【最新DVD感想記】 ALL FOR ONE / Posers Productions

このコーナーは、dmkフサキ編集長による最新のスノーボードDVDの視聴感想記です。 ご購入の際にご参考ください。

ALL FOR ONEは、FIRST CHILDREN MOVIEのPART 13の作品。13年もの間、日本のスノーボード・シーンを盛り上げるパワーは凄い。ファーストチルドレンというこのパッケージを見るだけで、「買い!」という方も多いことだろう。

とかくコア層に走りがちなスノーボード・ビデオというカテゴリーにおいて、常にエンドユーザーまで意識しているかのようだ。見ていてわかりやすいし、楽しい!今作品でも、単にライディングの画を見せるのではなく、随所に入っているライダーのトークなどが、より一層作品に引き込ませてくれる。

音楽も日本のミュージシャン起用で、このへんも親しみ感を得るところ。気持ち良いメロディがさらに高揚感を与えてくれる。きっと今季もFCのDVD音楽を聞きながら、ゲレンデに向かう人も多いことだろう。こういったこともDVDを楽しむ要素だ。

印象的なパートを挙げるとしたら、チョコバニラボール新井。彼のパートでは、いつもアグレッシブな印象を与えてくれる。毎年、新しいトリックに果敢にチャレンジする姿勢はリソペクト。明るく楽しい元気なキャラクターで、現代の日本スノーボード界に確固たる地位を築いている。
最後の方に出るシーン、階段をボードを横にしたまま擦り切る「魔王ボードスライド」のガッツシーンは、思わず笑ってしまったし、イエーイ!と声を上げた。まさにエンターテーナーであり、実力者だ。

江渕大輔は、あいかわらず危険、かつ攻撃的だ。FC2年目であるが、すでにそのキャラを確立している。
特に最後の映像は、今季、日本ビデオの中でも最も印象的なシーンになったのでは!まさに命を掛けた迫真のフッテージ。この作品のハイライト・シーンと言ってもいいだろう。

紅一点で最年少の鬼束雅ちゃん11歳。たぶんこの年齢の女子では、今、世界で一番イケているという日本スノーボード界の宝だ。これまではジブがうまい、という印象が強かったが、ジャンプにも力強さが出て来た。FCにおいて、彼女の存在も欠かせないものになっている。

西田崇のパートは、いろいろなライディング・シーンを見せてくれるので好きだ。ストリートのジビングから、バックカントリーと幅広いスタイルを見せている。さすがベテラン!といううまさでパウダーを滑るシーンも、他のパートと違った色をしっかりと出している。

その他、各パート、それぞれのライダーが、存在価値を見せてくれる。そして、みんながしっかりと役割分担を行うことで、まさにこの作品テーマにあるように、オール・フォー・ワンになるのだろう。
キャッチコピーにあるように「一人ひとりの大きな個の力を集結させて力を合わせ1つの目標へと突き進む!」というわけだ。

海外作品のようにアーバン・ジビング色(都会的なストリートのジブ)が強いわけでもないし、海外ならではのダイナミックなバックカントリーを攻めるわけでもない。もっと、みんなが滑っているようなパークのシーンなどが収録されている。とても手が届きそうもないハードコアなシーンもあるが、全体的には親しみやすい日本の環境でライディングしているので、共感も得やすいだろう。
そういった意味では、コアとは両極端な位置付けになるのかもしれないが、スノーボードを魅せるエンタテーメント作品として、今季も多くのスノーボーダーたちから支持を受けると思う。まだスノーボードのDVDを観たことがないという方でも、楽しんでもらえる作品だと思った。

出演ライダー:
江渕大輔、チョコバニラボール新井、原祐司、田栗賢二、とんちん、佐藤康弘、小川雄丸、鬼塚雅、田沢豊、岩村和彦、山口たてき、吉田キャシャーン、石山こうた、西田崇、金子泰

タイトル名: ALL FOR ONE FIRST CHILDREN MOVIEのPART 13
プロダクションズ: Posers Productions
販売価格: 4,200円(税込)


http://www.first-children.jp