カナディアン・オープンが五輪シフトに日程変更

世界の主要スノー・エリアで開催されるBurton Global Open Series(バートン・グローバル・オープン・シリーズ)は、12月にカナダで開催される予定だったカナディアン・オープンを急遽2月に変更した。ちょうどその時期、サイプレスで行われる五輪前哨戦に合わせるような形を取った。

ニュージーランドでスタートし、オーストラリア、カナダ、ヨーロッパ、そして日本を周り、最後は歴史あるアメリカ・USオープンで締めるという予定だったBurton Global Open Series。しかし、急遽12月5日~7日に開催されるカナディアン・オープンを2月2日~8日に変更した。

このカナディアン・オープンは、昨シーズンからBurtonオープン・シリーズに加わった大会だが、12月初旬、開催会場となるカルガリーのオリンピック・パークは、雪不足のために開催は難しいとされていた。実際、昨年は雪不足で大会がキャンセルになり、今年もその可能性が高い、と言われていた。

今回の日程変更は、その雪不足のキャンセルを懸念したことも、きっかけとなったようだ。

バンクーバー近郊にあるサイプレスで開催されるワールカップは、来シーズンの五輪に合わせて開催される大会である。過去カナダBC州のワールドカップと言えばブラッコムというのが定番だったが、今季はサイプレスで開催。ちょうど一年後に同会場、同パイプでオリンピックが行われるので、まさに五輪を占う重要な前哨戦だ。
このサイプレスのハーフパイプは、五輪をきっかけに作られるもので、まだ世界の多くの選手が経験していないというもの。それだけに、五輪を目指す選手にとっては、絶対に出るべきワールドカップなのだ。

他のウインター・スポーツ競技と違って、スノーボードのハーフパイプ種目ではワールドカップと言えでも世界のトップ選手が出ないことで有名だ。例えば、五輪で金メダル本命とも言われているショーン・ホワイトは、ワールドカップ出場は完全無視で、別のアメリカ国内主要の大会であるUSチャンピオン・シップスに出場して、五輪に向けて調整していくことが予想される。

しかし、今回のサイプレス大会ばかりは、さすがにショーンも無視するわけにはいかない大会だろう。ショーン以外でも、これまでワールドカップを無視していた五輪出場予定の多くの選手が、揃うことが予想される。

ちなみにこのバンクーバー・サイプレスのワールドカップの後には、スイスのサースフェーでヨーロピアン・オープンが開催されるので、そのまま多くの選手がサースフェーに流れることも予想される。
つまり、カナディアン・オープン(カルガリー)→ワールドカップ・サイプレス大会→ヨーロピアン・オープン(サースフェー)という流れが予想されるのだ。

FISのワールドカップが必ずしも主体とならない、スノーボードならではの変則的な選手の出場の動きだが、この2月の戦い模様は、来季の五輪を占う意味ではも、重要なものになるだろう。


http://opensnowboarding.com/Home.aspx?openid=CNO

世界の主要スノーボード大会

スノーボードの大会には、FISと言われている国際スキー連盟が開催されるワールドカップの他に、スノーボーダーが主体的に開催されるTTRツアーがある。

TTRは、カリスマ・ライダーのテリエ・ハーコンセンなどのリードの元スタートされたもので、スノーボード界のシーズン王者を決める大会だ。例えば、日本でも最もインパクトある東京ドームでの大会や、歴史あるニッポン・オープンなどは、このTTR系の大会だ。大会の順位により、TTRツアー・ポイントが得られる。
今回のニュースでご紹介したオープン・シリーズもすべてTTRのポイントが得られるようになっていて、より大きな大会ほど、高いTTRポイントが得られるようになっている。

オリンピックは、FISとリンクしているので、FISワールドポイントがないと、オリンピックは出場できないが、各国でオリンピック選出方法が違い、特にアメリカの主要選手は、FIS大会を無視する傾向がある。

その他、アメリカの大手スポーツ・ケーブル局ESPNが、アクション・スポーツ大会のXゲームを開催していて、こちらにも世界のトップ・ライダーが出場することで有名だ。しかし、この大会は、FIS大会でもないし、TTRツアーでもなく、独自のビッグ大会である。

このようにスノーボード界の大会は、まるでプロレス団体のように、各団体が勝手に(?)チャンピオン・ベルトを決めているのが現状だ。

しかし、前回のトリノ五輪のハーフパイプでは、見事に世界のトップ選手が集まり、画期的な大会となった。つまり、まさに世界一を決めるにふさわしい、世界最高峰の選手たちが集まり、開催された大会だったのだ。
ちなみに、スノーボードが最初の種目となった1988年の長野五輪では、当時、最高峰ライダーであったテリエ・ハーコンセンが出場していなかったこともあり、真のパイプ王者を決める大会になっていない、という側面があった。

これから、一般新聞で、日本人の誰々が優勝した!と紙面を賑わす季節になって来るだろうが、そこにはアメリカなどのトップ選手が参加していないかもしれない、ということを踏まえ、本当のスノーボード・ファンは冷静に考慮する必要があるだろう。ワールドカップの順位の価値は、そこにどれほどの実力選手がいるかで決まって来るという部分が多大にあるのだ。

お知らせ!
dmkでは、五輪を占う重要なワールドカップ・サイプレス大会の結果を、どこよりも早くお届けする予定です。
どうぞ、お楽しみに!