地道な練習

丸沼の平日キャンプに行って来た。平日にも関わらずたくさんの方が来てくれて、とてもありがたかった。
初日は、今年、SnowBoarder誌のハウツーで行った踏むの段階的練習を行った。そして、あとでアドバイスできるようにビデオ撮影した。

この段階的練習とは、立ち、横滑り、滑降、Jターン(直滑降からの山回り)とそれぞれの段階でしっかりと踏む姿勢を意識するというものである。
例えば斜滑降で踏む姿勢ができていなければ、その先の段階であるJターンやノーマルなターンで踏む姿勢を取ることなんてできない。だから、できないと思った段階での項目で踏む練習をしなくてはいけない。
のだ。
自分としては、この練習、結構、奥深いしなかなかやってもできないものと考えている。だから繰り返しこれをやるべきなのだけど、最初の夜にキャンパーから「せっかくフサキさんの踏むキャンプに来たのだから、さらにその先の内容のことを教えてほしい」との依頼があった。
なるほど確かにキャンプというのは、そういうものである。次々に新しい知識を得て、それを実践し効果を得たいのだ。みんなが飛躍的な上達を求める。

今日伝えたことをそのまま明日も継続することで効果は出るので、さらに新しいことを行うのに戸惑いもあった。だけどなんとなくその意見に押されて、今までキャンプでは一度も教えたことがない、加速するための方法を教えることになった。

ターンしながらボードをどんどん加速するためには、ターン前半(谷側)に向かうところで立ち上がっていくといい。このフォールラインに向かう踏みによりボードは加速するのだ。そしてターン後半は、その加速させたスピードを殺さないように耐えるための踏みになる。つまりこれは屈伸抜重という方法のターンだ。
「みんなできるかな?」と思ったけど、できている人も思ったよりはいたし、早くもこの効果を実感できたと思う。

この後、この滑りとは反対的な動き、加速よりもボードの切り替えしを重視するジャンプターンも行った。これからまったく反対的な動きをして、今までやって来た加速するためのターンを理解していただこう、という趣旨である。
ジャンプターンは、屈伸抜重とは反対の動きで伸身抜重と呼ばれる動き。

この練習を終えてみて、みんなの顔を見ると、なんとなく理解できた人は7割くらい、実際に体験で理解した人は3割くらいかな、と思った。

キャンプなら、やってみたらたくさんの人が、いくらかの効果があった方がいいのだろうが、こういうのもアリかな?と思った。スタッフも言っていたけど「いつか教えてもらったことが自分にハマる」ということもあるだろうから。

あの日、自分が滑った加速するためのターンを目に焼き付けてくれたら、たぶんあそこに参加した人すべてがいつかこの加速体験をしてくれるものだと思う。どうしたら、あのターンができるのか?と研究していくと、そこは基本と練習の繰り返しということになる。今まで自分がずっと言って来たことだ。段階的練習、基本姿勢の確認など。

なんでこのようなコラムを書いたかというと、
みんな常に先を求めるけど、それ以前にやはり基本ステップが大事である、と理解してほしかったからだ。
もちろんあそこで加速するためのターン方法を伝えたことは良いことだと考えている。だけど、これからも焦らずに確実に一歩一歩上達してほしいと思う。すぐに上達をするような感覚も楽しいことだけど、すぐに学んだことは忘れやすいとも言える。ひじょうに古風な上達スタイルかもしれないけど、ゆっくりでもいいけど自分にとって何をしっかりと学ぶことが将来のスノーボードにとって大切か理解してほしいのである。そうして考えて行くと、テーマは地道な練習、ということになると思うのだ。