
2025年8月14日、アメリカ国立気象局(NWS)は2025–2026年冬季に向けて「ラニーニャ監視」を発表した。ラニーニャは、太平洋赤道域の海面温度が平年より低下する現象で、世界の気象パターンに大きな影響を与えることが知られている。北米のスキーリゾートでは、通常より多くの雪が降る傾向があり、パウダーマニアにとっては期待が高まるニュースである。
日本の気象庁(JMA)によると、現時点ではENSO中立状態(La Nada)が続いており、ラニーニャ現象の影響は短期間にとどまる可能性が高い。それでも、北海道や北陸地方ではラニーニャの影響を受けやすく、例年より多めの降雪が期待される。特に北海道の富良野や上川町、ニセコ周辺では、過去のラニーニャシーズンにおいて平均で20〜30%多い降雪量が観測されており、パウダーフリークにとっては嬉しい知らせとなる(JMA ENSO情報)。
また、北陸地方の白馬や栂池、妙高などのスキーリゾートでも、通常よりも雪質の良い日が多くなる可能性がある。ラニーニャの冬は、太平洋高気圧の張り出しにより西日本では乾燥した日が増えることもあるが、日本海側を中心とした雪国では雪の降る日が続き、深雪を楽しめるチャンスが増える。
さらに今季25–26は、ミラノ・コルティナ冬季五輪イヤーでもあり、世界のトップアスリートたちの活躍とともに、日本のウインタースポーツ熱が例年以上に高まることが予想される。雪質の良い日が多く、五輪イヤーの注目と相まって、スノーボーダーやスキーヤーにとっては見逃せないシーズンとなるだろう。
2025–2026シーズンの日本のスキー場は、例年より降雪量の多い日と乾いた日が入り混じる変化に富んだ冬になりそうだ。短期間とはいえ、ラニーニャの影響で深雪が楽しめるチャンスは十分にある。例年より深く、軽く、滑りごたえのある雪を楽しみつつ、冬季五輪イヤーの盛り上がりも体感できる、特別なシーズンの到来に期待したい。
その他の参考サイトは以下の通りです。
- Powder Magazine: La Niña Watch Issued for Winter 25/26
- National Weather Service: El Niño/Southern Oscillation (ENSO) Diagnostic Discussion