも気持ちスピードを出すようにしましょう。初心者ジャンパーさんの場合には「ちょっとスピード出し過ぎかなあ」でも足りない傾向になりがちです。

?なるべく上を目指してアプローチしましょう。ヒップの場合、低い位置で飛び出すと、返って落差を感じて危ないケースがあります。怖いけど上を目指した方が安全です。ちょこんと飛びだすだけよりも、フワーっと飛んだ方が楽に感じますよ。

病名: カーリング娘

病名の語源:
視線を先に送りながら右手で投げるポーズは、まるでカーリング娘のような姿なので。

診断書:
この患者さんは、ボックスでバックサイドボードスライドをしようとしています。
左手でリードして胸を進行方向に開き、なんとかボードを横にしようとしているのですが。気持ちとは裏腹にボードを真横にすることができません。BSスライド初心者の方なら誰でも経験するものですが、あのエッジが立った時のお尻強打のスッテンコロリンへの恐怖感が強いのでしょう。
しかし、大丈夫。ちゃんと練習すれば、きっと克服できます。

ライアン先生の特効薬

?両手を下げてオラウータンのように前かがみでアプローチ。そこから鳥が羽ばたくようなイメージで飛び乗りましょう。なかなか言うことを効かない身体も、「なになにのように」と思うことで、動くものです。動物のイメージがあなたの手助けになるでしょう。

?腰を前に開くことで両足がついていき、ボードは真横に向いていきます。上半身の開く動作以上に腰を開くという意識を強くしても良いでしょう。

?この動作はいきなりボックスでやるのではなく、小枝などで雪上にボックスを描いて、そこで何度もトライしましょう。何度も雪上でやって、自信を付けたら、再度ボックスでトライしてみましょう。

病名: おお、ニッポン、ハイハイハイ

病名の語源:
サッカーW杯日本を代表を応援歌で「おお、おお、ニッポン、ニッポン、ニッポン、ニッポン、ハイ、ハイ、ハイ、ハイ」の時の拳を出した時のようなポーズなので。

 

診断書:
元気にキッカーを飛んだ患者さん。しかし、その姿は、なんだか飛ばされちゃったという印象を与える。
通常ボードのテールでしっかりと蹴ったケースでは、ボードというのは雪面に対して水平に保たれて安定感があるもの。しかし、この患者さんは、左手がアンバランスに前に出ていて、ボードがつま先側方向に傾いている。両ヒザを曲げて引き付けているところはOKなので、あとはより安定感を上げて、それからグラブ・トリックにトライしていただきたい。

リュウセイ先生の特効薬

?前の手でエアーをリードするような気持ちで、上半身はなるべくリラックス。慣れないジャンプは怖いけど、身体を硬直させてはうまくいきません。肩の力はなるべくリラックス。

?ジャンプ台を抜ける時は、できるだけギリギリ待って、テールで蹴るようにしましょう。するとボード面と雪面が並行になり、安定感あるエアーになります。

?空中では、両ヒザを胸に引き付ける。できればリュウセイ先生のようにインディ・グラブでも。グラブすることで、より安定感も出ます。
そしてあとは目線をランディングに送り、ヒザをやわらかく衝撃を吸収し、着地します。


病名:ロッテCS優勝かんぱ~い!

病名の語源:
昨日のロッテCS優勝をお祝いするかのように「かんぱ~い!」とやっているようなので。

ハーフパイプでリップを抜けている患者さん。最近はパイプをやらないジブ小僧が増えている中で、リップを抜けるテクニックがあるとは、なかなかものです。パイプはスノーボードの様々なスキルを使うので、ぜひみなさんにやってほしいもの。
さて、この患者さんの雪の上がり方を見ると、もっと上に抜けれたように見えます。多くのパイプ患者さんに見られがちな先行動作を早めているという症状。
パイプの先行動作とは、まず目線をリップから先へ送る。続いて、リップを出る時に空中へ目線を。しかし、この時にすでにランディングに気持ちがいってしまい目線が早くボトムに行ってしまっているのです。
より空中へ目線をリードすることで、上半身、下半身、そしてボードが付いていき、より気持ちいいエアーができるようになります。

トレント先生の特効薬

?リップから先にもカベがあるように、目線を空中に送り続けて高さあるエアーを目指しましょう。
空中で大きなターン弧を描くような意識するといいです。

?空中に出たら身体をコンパクトにまとめましょう。まるでアルマジロのように小さくすると、よりエアーが高くなります。

?エアーのピークに達したら目線をボトムへ。決して、抜けから目線を送らないように気をつけましょう。


病名:ヒゲダンス

病名の語源:
8時だヨ!全員集合で人気が高かった志村けんと加藤茶のヒゲダンスのように、両手を水平にシェイクダンスしているような姿なので。

まさにヒゲダンスのように、軸がボックスに対して垂直でバランスが取れている。しかも目線もボックスの出口に向かっていて、その点も良い。
だけど、惜しいかな、もう1つフロントボードとしての完成度が甘い。というのもボードが進行方向に対して、しっかりと横向きになっていないからだ。横向きになるためには、もっと身体を捩じっていかないと。いわゆる絞り込みをキツくするようにしたい。

ジミー先生の特効薬

?まずはこの体をシフトした(捩じった)動きを徹底的に雪上で行うこと。その時に、まるでボックスに乗るようにチョコンとオーリーしてから行うこと。

?初期のフロントボードでは、ソロリと乗ってボックス上でシフトさせて上達していく手もあるが、ある程度、慣れて来たらボックスにバチンと勢いよく乗ることもやってみる。すると、トゥエッジが立たなくてボードのフラット面で乗ることができる。

?おもいっきり捩じると同時に、ヒザをしっかりと曲げて腰とボックスの距離を近づけ安定感を演出しよう! 

 

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