テリエが出場!The Shred Show ボーダースタイル

Photo/Video & Story: Fusaki IIDA(dmk GLOBAL) fusaki@dmksnowboard.com

The Shred Showになんとテリエ・ハーコンセンがやって来た!しかも来ただけでなく、ボーダースタイルに参加した!!

テリエが来た!しかも大会に出た!!

下見ランは、マーク・ソラーズと共に。左ソラーズ、右テリエ。

最後にテリエ・ハーコンセンが、ボーダークロスのような競技に参加したのは、いつのことだろう?思いだせないほど遥か前のことだし、その記憶すらない。

テリエの競技と言えば、1988年の長野五輪の頃まではハーフパイプ。好敵手ダニエル・フランクと争っていたことを思い出す。パイプに出なくなってからは、クォーター・パイプには出ていて、あとはちょっとだけビッグ・エアー。また毎年の行事としてマウントベーカーのバンクドスラロームに出ているくらいだろう。

しかし、ボーダークロスのような多数の選手が同時にレースような競技に参加することは極めて珍しい。

ここ最近、テリエは1ヵ月間ほどウィスラーに滞在し、ゲレンデを滑ったり、バックカントリーでのライディングをしている。ちょうど、このテリエがいた時期に、このボーダースタイルがあったので、出てみよう!と思ったに違いない。

噂は流れていたので来るかも!?という期待はあったが、まさか本当に現れるとは!テリエは、同じBurtonチームのマーク・ソラーズと共に会場にやって来た。

コースの下見は、ソラーズといっしょにライディングしながら行われた。
そして、1本目のタイムトライアル。ここでトップ16に入れなかったら、決勝には進めない。出場者リストは130名を越えていたが、実際に来ていたのは100人未満ほどのようだった。それでも、現役選手たちが本気で狙う大会にレジェンドも侮れないところだろう。

テリエの予選ランは、美しかった。
まったく無駄のないフォーム。手足が長いが、スピードを上げる前半ではしっかりと低くなり、そしてゲートでは最小限のエッジングでタイムロスをしないようにしている。
そして、見事にほぼトップ・タイムで決勝戦へ。

1位通過は、カナダでは知られたトラビス・ウィリアムス。こちらも現役から退いているが、この手のスピード系ではあいわらず無類の強さを誇る。

長年、dmkで応援しているルーブ・ゴールドバーグも、見事にトップ・クラスのタイムで予選通過。この手の大会は、ジブやエアー・トリックがうまいキッズよりもオールド・タイマーたちの方が一日の長があるようだ。

そして、テリエは予選ヒートの4組目に登場。
決勝では、最後のキッカーでスピンを決めないといけない。そう、この点がボーダークロスと違うところで、このThe Shred Showオリジナルのボーダースタイル。

テリエと同じ組では、昨年のボーダースタイルで決勝に行き、また昨夜のビッグヒップで3位に入ったジョン・ベアスティッグ。さらにルーブ・ゴールドバーグも!またもう一人は、世界にハウツーを発信することで、お馴染みのネブ・ラプウッド。
ルーブは、レジェンドと同じ組でエキサイト!「これだから、スノーボーダーは辞められないんだ。」と、ヤンチャな発言を残してくれた。

注目の対決が火ぶたを切った。この組の対戦では、テリエは2つ目のコーナーでトップに立った。この2コーナー目で抜かす時、ジョンと接触しそうになり、軽く右手で小突くようにして、「オイ、近づくな。」と言っているようだ。このゴッドハンドに触れたジョンは、ビビったかも!?
この時点、最も後方から行ったルーブは、決勝1本目で敗退か、と思いきや、最後の方でしっかりと抜かし、テリエと共にセミ・ファイナルに進んだ。

セミファイナルでは、大どんでん返しが待っていた。
なんと、ウィスラーのインストラクターでスポンサーなどないマーティン・ジェイという選手が、テリエよりも早くゴールを切ったのだ。2番手だったテリエは、最後のジャンプでバックフリップのパフォーマンス。高速でのバックフリップに観客はシビれた。まさにボーダーズ・スタイルの醍醐味。

こうなったら、決勝で勝ってぜひともテリエ・ワールドにしてほしい。
そう思いながら記者はゴールで観戦していたところ、ほんのわずかの差で、最初にゴールを切ったのはVolcomのライダーのウィル・ジャックウェイズだった。(以下、動画、カメラワークが悪いがゴール・シーン見れる。)

ゴール後の優勝セレモニーでは、モンスター看板ライダーのマーク・ソラーズが、ウィルに優勝の盾を贈呈。
そこには、ザック・ヘイルなど、ライダー仲間、撮影仲間が祝福するシーンがあった。
そして、テリエのそばにはトレバー・アンドリューの姿も。90年代の黄金Burton世代が久々に公の場で揃った瞬間だ。
久々の大会でテンションが上がり楽しかったのだろう、ルーブが「滑ろうぜ!」と声を掛け、テリエ、トレバー、ソラーズらが滑り降りていった。

ウィスラー・ビレッジに降りてみれば、ここはさすがにスノーボーダーの住むところ。どこもかしこもスーパーマーケットでも、「テリエが来たよ。テリエが大会に出たんだ。」という話で持ちきりだった。まさにテリエ、テリエな一日で、このウィスラー春大会に新たな歴史を刻んだ日となった。


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