金メダリストのランから考える 角野の4年後

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昨日、大きな感動を与えた男子五輪スロープスタイル。
角野友基は、大舞台で見事なパフォーマンスを見せた!

一般メディア的にはメダルに届かなくて悔しかったという思いも強かったようだが、実際スノーボードを長年応援している者なら、メダル獲得の難しさが理解できよう。
何しろ、誰が勝ってもおかしくないほどのスター選手揃いなのだ。だいたい予想通りに近い結果が出るハーフパイプと違い、男子のスロープはもっと予測不可能。それほどれトップ選手は均衡のハイレベル。そんな中、角野が過酷なセミファイナルを抜け、ファイナルに達し、最終的に入賞を果たした功績は大きい!今日も朝から各テレビ局は角野の話題で持ちきり。多くの人々がスノーボードの魅力を目にすることとなった。

しかし、浮かれてばかりはいけない。もう4年後の戦いは始まっているとも言えるのだ。金メダルを獲得したセージ・コッツェンバーグのビクトリー・ラン。さらに銀と銅を獲得したサンドベックとマクモリスのランも振り返り、角野がメダル獲得に向け、どんなトリックが必要だったのか、検証してみよう。

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セージ・コッツェンバーグ
①キャブ270→②ハーフ・キャブ、バックサイド540アウト→③ハーフ・キャブ、レイバック・テールプレス、バックサイド180アウト→④キャブ・ダブルコーク1260→⑤フロントサイド1080ロケットグラブ→⑥バックサイド1620ジャパングラブ

ステール・サンドベッグ
①キャブ・ハードウェイ270→②スイッチフロントリップ270アウト→③ハーフ・キャブ、フロントボード270アウト④キャブ1260→⑤フロントサイド1440→⑥バックサイドトリプルコーク1440

マーク・マクモリス
①キャブ・ハードウェイ270→②ハーフキャブ50-50バックサイド360アウト、③バックサイド540ボンク→④キャブ・トリプル・アンダーフリップ→⑤フロントサイド・ダブルコーク1080→⑥バックサイドトリプルコーク1440

角野友基
①キャブ270→②フロントブランク270→③フロント540ノーズボンク→④キャブ・ダブルコーク1260→⑤フロントサイド1080→⑥バックサイド・トリプルコーク1440

正直、トリック内容に関しては、ほぼトップ3選手と見劣りはない。特に角野がキッカー一発目のキャブ・ダブルコーク1260のエアーは大きく見事だった。
ルーティーン的には、⑤フロントサイド1080のところでより難易度が高いトリックがほしかった。
また、ステールのように、グラブを複雑化させて、よりスタイリッシュにすることも大切になって来そうだ。

それと何より、五輪では迫力というよりもクルーンさが、大切になって来るだろう。手はつかない。着地はピタっと。
そんなところを改善できれば、角野の4年後の金が見えて来る。

無論、4年後にはさらにトリックは進化してくるし、新たなニューカマーも来るのは間違いない。
しかし、一度五輪で戦った経験は大きいし、何より角野はまだ17歳と若い。彼がさらに成長していけるように、日本のスノーボードの協会や関係者が、全面的にバックアップする体制も必要だろう。

 

 

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