スノーボード展示会

先月、dmkニュースでもお伝えして来たように、2月14日~2月16日期間、来季スノーボード・ギアの大見本市と言われるInterStyleとSBJが、パシフィコ横浜で開催された。

これは毎年、行われているもので、一般的には「展示会」と呼ばれる。

そもそも、何のために、行われているのか?
どんな役割があって、一般ユーザーには、どんな関連があるのか?

今回の特集では、そういった基本なことからお伝えしていきたい。

photo & story: Fusaki IIDA(dmk GLOBAL)

スノーボード展示会は何のためにある?

最も基本的な理由は、スノーボードのメーカー側が、来季の商品をショップ側に見せて受注するということ。

ブランドによって、オーダー日はまちまちだが、たいていこの展示会後から1週間後ほどにオーダー日が設けられている。メーカー代理店は、その集計を取り、また追加注文にも対応できるように、数字を上乗せして、メーカー本社に注文する。

よって、この展示会はメーカー側にとっては、受注を受ける大事な場所だし、ショップ側にとっても売れる商品を見極める大事な場所である。

ライダーは何のためにいる?

よく展示会の記事を読むと、やたらにライダーが出る。
この理由は、ライダーがスポンサードしてもらっているメーカーの応援販売をするためだ。
ショップ側からすると、有名なプロ・ライダーがいると、嬉しいものだし、またそこからさらに商品知識を得ることもできる。

以上が主だった理由だが、ライダーにとっては、スポンサード探しの場所でもある。
自分の意中のメーカーに、プロフィールなどを持ってアタック。アマチュアのようなレベルならまずは用具支給から狙っていき、いくいくは金銭契約を目論む。
これは、日本の展示会に限ったことでなく、海外の展示会でもよく見られる光景だ。

SBJ、InterStyle、2つの展示会があるのはなぜ?

元々、スノーボードの展示会と言えば、SBJだった。今でも、海外では日本の展示会イコール、SBJという認識が強い。
しかし、近年、InterStyleが急激に台頭して来ている。

この展示会はやる気があれば、誰でもできる。場所を借りて、メーカーからブース代をいただき、ショーを、盛り上げていけばいいのである。かつては、スノーイングという専門誌が展示会を行っていたこともある。だから、dmkでもやる気になって新しいアイデアを駆使すれば、できないことはない。
InterStyleは、展示会を始めて、毎年、右肩上がりに巨大化して来ている。そういった意味では、展示会というショーを盛り上げる仕事が、うまかったと言えるだろう。

もう1つ、InterStyleが人気が高まる原因は、年会費を払わないで済むというところだろう。
SBJは、スノーボードの普及活動や安全意識を高める活動のため、そのお金を必要とする。予算を、メーカーから年会費としてもらっているのだ。その結果、その予算を嫌うメーカーは少なくない。

しかし、SBJでは新しいメーカーを応援するために、小さいブースならその年会費を払わなくてもいいということになっている。だから、SBJでも新規のブランドが入っている。

今現在この2つの展示会には、以下のような傾向がある。

SBJ=ボード、バインディングなどのハードギア、さらにスキーの展示会も合同開催。
InterStyle=スノー、スケート、サーフの他、ファッション系。

ということで、どちらかというと、SBJの方がお堅いイメージで、InterStyleは明るい横ノリ系、という雰囲気があるかな。あくまでも筆者の主観なのだが。SBJの方が、落ち着いて接客ができて良い、という声もある。

なぜ、Burtonが出ていない?

もう、Burtonが出ていない合同展示会は、何年経っただろう。
僕が、SBJでBurtonを見ていたのは、ずいぶん前だったように思う。

実を言うと、Burton他、ビッグ・メーカーはすでに独自に個展を行い、受注を受けているのだ。
だから、こうしたみんなが集まる展示会に出さなくてもいいのである。まさにストロングなメーカーだからできると言えよう。
まだこれから成長するメーカーにとっては、こうした展示会から新規顧客(ショップ)を獲得していき、オーダー量を増やしていく必要があるので、出展しているのだ。

DC、Volcomなども独自の個展を開き、オーダー締め切っているようだ。
しかし、DC、Volcomは、商品確認という意味合いもあり、InterStyleに出展していた。ショップ側からすれば、自分たちがすでにオーダーした商品の最終確認ができるということだろう。

スノーボード展示会はユーザーにとってどんな意味がある?

実を言うと、すでにショップの戦いは始まっている。
この展示会で得た、最新ギア情報を地元のショップに持ち帰り、お得意様にいち早く見せて、受注をしているのだ。こうしたことがユーザーに影響を及ぼすと言える。

また、InterStyleは、一般の方でも入れるので、最新ギアをチェックすることができるのだ。

ユーザーの声が、このスノーボード・マーケットを動かすことを考えれば、まさに今、これを読んでいるあなたが、明日のスノーボード業界を動かすと言っても過言でもないのである。
そう、政治に参加する選挙のようにあなたの声は、業界に対して一票を持っているのである。

ここからは、dmk独自で取材したメーカーをご紹介していこう。
もちろん、ここで紹介するのは、ごく一部。気になったところだけ、ピックアップしたけど、ぜひ来季ギア購入のご参考に!
来季の新しい傾向も見えて来るかも。

Landing Headwear フェイスマスク付きのオシャレ・フーディ

ここずっと、アメリカン・ティストのファッションが強いスノーボード市場で、ちょっと違った雰囲気をかもし出すフランス発のLanding Headwear。

ライダーには、最近、マンモスでブイブイ言わせているイアン・サムズ、さらには今、カリフォルニアでネクストに来ると言われている17歳エリック・レオンなど、なかなか力強いハードコア路線。
日本では、明るいキャラクターで実力が高い吉沢こずもがライダーだ。

そのLanding Headwearから、フェイスマスク付きのオシャレ・フーディがリリースされるのでご紹介しよう!

このPortlandというモデルは、ボタン尽きのフーディ。ロゴやポケットの付け方、長い丈など、独創的なとてもカッコいいデザインとなっている。

Landing Headwearのブースには、ライダーのイアン・サムズとエレック・レオンも応援に駆けつけてくれた。

こずもも来場!以下、こずものお気に入りモデルをかぶってもらった。

 そして、新たにライダーに加わった小川リョウキも参上!同じビーニーで2つの着こなしを見せてくれたよ。

その他、ビーニーも充実!

 
http://landingheadwear.com/

 

GNU ヒールサイドのターンを手助けしてくれるボード 

バナナで有名なロッカーボードなど、いち早く市場に新しいボード形状を提案したGnu。新テクノロジーだけでなく、ダニー・キャスなど個性派なライダーがいることでも有名だ。

そんなGnuから、最新ギア情報を紹介してきれたのは、プロ・ライダーの水上真理。

まず紹介してくれたのは、PICKLEというモデルのボード。
このボードは、Gnuとうブランドを代表するようなテクノロジーがある。

1つは、ヒールサイドの方が、深いサイドカットがありターンを助けてくれるところ。つま先のトゥサイドよりもカカトのヒールサイドの方がエッジングがし難いので、そういった意味でのサイドカットなのだろう。
だから、ボードにはちゃんと、「こちらがヒール側です」と書いてある。
じゃあ、レギュラー・スタンスとグーフィ・スタンスで違うボードを使うの?という疑問が沸くが、ツイン形状のボードを逆さにすることで解消するという仕組みになっている。頭いいね!

さらにこのPICKLEは、波を打ったエッジのマグネトラクション構造になっている。これで高速でもカービングが可能だ。

デザインも攻めている感じだし、これはイケそうだね。

その他、GNUでは個性的なデザインのボード、そしてボードに合うデザインのバインディング、そして新たにウェアもリリースすることになった!


http://www.gnu.com/



YONEXから145センチのミニ・パウダー・ボードがリリース!

ぶっちゃげた話、腰パウなんてものは、なかなか拝めるわけではない。しかしながら、ヒザほどのパウダーなら、頻繁に出会える。そんな状況で、実力を発揮してくれそうなのが、今回、ご紹介するYONEXのUNFIXだ。

 

なんと、長さは145センチ!とこれまでのパウダー・ボードの常識を覆す短さ。これまでのパウダー・ボードと言えば、ビッグガンと言われ160センチ前後が当たり前の長さだったからね。

だけど、ビッグガンは中級者レベルでは、なかなか手に負えなかったり、結局のところディープ・パウダーという状況はなかなかなくて、使えないことが多かったのでは?

でも、この新感覚ボードのUNFIXなら、パウダーやナチュナルヒッツなどスケートライクにあらゆるステージで、楽しめそう。

もちろんYONEXが誇るハニカムサンドイッチ構造なので、軽さやトーションの強さなど抜群だろう。

 
http://www.yonex.co.jp/snow/
 

スクローバーによる新ボード・ブランド『Beebel』

日本で不動の人気を誇って来たクルー、スクローバー。その3人のライダー、田中暢二、山本拓実、関 智晴が新ボード・bランドを立ち上げた!その名は、『Beebel』。

その注目の中身は、節(ふし)のない良質な強度高いポプラ材を使用。そこにフレックス性能を出すバンブー(竹)も使用している。
そして、今、ボード・ブランドが注目しているバサルトも使っているのだ。バサルトは火山岩の一種で、往来、使われて来たグラスファイバーとは違い環境にやさしいという特徴を持つ。

ラインナップは、3種類でいずれのボードもパークやパウダーに最適とのこと。
朝イチにパウダーをいただき、午後はパークも楽しむ!というスクローバー的なオールラウンドのスノーボードが楽しめる板だ。

(以上の写真のモデル名は、TREBL。長さは、143、150、153の3種類。表側は、ブラックでシンプルだけど、ソールはとてもポップな感じで派手。このバランスがカッコいい!) 

そして、スクローバーの新ブランド展開は、ボードだけに留まらない。
なんと新ウェアの『bug worm』もリリースしたのだ。

このウェアは、軽くて機能性にも優れているもの。ストリート的なファッションで、雪山を楽しめるデザインに仕上がっている。


(ストリート感覚で着れるように、ポケットのファスナーのところなど、ディティールにこだわっている。)

 

 
http://www.beebel.jpn.com/


YESだからできる!レジェンド・モデル

毎年、過激に著名人などをグラフィックに採用してしまうYESから、スノーボード界のレジェンドをデザインにしてしまったボード、THE GREATSがリリースされた。

今回、グラフィックになったレジェンドは、ジェイミー・リン(150cm)、ピーター・ライン(152cm)、そしてテリエ・ハーコンセン(156cm)。
まだ現在生存するライダーたちなので、勝手に(?)グラフィックを使用したら、怒られないのかな?とちょっと心配だけど、YESなら大丈夫ってことなのだろう。レジェンドたちも、リスペクトされて嬉しいだろうし。

その他、YESでは、まさにYESを象徴するような過激にマウンテンを攻めるDCPモデルや、日本で大人気の忠モデルなど、充実したラインナップ。忠モデルのデザインは、一見するとシンプルだけど、忠が大好きなスケートのデッキを貼ることができるんだって。なるほどね。
また、トレバー・アンドリューのモデルもユニークなグラフィックだったよ。以下の写真をご参考に!


http://www.yesnowboard.com/

 

Fluxエレキーギターなデザインのバイン

日本が誇るグローバル・ブランドのFluxは、今さら説明無用な高性能バインディングだ。
ライダーのターンの喜びを追求して20年を迎え、その評価はますます国内、そして世界に広まっている。

そんなFluxから、エレキーギターなデザインのバインディングはリリースされるのでご紹介しよう。


このゴールドなDSL TDとシルバーなSFL TDは、日本限定モデル。
一世代前のモデルとは45%もの軽量化しているDSシリーズをベースになっていて、その特別使用としてさらに耐衝撃性に優れ、しなやかなレスポンスを持つ。
本体価格は、42,000円。

ところで、Fluxが誇る2つの特許について、意外と知られていないようなので、お勉強しておこう。

1つは、今ではかなりどのブランドを採用しているトゥ・ストラップ。トゥを指元の上からではなく、つま先の方から抑えるストラップは、Fluxが世界で初めて行ったもの。

そしてもう1つは、あまり知れていないが、UU FITと呼ばれるもの。
これは、ヒールカップとハイバックの隙間にストラップを付けることで、ブーツとの密着度を高めるというものだ。

このような特許を持っている点でも、いかにFluxがこれまでにスノーボーダーのために開発を続けて来たかわかるというもの。毎年、新しいブランドが生まれ厳しい競争にさらされるこのスノーボード市場で、20年の歴史を持つというのは、このような開発チャレンジ精神があったからだろう。


(写真右、ハイバックとヒールカップの間にストラップを付けるUU FIT。これによりブーツを360度方向から包み込むことができる。)

その他、Fluxのブースでは、スケーターに人気が高いMagical Mosh Misfitsコラボのモデルなどもあり、ブースは大変賑わっていた。
そして、ここ最近、ガールズ・ライダーとして人気が高まっている麻衣子もブースに華を添えていた。


http://www.flux-bindings.com/ 

Adidasゴーグル 簡単に着脱ができる重ねレンズ

高品質で知られ、五輪の選手にも愛用されているAdidasゴーグルから、重ね(フロント)レンズを簡単に装着することもできるゴーグル、モデル名『ID2pro』をご紹介しよう。

晴れた日には、シフトレンズを付けておき、また曇って来たり雪が降って来たら視界を明るくするために、レンズを外すことができるのだ。
ベースには、LSTブライトレンズ(ダブルレンズ)が使われており、明るさと遮光性を備えはっきりとした視界を確保する。

その他、フレームにあるベンチレーターによって曇りを排除して常にクリアに保つ工夫や、ヘルメットの装着感を考えたシリコンストッパーがあったりと、まさに至れり尽くせりの革新的な設計。

スノーボーダーにとって最も大事な視界の快適さを追求したい方にオススメだ。

 
http://www.adidas.com/Eyewear/


180度の視界を確保した次世代ゴーグル Magalopolis

一見すると、ひじょうにレトロ。その風貌は、80年代を思い出す。しかし、現代に蘇ったレトロな印象とは裏腹に、その正体は、180度の視界を確保した次世代ゴーグル。それが、Magalopolis(メガロポリス)だ。

スノーボードのゴーグルでは、初となる非対称のパノラミックレンズを搭載。180度以上の驚異的な視界と明るさを実現。女性にやさしいメイクの落ちないフェイスパットも採用し、まさに至れり尽くせりのゴーグルだ。


写真左、Magalopolisを紹介してくれたライダーの伊藤慶洋。写真右下、その180度視界ということがよくわかる形状している。)


http://megalopolis.ne.jp/


超デカいサイズのみの新ブランド『BADASS』

なんと、超デカいサイズのフーディやTシャツのみの新ブランド『BADASS(バッダス)』が登場!

サイズ展開は、XLT、XXLT、XXXLT、XXXXLT、以上の4種類。

その注目のBADASSから、重ね着っぽく見えるLayerd OGをご紹介しよう。


こちらのカラーバリエーションは、ホワイト、ブラック、ネイビー、マスタードがあり、価格は税込み9975円。

こちらのフーディも、このデカさです!!!


http://sassitrading.com/

 
BurnStreetからカッコよ過ぎるアウター・デニム

韓国から世界のスノーボード市場に新たな風を送るタイフーン・ブランドのBurnStreet。今季、日本上陸と共に瞬く間にフーディ・シャツやフェイスマスクが人気となったが、来季はまた凄い展開を見せて来た。まるでストリート・ファッションのようなアウター・デニムをリリースして来たのだ。
このデニム・パンツがカッコよ過ぎる!

見た目には、ほぼストリーチのデニムと言っていいだろう。そのディテールには、妥協がなく、ボタンのオリジナル製など細部にいたるまでこだわりのデザインを見せる。
しかし、その正体はウォータープルーフ15000mmという完全なるアウターなのだ。

BurnStreetからリリースされるシャツ・フーディとのマッチングは最高で、来季は新たなタイフーンの予感。

 

BurnStreet 着こなし講座
ここで、よりBurnStreetを楽しむ方法をお伝えしよう。
まずはBurnでお馴染みフェイスマスクの着こなしから。
上の写真2つは一見すると、両方とも同じような2枚重ねで使って見えるけど、実を言うと下に付けているマスクが違うんだ。

左の方は、これから花粉症の季節でも最適な、マウスマスク、その上にフェイスマスクをつけたパターン。その日の気候の変化によって、使い分けできそうな着こなしだね。こちらは、韓国では定番になりつつある着こなしだ。

右の方は、今回モデルになってくれたライダー、のんちのオススメ。
フィエスマスクを2枚付けることによって、それほどタイトにつけなくてもフィエスマスクの機能を果たせるようになっているんだって。

以上のフーディは、ネックウォーマー&フーディ部分が取り外せるようになっていて、しかも別売りでネックウォーマーを購入することもできる。つまり、付け替えを可能という優れモノ!(以下の写真も参考)

他にもBurnStreetには、遊び心満載のリーシュ・ベルトや、フーディ・シャツなど、スノボ心を楽しますモノが満載だった。
みんなもぜひ、ここで紹介した使い方を参考にして、試してみて! 

BurnStreet お問い合わせ先
(株)フィールドゲート
dmk GLOBAL 事業部
Tel: 03-5825-8187
e-mail: info@nomisdesign.jp 
 


http://burnstreet.com/


頑張ろう!日本のスノーボード業界

近年のスノーボード・ビジネスは、昨今の不況、昨年の震災により厳しい風が吹いている。
しかし、そんな中でも今年も元気な笑顔で来場する業界関係者が多かった。

キャンプファイヤーを作り出す時には、1つの灯火だけではすぐに消えるが、1つの1つの灯火が結集し燃やし続けていけば、いつか大きな炎が作り出せる。それと、同じように、このスノーボードに携わる人たちが、希望を持ち、情熱を燃やし続けていけば、きっと大きな炎を作り出せるだろう。

そんな気持ちも込めて、ここに来場者の方をご紹介します。
ライダー以外にも、普段、あまりメディアに出ないようなメーカー関係者、雑誌関係者など裏方さんなども登場。
みんなで再び大きな炎を燃やしましょう!



http://www.interstyle.jp/


http://www.sbj.org/