これまで数日間に渡り現地ラスベガスからSIA展示会の情報をお届けして来ました。
ここで簡単ではありますが、総評をお届けします。
全体的に新しいブランドやテクノロジーは、見つかりませんでした。もちろん細かいところではありますたが、かつてのように「あっ!」と驚くような新テクノリジーはなかったです。しかし、これは致し方ないことでしょう。
というのも、90年代前半からスノーボードは一大ブームとなり、2000年前後バブルが弾け、今、ここへ来て安定期に入ったと思うからです。
かつて、「あのスノーボードはデザインはカッコ良いけど重くて調子が悪い」など、商品に対するクレームなコメントが飛び散っていた時期もあります。しかし、今はだいたいどのギアも良くできているのです。安いボードでも、十分に楽しむことができるのです。これは他の業界でも起きてしまうことだと思います。例えば今、あなたのお使いのパソコンが安かろうか高かろうが、十分楽しませてくれる機能があるように。
だから、今、スノーボードの世界ではイメージを大切にしたり、そのブランドのヒストリーやコンセプトを際立たせて、自社の存在価値を示すように努力しているのだと思います。しかし、その努力も底辺層のスノーボーダーたちにはあまり関係ないことで、彼らは「安くて乗り心地が良ければいい」と考えがちです。そこがスノーボード・ビジネスの今、一番難しいところだと思います。
しかし、そんな中でも努力して良い売り上げ結果を出しているメーカーさんもいます。そんなブランドをここで一同に出せれば良いのですが、まだ来季の展開の話。あまり全部見せるのは良くないかな、と考え節度を持って少なめにリリースしました。またメーカーさんによっては、見せてくれないところもあるので、全部を紹介しようがありませんでした。しかし、これは致し方ないことだと思います。というのも、メーカーさんは顧客(ショップ)とのアポイントメント(約束)があるところも多いし、メディア側に今、見せれない新商品もあるからです。
また僕の方でも、今回は自分でディストリビューターをしているNOMISの仕事がメインだったので、全部しっかりと見れたわけではありません。だから、今から発表するトップ3は、そんな狭い範囲内での評価ということになります。公平な目で見ていない部分も多々あるかと思います。あくまでも、みなさんの目安の一つになれば、と考えてリリースします。
大きな展示スペース
Burton
K2
Nitro
※例えばThe Programも大きなスペースですが、The Programの場合にはForumやSpecial Brendなどで一まとめの展示スペース。ここはあくまでも1つのブランド名だけでどこが大きかったという焦点で判断しました。
以上の写真3点はBurtonブースから。右端、僕が乗っているバランス感覚が楽しめるボードは、まさにスノーボードのような感覚でスピンも楽しめるものでした。これもBurtonから出るものなのかな?
演出効果が高かったところ
The Program
Erectric
Volcom
株式市場のようなブースを作ったThe Program。自社ブランドのForumの株価の電光表示は上がっているけど、他社の株価表示はケチョンケチョンのダウン。日本の展示会でこんなことやったら、殺されると思うけど、まさにアメリカならでは!?
セクシー・サンタに囲まれて記念撮影できるErectric。こんな演出も日本では考え難いけど、これならアリか!?
お客さん(ショップ)で賑わっていたところ
Nomis
Neff
Dragon
※他にもたくさんあったと思いますが、すべて見ることができなかったので、気づいたところだけになっています。
左、NOMISの仲間(社長、ライダーや北米レップ、代理店など)と記念撮影。右、日本から遥々やって来たビーズイーストさん(ショップ)が社長マットから直々の説明を受ける。ブース奥に確保した6部屋スペースは常に予約で満員。これほどまでに満員率の高いブース、他になかったと思います。
閉鎖的(?)ブランド
DC
Sessions
Thirty Two Boots
※メーカーは様々な理由があり、顧客(ショップ)以外に見せれない事情もあります。だけど、見れなかったのはちょっぴり残念。
写真左、まるで高級ブティックのように自動扉で仕切られてしまったDC。「見れますか?」聞いたけど、受付のお姉さんに断れてました。残念。
写真右は、32のブースの壁。シモンがドカーンと出ています。どこのメーカーもシモンを看板に立てることで売り上げがアップと考えているようです。
ラスベガスSIAトレードショーの様子・裏話がさらによくわかる特集『フサキのラスベガスSIA展示会放浪記』は、近日中にアップする予定です。どうぞお楽しみに!
http://www.snowsports.org/