オリンピアンでもスタイラーの道を行くシーン・フィッツモンズ

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記者は、スノーボード歴が38年になり、その間、スノーボード専門誌、今は当サイトを通して日々スノーボードの情報を配信している。
その記者が思うに…、スノーボードはメジャーになればなるほどスタイルが衰える傾向だ。
オリンピックで多くの人たちに見られることになって「トリプルなんとか」「前人未踏1800回転」など、凄技、卓越技がどーしてももてはやされる傾向になってしまう。
だけど、スノーボーダーはいつの時代でも、W杯、オリンピック、Xゲームスのジャッジ陣に反発するかのように、スタイルを見せつけるライダーがいるのも、このスノーボードという「遊び」の素晴らしいところ!

今日、たまたまインスタから見つけたシーン・フィッツモンズのフロントサイド1080は、今まで誰も思いつかなかったような、両手をお尻あたりに添えてエアを決め、カッコ良くストンプを決めている。
まるで「1080回転なら、これくらいでいいっしょ!」と言わんばかりだ。
シーン・フィッツモンズは、スロープスタイルでUSナショナルチームに入っているが、元々ハーフパイプでも活躍していたオリンピアン。
当然、このトリックはグラブが決められていないので、大会では点数は出ないが、「そんなの関係ないっしょ!」とばかりにスタイラーの道を行く姿はカッコいい。

スノーボードはオリンピックという化け物イベントにより、多くの人に知られた。その結果、多くの若者をスノーボーダーにすることに成功したが、逆にジャッジで点数が出ないような独自でカッコいい姿も見せてほしいと思う。むしろ、こうした一般人にはわかり難い、スノーボードを愛し精通した人ならリスペクトしたいトリックやライディングを見せるマニアック文化を成長させることが、絶対に大事だと思う。そうでないと、どこかのスポーツのように、スノーボードはオリンピックという化け物に食われ続けることになるだろう。オリンピックを利用せよ!と伝えたい。

シーンのエアを見て、なんだかスノーボーダーとしての大切なものを改めて思い出してくれた。

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