綿谷くんのハウツー

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Peak#04の綿谷くんのハウツーのアラ編集をチェックしました。
やっぱ、綿谷くん、教えるのがとてもうまいですね!
 
一番関心するのは、凄くわかりやすい言葉を選んで教えてくれること。自分もキャンプなどで教えることがありますが、どうしても難しい言葉というのを使ってしまいがちになります。
 
だけど、綿谷くんのハウツーには、過重とか、いわゆるハウツー的な用語が一切出てこない。
例えば、キッカーを飛ぶ時でも、こんな言い方をするのです。
 
「ターンする時には、雪を押します。それと同じようにジャンプする時にも、ジャンプ台を押すようにしてください。」
 
凄いシンプルでわかりやすい言葉です。「ターンする時には~」とわかりやすい比喩も用います。
だけど、意外にもそういう言葉が出ないものなんです。
 
例えば、あるコーチなら
 
「ジャンプ台では足首、ヒザ、股関節を曲げて、しっかりと過重。そしてジャンプ台に入ったら、リップを出るギリギリまで待ち、テールでしっかりと蹴りオーリーしましょう」
 
なんて、言ってしまいがちです。
 
後者の言い方も間違っていると言いませんが、完全に目線が違う。つまり、ハウツーを受ける人の気持ちをあまり考慮していないアドバイスだと思います。
 
ある人は、「過重」という言葉に難しさを感じるかもしれません。
また、ある人は、「オーリー」という言葉に反応して、「ああ、ワタシ、オーリーできないあからダメだ」なんて思ってしまうかも。
 
だけど、綿谷くんは「オーリーができなくても大丈夫」とまで言ってくれて、常に受け手のことを考えてくれるのです。
 
英語でシンパシー(思いやり)という言葉がありますが、まさに思いやっている言葉を使ってくれます。
 
綿谷くんのコーチングを受けた人が、凄く感激するのも、この受け手の目線をしっかりと受け止めているからだと思います。
 
そして、その綿谷くんは、お国を代表するナショナルチームのコーチなんですね!
あまりにも気さくで忘れてしまいそうだけど(笑
 
だけど、どんな世界でもトップになると、こういう感覚なのかもしれません。
なまじっか、そのちょい下のレベル、さらにもうちょっと下のレベルの方が、難しい言葉を並べたり、うんちくたれぞうくんになったり。
 
以前、ビートたけしと、黒澤監督が、映画に関する対談していたテレビ番組を見た時も、彼らはシンプルに物事を突き詰めていくんだなあ、と関心したことがあります。
 
またセレクトショップの先駆けと言われるビームス(ショップ)のシダラさん(社長)も、「感性があるというのは、お客様の気持ちをわかること」と言ってますね。
 
綿谷くん、黒澤監督、シダラさんなど、彼らはシンプルに考えるから、業界に蔓延る言葉など左右されずに、絶えず受け手の心をキャッチするのかな、と思いました。
 
これまでの自分のハウツーを改めて反省させられます。
 
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