LAAX OPENスロープスタイル 荻原大翔が表彰台まであと一歩届かず4位

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ワールドカップ(W杯)は22日、スイスのラークスでスロープスタイル第1戦の決勝が行われ、男子は予選2位通過の17歳の荻原大翔が78.71点をマークしたが、表彰台まであと一歩届かず4位となった。予選1位で突破した木俣椋真は11位に終わった。男子優勝は、ノルウェーのスロープ貴公子マーカス・クリーブランド。2位にはアメリカの若き実力者ダスティ・ヘンリクセンが入った。

©LAAX Open 2023

一方女子の日本人最高位は、岩渕麗楽の4位。身体が華奢な岩渕は、スピードを上げることが難しく思うようなパフォーマンスができなかったようだ。続いて鬼塚雅は5位となった。16歳の深田茉莉は6位と大健闘。
スロープスタイルは、21日に実施予定だったが、悪天候のため順延。翌日は、見事な快晴となり、欧州最高峰のスノーボード・コンペティションらしい素晴らしい戦いが繰り広げられ最終日を飾った。

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2022/23シーズンのスロープスタイル・ワールドカップ開幕戦LAAX OPEN、順延された翌日の朝、ラークスは驚くほど良いコンディションで始まった。
晴天でほぼ風もなく、決勝に残った女子7名と男子11名でショーが始まった。その中でも、ゾーイサドウスキーシノット(NZ)とマーカス・クリーブランド(NOR)が並外れた滑りを披露することとなった。

土曜日のスロープスタイル決勝が天候の問題で延期となり(その後ハーフパイプ決勝もキャンセルとなった)。日曜日の朝、ラークスでも早い時間は低い雲に覆われ、果たしてどうなるものかと心配された。しかし、スロープスタイル会場であるクラップ・ソグン・ギオンでは、スタート時刻になると晴れ間が広がり無事スタート。夜間の新雪でスピードが失速する問題が出ることもあったが、競技終了時にはほぼ全てのライダーが2本中少なくとも1本をクリーンダウンすることができた。

ゾーイ・サドウスキー・シノットのトロフィーコレクションに新たなビッグワンが加わる!

ゾーイサドウスキーシノットの1本目は、ファーストレールのバックブラント270からセカンドレールのフロントブラント450、ジャンプラインではスイッチバックサイド900スイッチステールフィッシュ、フロントサイド1080メランン、バックサイド720メランン、そして50-50フロントサイド180アップ、さらにバターボックスでハーフキャブインディを決めた。オリンピックスロープスタイルの金メダリストであるゾーイは81.30点を獲得して自身初のLaax Open優勝となり、新たなビックワンを加えた。

「Laax Openでの優勝を自分のコレクションに加えることができて、とても素晴らしい気分です。正直言って、本当に信じられない。今日は新雪が残りかなりトリッキーなコンディションでした。ジャンプへのアプローチ速度があまり速くないのですべてを完璧に、そしてまっすぐに着地させなければならなかったです」。ゾーイはフィニッシュエリアで語った。

女子2位はイギリスのミア・ブルックス。ワールドカップルーキー(1月19日に16歳の誕生日を迎えたばかり)は、キャリア初のスロープスタイルでドロップインし、早くもキャリア初の表彰台を獲得したのだ。

ブルックスは、ファーストレールのキャブ360でバック180、セカンドレールのバックサイド360でキャブ180と逆転し、フロントサイド720メラン、バックサイド900インディ、キャブ1080ステイル、最後にバターボックスでスイッチボードスライドからフロント360インディと、終始スタイルを貫き、79.91点を獲得した。

3位は昨年のLaax Open2位のアンナ・ガッサー(AUT)。バックサイド・ノーズライド・プレッツェル270アウト、ウォーターフォールレールでスイッチバックサイド・ブラントライド270アウト、キャブ900ノーズ、フロントサイド720インディ、バックサイド720インディ、最後に50-50フロントサイド180アップ、そして最終アイテムでスイッチバックサイド180スイッチウェードルをメイクした。

W杯スイス大会スロープスタイル女子結果
1位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 ミア・ブルックス(イギリス)
3位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
4位 岩渕麗楽
5位 鬼塚 雅
6位 深田茉莉
9位 村瀬心椛
10位 村瀬由徠

女子スロープスタイル決勝詳細結果。
https://medias4.fis-ski.com/pdf/2023/SB/6279/2023SB6279RLF.pdf

マーカス・クリーブランドの独創性が光るランで優勝!

男子表彰台では、スノーボード界で最も個性的な3人のライダーが表彰台の一角を占め、その中でもおそらく最も独創的なマーカス・クリーブランドがリードする形となった。

スロープスタイル世界チャンピオンであるクリーブランドは、同業者でも理解できないようなスノーボーディング能力を発揮することを常としており、Laax Openも例外ではなかった。

ファーストレールのハードウェイ270オンからスイッチでスタートしたクリーブランドは、ビッグチューブのキャブ270オンからコーク620でギアを上げ、ファーストジャンプでスイッチバックサイド1260メラン、セカンドジャンプでフロントサイドダブルコークノーリー1080、サードジャンプでノーズバターバック14インディ、最後はバターボックスでフロントサイドリップスライドからフェイキー、キャブ9インディで締めくくり、83.61点を獲得して優勝。

「ラークスには何度も来ているが、一度も表彰台の上に立ったことがないんだ。何年もここにいて、毎年ここに戻ってくるのが懐かしく思える。このコースで1週間、本当に楽しく走ることができた。天気が悪くても、このコースで走るのは楽しかったよ。それが今回、ライディングに現れた。今日はみんな楽しくライディングできたと思うよ」とクリーブランドは優勝コメント。

2位に入った19歳のダスティ・ヘンリクセンは、ギャップからフロントリップスライドのプレッツェル270アウト、スイッチバックボードスライドからフロントフリップウェドル、キャブ1260ノーズグラブ、フロントサイド1440ジャパン、バックサイドトリプルコーク1440ウェドル、そして最後にバターボックスでバックブラントスライド270アップからフロントサイド540インディダウンでセカンドランを飾った。

そして3位には、なんと約10年ぶりのスロープスタイル・ワールドカップ表彰台となるスヴェン・ソーグレン(スウェーデン)が入った。エルボーレールでのスイッチバックサイドテイルスライド270、キャノンレールでのキャブ180オンノーリーバックサイドロデオ540、キャブ1260ノーズグラブ、フロントサイド1440テールグラブ、バックサイド1620メランのジャンプを経て、キャブ180アップからバックサイドダブルロデオ900で、28歳のソルグレンは80.23点を獲得しスロープスタイルのトップ3入りを果たすことになった。

今後、W杯開催の予定は、マンモスマウンテン(アメリカ)で2月1日から4日まで行われるTOYOTA USAグランプリ。スロープスタイルとハーフパイプのワールドカップが行われる。
また、いよいよ今週は最大級のスノーボード・イベント!Xゲームスが開催だ。

Rider: Hiroto Ogiwara ©Lorenz Richard / Red Bull Content Pool

W杯スイス大会スロープスタイル男子結果
1位 マーカス・クリーブランド(ノルウェー)
2位 ダスティ・ヘンリクセン(アメリカ)
3位 スヴェン・ソーグレン(スウェーデン)
4位 荻原大翔
11位 木俣椋真
25位 大塚 健
47位 長谷川帝勝
57位 國武大晃

男子スロープスタイル決勝詳細結果。
https://medias2.fis-ski.com/pdf/2023/SB/6278/2023SB6278RLF.pdf

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