【レポート】ウィスラーで忠、デバン、ユシー夢のセッション!

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本日、ウィスラーにて突然のハプニングで布施忠、デバン・ウォルッシュ、ユシー・オクサネンなどが集まり、夢のパウダー・ライディグ・セッションが実現した!

本当は忠のビボだけの撮影だったんだけど、思わぬハプニングが・・・

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Report & Photo: Fusaki Iida

この日は、忠のビーニー・ブランドであるVivo Headwearのカタログ撮影だけが行われる予定だった。そして最近、忠といっしょに滑っているdmkライダー渡邉 雄太も加わることになった。

ウィスラーは久々に太陽の光が差し込む陽気となった。上がってみると、見事な雲海が広がっていたのだ!この時期、晴天率の悪いウィスラーで、まさにラッキーな展開である。

しかし、雲の流れから、忠は「曇るのは時間の問題。」と予言。その予言は的中して、お昼にかけてどんどん曇っていった。
そんな中、忠は精力的にハイクを繰り返し、撮影をこなしていった。そのハイクの早さも体力ぶりも世界最高峰レベルだった。
思ったら即動き、実際に撮影してどうなのか、やってみる。ダメなら仕方ない。だけど、話している暇はもったいない、というばかりにパッパっと撮影していくのだ。

ランチ後にも、いくつかどうしても残したい写真があり、何度もハイクして撮影をこなした。しかし、朝からぶっ通しで撮影したし、もうすっかり太陽の光もなくなってしまったということで、この日の撮影を終えよう、ということになった。

そんな時、偶然にもDC&トランス誌で撮影に来ていたデバン・ウォルッシュ、ユシー・オクサネン、イカー・バックストローム、マイキー・レンツ、そして引退しているJFペルシャとフィルマーのアンソニー・バイタルたちと出会った。みんな忠の顔を見るなりテンションが上がり、「イエー、忠!」と迎える。そんな姿を見て、忠は「これは行くっきゃないでしょ!」と笑顔で応えた。

久々に晴れてウィスラーの全貌が映し出された。11月にしてこの雪!いやあ、やばいっしょ。

忠は撮影もガンガンだけど、フリーランもガンガンだ。ポコジャンでもしっかりとトリックを決めていく。

レッドチェアを上がった一行は、ヒッツで軽くジャンプしてセッションを始めた。凄い光景だ。ビデオ・スターたちが、目の前でセッションしている。そして、みんな板に超乗れている。記者も撮影を忘れて、純粋にスノーボーダーとしてヒッツで飛んで後を追って行った。

しかし、ここからかなりのハードワークが待っていた。レッドチェアから右手の方へひたすらトラバースして、さらにハイクアップするのである。一日撮影を終えた後、このハイクはキツかった。ハイクはいつまでも終わりがなく、ウィスラーのウェストボールからベーグルボールの方へ、さらにリゾートのコース外まで出て行ってのだ。文章に書くと3行程度の話だが、何より体力あるライダーたちとハイクするのは大変。その中でも、忠のカナダの兄貴とまで言われたJF、そして忠&デバンの3人は雪猿人かのようにもの凄いスピードでスタスタとハイクして行く。後を付いていったユシーも、「お前たち山羊のような速さだな。」と脱帽気味だ。
dmkライダーのユータにしても夏はスイスの山岳で鍛えているわけだし、40歳になった記者にとってこの一行に付いて行くのはまさにヘビー級な辛さだった。

ハイクしている時は、中学1年生の時のサッカー部のことを考えていた。あの時もボールを蹴らしてくれないで、いつまでも校庭を走り回されていた。今日も「いつになったらパウダーを食わしてくれるんだ。もうこのへんで滑ろうぜ!」と、何度も思ったことか。しかし、一行は極上のパウダー・スポットを求めてひたすら山を横切るようにトラバース。そして最後はさらに尾根を超えて上って行ったのだ。
推定1時間半ほどのハイクだったのか。記者にはミリオン時間にも感じる長さだったが。

一番後の方から付いて来たのは、イカーとマイキーの二人。この二人もかなりグロッキー気味だ。どうやらこうしたハイクとなると、30代オーバーのおじさんたちの方が強いようだ。実際、このセッションで最もリーダーシップを発揮していたのはデバンだし、JFにしてもマイキーがこれから飛ぶ雪庇を固めてあげるお兄さんぶり。忠にいたってはみんなを自分のデジカメで追い撮りして、さらにみんながきちんと付いて来ているか、気遣いながら滑っていた。

そして、改めて気付いたことは、みんな忠のことがとても好きだ、ということ。
忠は英語はうまくないが、最も盛り上げてくれる。ライディングでも引っ張るし、みんなに声援を送ったりして、セッションを明るくする太陽のような存在だ。そんな光景を見ていたら、まるで忠がヤンキースの松井のようにも見えた。やる時には、決めてくれる。しかし、日頃はチームワークでみんなを盛り上げてくれるというような存在だ。

デバンにしても長年知っているライダーだが、ここまで目を輝かしている姿は初めて見た。
「おっ、この手前のマッシュおもしろそうじゃん。」と言ったとたんに、両足バイン付けたまま蛙飛びして、助走して飛んで行ったり、凄い体力ぶり。そこにはスノーボードが大好きで、ハシャイでいる子供のような姿があった。本当、とことんスノーボードが好きなんだ、と思った。
ハイクが終わった後も、「体力使うけど、これほど楽しいことってないよね!」と嬉しそうに言っていた。

ハイクの先頭を切るのはJF。忠もカナダの兄貴と久々セッションで楽しそう。 左からユシー、デバン、JF、忠、ユータ。ユータにとってはこのメンバーと滑れて良い経験になったね!

そして、僕たちはこの後、ウィスラーのローカルでお馴染みのトゥリーラン、カイバースのパウダーをいただいた。
カイバースはコース外だから、知らない人は絶対に行ってはいけない場所だよ。迷子になってスタックしたら死んでしまうかもしれないからね。しかし、ここはパウダー楽しみ地帯として有名だ。しかも、今季一度もピークチェアをオープンしていないので、誰でも気軽に行けるというものではなく、まさに体力あるゴリラ人間のようなライダーしか行けないのである。そんなカイバースで、ハイクの疲れも忘れたライダーたちが、子供に帰ったように楽しんでいる姿が印象的だった。

申し訳ないけど、なかなか撮影できる余裕がなくて、あまり写真が残せなかった。だけど、自分にとっては、トップ・ライダーたちが純粋にスノーボードを楽しんでいる姿を見せてもらって良い経験となった。
きっとデバンやその他にライダーにしても、こんなスノーボーディングを通じて、身体をいじめながら体力を付けているのだ。そして、その大変さの見返りとして、至福のライディングという恩恵を受けている。こうして、自然にスノーボーダーとしての技術や体力を高めているのだろう。そして、その最高峰のプロ・ライダーに忠、デバンなどがいるんだなあ、と改めて思った。

先頭を滑っているのはイカー、続いてデバン、さらにJF。忠はデジカメで撮影中。

最後はマッタリグッタリ。

それにしても、それにしても、疲れたー!
家に帰ってから即効飲んだオレンジシュースは、全身に染み渡って、夏のカリフォルニアまで飛んで行きそうなくらいうまかった(笑)。

イエーイ!スノーボード最高ー!! photo by Tadashi

帰り際、忠の車で家まで送ってもらった時、「いやあ、フサキさん頑張ったよ。」と言われた。
今日はその言葉を胸にワインでも飲みながらストレッチング。また明日のスノーボーディングに備えよう。

布施忠ブログ
http://snowboardnet.jp/sbnriders/tadashi/


http://www.whistlerblackcomb.com/

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