Text: Fusaki IIDA
DMKの好評シリーズ、PRO RIDERSステッカー貼り方。
これは単にライダーの板のステッカーの貼り方だけを紹介するのではなく、春ファッション。さらにはライダーの紹介他、スタンス、角度も紹介している。
それでお気づきになった方もいるかと思うが、これまで紹介して来たライダーで、なんと9人中4人もバインディングの角度は、前足よりも後足の方が振ってある。
ざっと、一覧を紹介すると。
JIMMY
スタンス角度: 前6、後-6
中村 一樹
スタンス角度:前9後 -12
高橋 龍正
スタンス角度:前9度 後 -9度
阿刀 暖
スタンス角度:前12 後 -15
藤森 由香
スタンス角度:前10後 -14
飛田 流輝
スタンス角度:前12 後 -15
古川 亜希子
スタンス角度:前12 後 -6
宮澤 悠太朗
スタンス角度:前15 後 -12
佐藤 夏生
スタンス角度:前15 後 -15
さらに、来週月曜日に紹介予定の大久保 勇利も、前足12、後足 -15と、後足の方が振ってある。
となると、紹介する10人中5人ものライダーが、バインディング後足の角度振りとなるわけでこれは驚き!
また、両足共に同じ角度は、JIMMY、龍正、夏生の3人。
つまり、いわゆる前足を振ってある、世間で言うノーマルなスタンスのライダーは、10人中2人しかいないわけだ。
ちなみに僕は、前足が18度で、後ろがマイナス9度。世間並みに(?)前足の方が振ってある。
通常、スノーボードする上では、レギュラースタンスで滑ることが主。多くのスノーボーダーで、その割合は8割を越えているだろう。
だから、そのレギュラー・ライディングに対応するために、より上体が前に向きやすい前足の方が後足よりも振ってある角度にしているわけだ。
これが、往来のスノーボード・スタンスの考え方である。
弱さを補強する後足の角度振り
だけど、このデータを見て、今季は後足振りをぜひやりたい!と思い立った。
というのも、自分もスイッチは弱点。レギュラーの滑りのパワーを100%とするなら、スイッチは30%ほどの力しかない。ノーマルな斜面では、一応滑ることができるも、圧雪されていない斜面や急斜面では手こずる。当然、これまでもスイッチは練習して来たけど、あくまでもそのスタンスは、レギュラーの方が滑りやすいスタンス。つまり、やり難い方は、やり難いスタンスのままにしていたということだ。
でも、後足の角度をより振ったなら、スイッチのライディングがきっとサポートしてくれるであろう。
そして、これまでのレギュラースタンスも、それほど違和感なく、これまで通りのライディングを約束してくれると思うのだ。
これは、スイッチ・ライディングの特効薬になるかもしれないね!
というわけで、みなさんもぜひお試しあれば。
飯田フサキ プロフィール
東京都出身、現在カナダ・ウィスラー在住。
スノーボード歴30シーズン。そのほとんどの期間、雑誌、ビデオ等スノーボード・メディアでのハウツーのリリースに捧げている。
90年代を代表するスノーボード専門誌SNOWing誌では、「ハウツー天使」というハウツー・コラム執筆。季刊誌という状況で100回以上連載という金字塔を立てる。またSnowBoarder誌初期の頃から様々なハウツー・コーナーを担当し、その中でも一般読者にアドバイスを贈る「ドクタービーバー」は大人気に!その他、自身でディレクションし出演もしたハウツービデオ&ハウツー本は大ヒット。90年代のスノーボード・ブームを支えた。
現在も日本最大規模のスノーボード・クラブ、DMK Snowboard Clubの責任者として活動し、シーズン中に一回は日本へ帰国しコーチングも行っている。
普段は、カナダのウィスラーのインストラクターとして活動し、今なお世界中の多くの人にスノーボードの楽しさを伝え続けている。