
開会式に先立ち、スノーボード男子ビッグエアの予選が行われ、上位12人が決勝へ進む方式の中、初出場の荻原大翔(20)がいきなり1回目に大技!スイッチバックサイド1980メランコリー(グラブ)を成功させ、90.50点をマークした。
2本目もバックサイド1980インディで88.00点というハイスコアを獲得し、そのまま予選1位突破に成功。初出場の五輪とは思えない度胸満点のパフォーマンスで、荻原がミラノの地で鮮烈な輝きを放った。
Xゲームス金メダリストである一方、五輪では回転方向の異なる2本の高得点が求められることが懸念材料でもあった(Xゲームスは1本のハイスコアで順位が決まるルール)。しかし、その不安を見事に払拭し、初出場にして金メダルへ照準を合わせるジャンプを見せてくれた。
地元イタリアの大声援を受けて出場したイアン・マテオリ(イタリア)が1本目にスイッチバックサイド1980メランコリーを決めた2位で決勝進出。
3位は、五輪初出場の木村葵来(21)。3本目に完成度の高いスイッチバックサイド1980ミュートを決め、91.50点のハイスコアを記録。見事なジャンプアップで決勝進出を決めた。
4位には、中国の五輪金メダリスト、イー・スーミンが1本目こそ失敗したが、2本目にバックサイド1800ノーズグラブをメイクさせ、さらに3本目にスイッチバックサイド1980メランコリーを決めて、見事決勝へ進んだ。
2本目まで決勝ライン(12位以内)に届いていなかった長谷川帝勝(20)も、3本目にフロントサイド1800インディをメイクさせて87.25点を叩き出し、5位で決勝進出を果たした。本来の実力は、まだ出し切っていない印象もあったが、決勝へ向けて虎視眈々と仕上げている様子。
2回目を終えて“圏外”の13位だった木俣椋真も3回目にバックサイド1980で89.50点を出し、決勝進出に成功!
予選では決勝進出12枠のうち、日本人男子選手4人が名を連ねるという圧巻の結果に。悲願のスロープスタイル男子陣初メダル獲得はもちろん、表彰台独占という“令和の日の丸飛行隊”復活を予感させる、ドラマティックな展開も現実味を帯びてきた。
出場選手の全結果を見ればわかるが、マーカス・クリーブランドは13位で予選敗退。前回五輪の銀メダリスト、モンス・ロイスランドも16位で脱落している。
このことから、ビッグエアの世界では競争が極めて激しく、新旧交代の波も非常に速いことがうかがえる。
なお、カナダを代表するスター、マーク・マクモリスは2日前の練習で負傷し、ビッグエアを欠場。スロープスタイルに専念することとなった。
その代わりに出場したのは、オーストラリアのヴァレンティーノ・グセリ。なんと彼は3本目にスイッチバックサイド1980テールグラブを完璧に決め、91.50点というハイスコアをマーク。このジャンプアップで見事に12位に滑り込み、決勝進出を果たした。まさに、ドラマティックな男である。
ビッグエアは、キッカー(ジャンプ台)から飛び出して披露するエアトリック(空中技)の難度・完成度・高さ・着地の安定性を競う競技である。6人のパネルジャッジ(審判)が100点満点で採点し、最高点と最低点を除いた4人の平均値が得点となる。予選には30人が出場し、各選手は3回の試技を行う。回転方向が異なる2回のベストスコアの合計で、上位12人が決勝へ進む。
スノーボード男子ビッグエア予選結果
決勝進出(1〜12位)※上位12名が決勝進出
| 順位 | 選手名 | 国 | 合計得点 | Run1 | Run2 | Run3 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 荻原大翔 | JPN | 178.50 | 90.50 | 88.00 | ― |
| 2 | イアン・マテオリ | ITA | 174.50 | 93.75 | 77.75 | 80.75 |
| 3 | 木村葵来 | JPN | 173.25 | 81.75 | 79.75 | 91.50 |
| 4 | 蘇翊鳴(スー・イーミン) | CHN | 172.75 | 22.00 | 87.75 | 85.00 |
| 5 | 長谷川帝勝 | JPN | 172.25 | 85.00 | 8.00 | 87.25 |
| 6 | フランシス・ジョバン | CAN | 170.75 | 84.75 | 84.75 | 86.00 |
| 7 | ライアン・ファレル | NZL | 170.00 | 25.50 | 88.50 | 81.50 |
| 8 | ロッコ・ジェイミソン | NZL | 168.25 | 82.00 | 83.50 | 84.75 |
| 9 | オリバー・マーティン | USA | 167.50 | 19.75 | 82.25 | 85.25 |
| 10 | 木俣椋真 | JPN | 164.75 | 75.75 | 75.25 | 89.50 |
| 11 | デイン・メンジーズ | NZL | 164.00 | 77.75 | 86.25 | ― |
| 12 | バレンティーノ・グセリ | AUS | 163.00 | 73.25 | 71.50 | 91.50 |
予選敗退(13〜30位)
| 順位 | 選手名 | 国 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 13 | マーカス・クリーブランド | NOR | 162.00 |
| 14 | エリ・ブシャール | CAN | 161.25 |
| 15 | ジェイク・キャンター | USA | 160.25 |
| 16 | モンス・ロイスランド | NOR | 158.00 |
| 17 | ロマン・アレマン | FRA | 157.00 |
| 18 | クレメンス・ミラウアー | AUT | 156.25 |
| 19 | ヤン・ウェンロン | CHN | 155.75 |
| 20 | レッドモンド・ジェラード | USA | 155.50 |
| 21 | チェマ・マゼット・ブラウン | GBR | 151.75 |
| 22 | キャメロン・スポルディング | CAN | 145.50 |
| 23 | オイヴィンド・キルクフス | NOR | 142.00 |
| 24 | ヨナス・ハスラー | SUI | 139.25 |
| 25 | ショーン・フィッツシモンズ | USA | 136.00 |
| 26 | レネ・リンネカンガス | FIN | 110.25 |
| 27 | エンゾ・ヴァラックス | FRA | 109.75 |
| 28 | ヤクブ・フロネス | CZE | 86.00 |
| 29 | 葛春雨(グー・チュンユー) | CHN | 75.75 |
| 30 | ノア・ヴィックター | GER | 73.50 |

