マイボードにストラクチャーは必要?価格や効果を徹底解説

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先日、友人が新しく購入したスノーボードにストラクチャーを入れると言い、私に「ストラクチャーはやってる?」と尋ねてきました。
私は「ずっと前にやったことはあるけれど、今はやっていない」と答えました。
友人に料金を聞くと、120ドルとのこと。

個人的には、ストラクチャーをしなくても、こまめにワクシングをすれば板は十分滑ると考えています。しかし、世の中には板のパフォーマンスを最大限引き出すためにストラクチャーをかける人も少なくありません。
実際、私のイントラの友人の中には、シーズン前にストラクチャーを依頼する人もいます。

ストラクチャーを入れることで板のパフォーマンスがほぼ100%まで引き上げられ、入れていない場合はおよそ3~5%ほど低下するイメージです。
日々スノーボードを楽しみにしているコアなライダーにとって、数パーセントのパフォーマンス低下も避けたいポイントのようです。
また、この時期にスノーボードを購入するお客さんは、ギアに関するリテラシーが高く、ストラクチャーを入れるためスノーボードの到着日を気にする方も少なくありません。
そこで今回は、ストラクチャーについて改めて調べてみました。この時期にマイボードにストラクチャーを入れることを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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ストラクチャーの効果

そもそも、ストラクチャーの効果とは何でしょうか?
一般的には以下のような効果があります。

1. 滑走性能の向上
スノーボードやスキーのソールに細かい溝を入れることで、雪との接触面を最適化。特に湿雪や圧雪での摩擦を減らし、滑り出しやスピード感が向上します。

2. 水膜の排出を助ける
ソールと雪の間にできる薄い水膜を効率よく逃がすことで、滑走中の抵抗を減らします。濡れた雪や春雪でも板が走りやすくなります。

3. 雪質や状況への対応力アップ
荒れた圧雪やアイスバーンなど、雪質による滑りのばらつきを抑え、板の性能を安定して引き出します。

4. ワックスの効果を最大化
ストラクチャーとワックスの相性が良く、ワックスを塗った際の滑走効果をより長く、均一に維持できます。

5. パフォーマンスを微調整
プロやコアライダーは、板の反応やターンの感覚を微調整するためにストラクチャーを使います。
例:より速く滑りたい場合、細かいストラクチャーで雪面の摩擦を減らすなど。

まとめ
ストラクチャーは「板の滑走性能を最大限に引き出すための仕上げ加工」です。日常的に滑るだけなら必須ではありませんが、より快適で安定した滑りを求める場合やコアライダーにとっては重要なメンテナンスです。特に春のザラメ雪では、効果をより実感できると言われています。

ストラクチャーの代表的な種類

ストラクチャーには雪質や滑り方に合わせて多彩なパターンがあります。選ぶパターンによって板の滑り心地やスピード感が変わるので、「どのストラクチャーが自分に合うか」を知ることが重要です。

ストラクチャーの代表的な種類(日本語6種類)

日本語名特徴・用途海外名(参考)
ベースストラクチャー(基本溝)板全体に入れる標準的な溝。雪との摩擦を均一化し滑走性能を安定。初心者〜上級者向け。Blended Cross
サイド・グリップストラクチャー板のサイド部分に入れる溝。ターン時の接地感を向上させ、エッジング性能を強化。Chevron
パラレルストラクチャー(平行溝)ソールの縦方向に平行に入れる溝。直線滑走や高速滑走での安定性を重視。Parallel Structure
ハニカム・クロスパターン格子状の溝。水膜の排出効率が高く、濡れ雪や春雪でも滑りやすい。Cross Hatch
波形・リップルストラクチャー波状の凹凸パターン。雪面との接触を分散させ摩擦を減らす。圧雪や硬めの雪で滑りやすい。Wave
カスタム・ファインチューンストラクチャープロ・上級者向けに雪質や使用スタイルに合わせ微調整された特殊パターン。Thumb Print / Blended Cross
出典:https://www.willisskiandboard.com/

※海外名はあくまで参考です。ショップやメーカーによって呼び方やパターンは異なる場合があります。
ストラクチャーの種類に関しては、DMKで調べた情報をまとめたもので、実際に私自身がすべての方法を試して滑ったわけではありません。
大切なのは、チューンナップショップとよく相談し、あなたのライディングスタイルや状況に合わせたサービスを受けることです。
ここで紹介した情報はあくまで参考程度として、最終的にはショップで相談の上、決定することをおすすめします。

気になるストラクチャー加工の価格は?

ストラクチャーに興味を持ったら、やはり価格も気になりますよね。

  • 料金はチューンショップによりますが、だいたい8,000円~16,000円が相場です。
  • サービス内容によって変動するため、気になる方は直接ショップで確認してください。

また、最近困るのがボードの配送料。
スノーボード用の段ボールを使って発送すると、約4,000円かかることもあります。可能であれば直接ショップに持ち込み、チューン内容を相談しながら依頼するのがおすすめです。

この時期のチューンナップショップは繁忙期のところが多く、秋に出してもストラクチャーが完了するのがクリスマス前になってしまうこともあります。
人気ショップはサービス待ちで時間がかかることが多いため、事前に確認しておくと安心です。

米人気ユーチューバーが解説するストラクチャー加工

参考までに、こちらの動画もチェックしてみてください。

Snowboard Base Structure: Explained
Angry Snowboarderチャンネルは、スノーボードのベースに入れる「ストラクチャー加工」について解説しています。
ストラクチャーとは何か、どう滑りに影響するのか、入れる必要はあるのか、といったポイントを分かりやすく説明してくれています。

1. ストラクチャーとは

  • スノーボードのソール(滑走面)に石で溝を入れる加工のこと。
  • 目的は雪面との「吸着」や「静電気のような引っかかり」を減らすこと。
  • 薄い水膜の排出を助け、滑走をスムーズにし、スピードアップが可能。

2. ストラクチャーの確認方法

  • 指でソールを触って何も感触がなければ、ストラクチャーは入っていない。
  • 溝がある場合、それがストラクチャー。

3. ストラクチャーを入れる方法

  1. 購入時にストラクチャー入りのボードを選ぶ
    • 例:Capita Black Snowboard of Deathなど。
  2. チューンナップショップで加工してもらう
    • 「クロスハッチ(cross hatch)」など雪質に合ったパターンを指定。
    • 施工時間は1時間程度、もしくは一晩預ける。
      ※日本では一晩ではなくかなり日数を掛ける傾向があります。あくまでも個人的な意見なのですが、日本の方が職人肌というか、ストラクチャー加工にしてもひじょうに丁寧にやっているのではないでしょうか。

4. ストラクチャーの効果

  • コールドスノー(固い雪)では滑りを良くし、板が雪面の上をスムーズに滑る。
  • 春雪や湿雪では、水膜を効率的に排出し、吸着を防ぐ。
  • 全体的に滑走が速く、快適になる。

5. ストラクチャーは必須か?

  • 必須ではないが、滑りの質は確実に向上する。
  • ストラクチャー入りの板は、粘り気のある雪でも滑りやすく、全体的に快適。
  • 市販のベルトグラウンド(機械で研磨されただけ)のボードより、体感できる違いがある。

まとめ

  • ストラクチャーはスノーボードの性能を最大限引き出す仕上げ加工。
  • 雪質や使用状況に応じて効果があり、滑走感が向上する。
  • 自分に合ったストラクチャーを入れるには、チューンナップショップで相談するのがベスト。
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