橋本通代(2)

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INTERVIEW: FUSAKI IIDA

今回のゲストは、DMKグローバルではもうお馴染みのみっちゃんこと橋本通代。昨年アマチュアながらプロ戦にていきなり優勝という快挙をやり遂げたみっちゃん。また今年のFIS大会では見事7位入賞し、日本人女子としてはワールド杯のトップ10に入った女性3人目となった。
今回のインタビューでは、そのへんのいきさつを聞いてみた。

 


フサキ(以下F):みっちゃん、昨年からとんでもない活躍だけど、一体どうしちゃったんだい?何か意識改革とかあったの?

みっちゃん(以下M):昨年成績を出せたのは謙虚な気持ちがあったらだと思います。一年目カナダから帰った時は、「絶対日本人には負けへん」という、変に気負いがあってダメだったんです。だけど、昨年は謙虚になって「自分はあまりよくないわあ、けど自分らしく頑張ろう」って思って成績を気にせずにやったら、良い結果が出ました。

F:いくつ勝ったのかわからないほど、大会で大活躍したけど、優勝を強く信じて狙って優勝になったってことはなかったの?

M:全然それは、ないです。FISとかプロ戦とか初めてで、それよりも三宅陽子ちゃんとかトップの人達といっしょにできることが嬉しかったです。

F:じゃあ、オレの愛読新聞の日刊スポーツに1ページでドーンって登場しちゃったのは、まったく予想してなかったことじゃない?

M:全然予想外です。

F:ナショナルチームの方とは、慣れた?

M:だいぶ慣れてきました。阿部コーチを初め、みんないい人たちばかりです。 F:夏の間は何やっていたんだっけ?M:ブラッコムのパイプで練習です。

F:秋は?

M:バイトしてお金を貯めるよう頑張り、また地元の学校で講演会もやりました。

F:あっ、そう言えば講演会やったと言っていたよね。自分の母校に錦を飾る形だし、素晴らしいことだよね。ところで、先日のワールド杯7位おめでとう!あの大会後のコメントでは、もうちょっと上に行けたというようなニュアンスだったような気がしたけど、本当のところはどうだったの?

M:いやっ、もういっぱいいっぱいという感じですよ。ワールドカップ2回目、世界の戦いに挑むということでとても緊張していました。自分の中では30パーセントぐらいしか、出せなかったという部分もありますが、あれが今の私にとって精一杯のところなんです。

F:なるほど。普段の自分を30パーセントしか出せなくて、そこまでしかいかないのも自分の実力かあ。自分を知ることってとても大切だし、これから大きく育つ上でも大切なことだよね。ところで、今期のスケジュールは?

M:1月末にスウェーデンでワールドカップ、その後日本に帰国して白馬に滞在。2月に韓国でFIS大会。ワールドカップ北海道、長野と続き、ワールドカップ、アメリカ、イタリア、その後日本帰国して白馬滞在。4月にウエストビーチを目指してウィスラーに来て、その後はカナダで練習です。

F:このホームページはハウツーが人気があるのだけど、みっちゃんの上達のモットーを教えてもらいますか?

M:「ハングリー精神」と、「自分が楽しいと思う状況を作ってあげる」こと。

F:うーん、それ良いコメントだなあ。また、ぜひ春にもインタビューしてもいいですか?
M:ぜひ、喜んで!

 

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●インタビュー後記
みっちゃんが初めてカナダ・ウィスラーに来た3年前、彼女は日本料理レストランに勤めていた。その当時、僕の妻もそこに働いていて、妻を迎えに行くとみっちゃんも同じ方向なので、よくいっしょに乗せていってあげていた。その当時にスノーボードを始めたみっちゃんが、今やワールド杯で世界を転々としている。そして、インタビューをしてもわかるように人間的にも大きくなっていることを感じた。スノーボードの上達のコツを聞き、「ハングリー精神」が出た時、僕はこれぞ初期型みっちゃんを形成しているコメントだと思った。そして、次に、「自分が楽しいと思う状況を作ってあげる」のコメントが出た時、スノーボードを通して人間として成長したみっちゃんに出会った印象を受けた。

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