カナダ・BC州のスキー場で重大事故 安全対策の不備で罰金約78,000ドル

@revelstoke mountainresort
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カナダ・ブリティッシュコロンビア州にあるスキー場「レベルストーク・マウンテン・リゾート」で、従業員が作業用の小型四輪車(ユーティリティビークル)を運転中に斜面から転落し、重傷を負うという深刻な事故が発生した。

事故は、駐車場の看板を設置する作業中に発生。従業員が車両を後退させた際、土手を越えて急斜面を滑落。車両は横転し、乗っていた従業員は重傷を負った。

ユーティリティビークルとは、ゴルフカートを頑丈にしたような作業車両で、スキー場内の整備や物資の運搬などに広く使われている。雪道や悪路にも対応できるため、海外のスキー場では特に使用頻度が高い。

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事故後、ブリティッシュコロンビア州の労働安全機関「WorkSafeBC」が調査を実施。以下のような重大な安全違反が判明した:

  • 駐車場の端にガードレールや縁石が設けられておらず、車両の転落を防ぐ措置がなかった
  • 作業車両にバックミラーが装備されていなかった
  • 社用車両の運転時に、従業員がシートベルトを着用していなかった

これらの違反はいずれも「高リスク」であるとされ、同リゾートには合計78,369.61カナダドル(日本円で約1,150万円)の罰金が科された。罰金額は、事業者の給与総額や過去の安全順守履歴などを考慮して決定される。

なお、事故の発生時期や負傷した従業員の身元については明らかにされていない。

今回の事故は、スキーリゾートにおける安全管理の重要性を再認識させるものである。日本のスキー場においても、ユーティリティビークルやスノーモービルなどの作業車両は日常的に使用されており、同様の事故が起きる可能性は決して低くないだろう。

駐車場や搬入ルートの設計、車両の整備、従業員への安全教育など、運営側ができる対策は多い。事故を未然に防ぐためにも、日々の点検と安全意識の徹底が求められる。

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