本日、アメリカのコロラド州カッパーマウンテンで行われたW杯ビッグエア最終戦（４戦目）で、國武大晃が今季初優勝を決めた！
一方、女子の方でも１戦目に優勝している村瀬心椛が今季２勝目を決めるビクトリー！！
男女共に日本勢が表彰台のトップに立った。
W杯ビッグエアは、３本ジャンプ中の最高得点２本の合計ポイントで勝者が決まる同じみのフォーマット。２本の最高得点は同じ方向のスピンは認められないルール。
女子では、村瀬心椛が圧倒的な存在感を見せつけた。１本目にはスイッチ方向からアプローチする技、キャブトリプルコーク1260インディ、そして２本目にはさらに大技バックサイド・トリプルコーク1440ウェドルをメイク！！この２本目の得点は、99.75点というハイスコアをマークし優勝を決めた。
もうすでに、これで優勝は決めっていたが、さらに３本目では、キャブ・トリプルコーク1440インディにトライ。手を付いたためやや減点となったが、まさに圧巻のKOKOMOショータイムとなった！
村瀬は、W杯の２戦目と３戦目には出場しておらず、今回の最終４戦目と１戦目だけに出場しており、共に優勝という輝かしい成績を収めた。今回の最高峰レベルのトリックを鑑みれば、現在女子最高峰の選手になったと言っていいかもしれない。クリスタルクラウンには輝かなかったが、今季女子のビッグエアのシーンで最も強烈な強さを見せつけたと言えよう。
２位は、成長著しい深田茉莉が入った。１本目のバックサイド1260を失敗するも、２本目にはバックサイド1260インディを鮮やかに決めて、さらに表彰台が懸かったラスト３本目はフロントサイド1080メランコリー。
３位は、今季コンスタントに表彰台に立ち続けたイギリスのミア・ブルックス。彼女も今季大躍進したライダーだ。
１本目にキャブ1080、ラスト３本目にバックサイド1080をメイク。
この結果により、今季Ｗ杯女子ビッグエアのシーズン王者クリスタルクラウンとなった。
それにしても女子のファイナルを拝見していると、彼女たちがお互いの健闘を称え合い、そしてライバル選手の大技を決まった時には喝采する姿が晴れ晴れしい。スノーボードが他のスポーツ競技にあまり見られない和気あいあいとしたシーンとも言えよう。スノーボード以外でも同じヨコノリスポーツのサーフィン、スケートにも同じようなことが言えるが、彼らは日々、己の向上に切磋琢磨として努力しているので、相手の優れたパフォーマンスに素直に喜べるのかもしれない。改めてスノーボードという持つ可能性の高さ、素晴らしさを彼女たちは見せてくれたようにも思う。
W杯ビッグエア４戦目 アメリカ・カッパーマウンテン大会女子結果
1位 村瀬 心椛（日本）
2位 深田 茉莉（日本）
3位 ミア・ブルックス（イギリス）
4位 ヘイリー・ラングランド（アメリカ）
5位 岩渕 麗羅（日本）
6位 鬼塚 雅（日本）
7位 ジュリア・マリノ（アメリカ）
8位 ローリ・アベラー（アメリカ）
一方の男子。昨シーズンまで圧倒的な強さを誇った王者マーカス・クリーブランドがW杯の舞台に戻って来て、さらに激化されるバトル模様の中、輝いたのは國武大晃だ！１本目にキャブ1800テールグラブを決めて86.50点。この１本目の時点では、まだ３位のポジションだったが、２本目には大技フロントサイド・クワッド1800ウェドルをメイクしたのだ。いつもビッグエアのコンペティション見るたびに、彼らのストンプ力に驚かされるが、國武も高回転の中、強靭な肉体を駆使して見事に耐えてみせた。これでハイスコア94.75点をゲット。他の選手が上回るパフォーマンスができずに、國武が嬉しい今季初Vを決めた。
改めて伝えるが、男子の順位は予想が難しいほど、ひじょうにバトルが激化している。そんな中、新たに國武大晃が再び台頭して来たことは、日本チームにとって嬉しい悩みだろう。なぜなら、今季の初戦は荻原大翔が優勝し、３戦目で長谷川帝勝が優勝。そして、今回は國武大晃だ。
さらに今大会は決勝に残れなかったが、コンスタントに高成績を収めた木村葵来が今季の最終戦の結果でビッグエアのツアー王者となった。
そして日本には予選で１位通過を果たした宮村結斗もいる。決勝戦では７位の成績。木俣椋真は今大会決勝に進み最終的には10位だった。しかし、北京で開催されたW杯では２位に入った実力者だ。大塚健も今大会は良い結果を出せなかったが、表彰台に立てる実績ある選手だし、このままでは黙っていないだろう。
2026年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックで出場できる日本人男子選手は、おそらく４人枠しかないが、果たして誰が出場するのか。高いレベルでの日本人同士の選考争いだ。
これで今季のW杯ビッグエア大会は終了だが、スロープ陣はこれからスロープスタイルの大会が５戦行われる。最初の大会は来年1月17日～20日に開催されるスイスのラークス大会だ。新たなヒーローの出現に目が離せない戦いが続く。
W杯ビッグエア４戦目 アメリカ・カッパーマウンテン大会男子結果
1位 國武 大晃（日本）
2位 サム・バーマット（オランダ）
3位 レッド・ジェラード（アメリカ）
4位 ニコラス・フーバー（スイス）
5位 リアム・ブレーラリー（カナダ）
6位 マーカス・クリーブランド（ノルウェー）
7位 宮村 結斗（日本）
8位 リオン・ファーレル（ニュージーランド）
9位 モンズ・ロイズモンド（ノルウェー）
10位 木俣 椋真（日本）
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14位 長谷川 帝勝（日本）
17位 荻原 大翔（日本）
20位 木村 葵来（日本）
47位 大塚 健（日本）
