
カリフォルニアを拠点に活動するスノーボーダー、ゲイブ・テーター(Gabe Taylor) の最新映像が公開された。映像を手がけたのは、クラフトビールブランドとしても知られる 805 Beer。タイトルはシンプルに「New Edit Drop with Gabe Taylor」——だが、その中身は春の残雪を滑るだけの映像ではない。そこには、雪山への愛と、ライディングを通じて人生を楽しむという哲学が凝縮されている。
ゲイブ・テーターは長年スノーボードシーンに身を置き、ライダーとしてだけでなく、現在はMammoth Mountainのマーケティングディレクターを務めるなど、業界を内側から支える存在でもある。特筆すべきは、彼の滑りが常に“自然”であることだ。派手なジャンプやトリックに頼るのではなく、地形そのものと対話するようなラインどりと、確かなエッジワークで魅せるスタイル。それは、経験と探求によって磨かれた独自の表現である。
今回のエディットでは、記録的な積雪を残したシーズンの終盤、残雪のなかで繰り広げられる彼の滑りが美しく映し出されている。陽光に照らされた山肌、シャバ雪ならではのスプレー、そして何より、ゲイブが一ターン一ターンに込める想いが画面越しに伝わってくる。
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「冬が終わるのを拒むようなシーズンだった」と、映像内のナレーションは語る。だが、ゲイブの滑りを見れば、それは単なる気象条件の話ではないと気づかされる。スノーボーダーにとって、冬とはただの季節ではなく、人生の一部なのだ。
ビール片手にリラックスしながら楽しむのもよし、自身の滑りに思いを重ねながらじっくり観るのもいい。いずれにせよ、この映像は、雪と共に生きるライダーの“最後の一本”に詰まった想いを伝えてくれる。
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