スノーボードブーツのインナーだけを買い替える方法

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スノーボードブーツのインナーだけを買い替えたいのに、探してもなかなか見つからない…そんな悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

私自身、愛用しているバートンのPhoton(フォトン)は1シーズン使用するとインナーがボロボロになってしまいます。踵部分に穴が開いたり、外側が削れたりしますが、アウターはまだまだ使える状態。理想はインナーだけを買い替えたいのですが、バートンは近年インナー単体の販売をしていません。そのため、毎シーズンブーツごと買い替える必要があります。

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私はウィスラーで年間約120日滑っていますが、ボードは2シーズン、ビンディングは3シーズン以上使い続けることもあります。しかしブーツだけは毎シーズン買い替えです。その理由は、インナーが消耗してしまうからです。

(1シーズン使用すると、ご覧の通り。特に写真左の踵部分の損傷が深刻。)

カナダで人気のインナーブランド:Intuition

そこで注目したのが、カナダの Intuition です。スノーボードやスキー用のインナーブランドとして老舗で、Raichle、Thirty-Two、Ride、K2などにも供給実績があります。私の友人のスノーボードインストラクターも多く愛用しており、中には同じブーツを5シーズン履き続けている強者もいます。

Intuitionは熱成形可能なフォーム素材を使用しており、足に合わせてカスタムフィット可能。ブーツ内でのブレを抑え、快適性とコントロール性を大幅に向上させます。

モデル例

  • Classic / Ultralight 系:軽量かつ柔軟。長時間のライディングに最適。
  • Cork / Thermo 系:硬さの選択肢あり、サポート性と反応性を重視するライダー向け。
  • Tour / Hiking 系:バックカントリー向けで衝撃吸収に優れ、長距離歩行も快適。
  • High-Performance / Pro 系:トップライダー向けで高剛性、精密な操作性を実現。
(イントラ仲間の間でもよく見かける Intuition Downhill Wrap High Density は非常にタフで長く使えるが、私には肉厚すぎる印象だ。)

日本国内では XYZアクションスポーツ が正規代理店として取り扱っています。
XYZアクションスポーツ Intuition製品ページ

また、Blueperformerの「PRO INNER」もIntuition製インナーを採用しており、個人的には自分に合いそうなモデルを販売しています。
Blueperformer公式サイト

(Blueperformer の「PRO INNER」は、実際に使ってみないとわからないが、見た目だけでも、このくらいの肉厚のインナーなら快適そうだ。)

DEELUXE サーモインナー

日本で有名なインナーブランドとして DEELUXE もあります。こちらも熱成形(Thermo Fit)に対応しており、ブーツ内でのブレを最小限に抑え、長時間のライディングでも疲れにくい設計です。

  • 高いサポート性:土踏まずやかかとをしっかり支える
  • 衝撃吸収性能:EVAやフォーム素材で着地時の衝撃を吸収
  • 軽量かつ柔軟:自然な動きを妨げず、足型やライディングスタイルに対応
  • モデルバリエーション:Stage4(トップモデル)、Stage3 / Stage2(柔らかめで軽量)
  • 長期耐久性:高品質素材で長く使用可能
(日本人にも馴染みのあるブランド、DEELUXE は購入時の安心感がある。使ってみないと分からない部分もあるが、デザインも非常に好印象だ。)

Remind Insoles Solution

最後に、Remind Insoles Solution はトラビス・ライスやブライアン・イグチも使用するプレミアムライナーです。

特徴

  • カスタムフィット(熱成形):足型に合わせて成形可能、ブーツ内でのズレや圧迫を軽減
  • 高い衝撃吸収性:土踏まず・かかと部分を保護
  • 疲労軽減設計:圧力分散構造で長時間ライディングでも快適
  • 耐久性:プレミアム素材で型崩れを防ぎ、シーズン通して安定したパフォーマンス
  • 幅広い用途:フリーライド、パーク、バックカントリー、スケートボードにも対応
  • アップデートモデル:初登場2012年、最新は2024/25シーズン向けに改良

要するに、「カスタムフィット+衝撃吸収+疲労軽減」を兼ね備えた高性能インナーです。

希望小売価格:$195
購入はこちら

(トラビス・ライス愛用の Remind Insoles Solution インナーは非常に魅力的だが、海外からの購入という点に不安がある。)

ブランド別おすすめモデル比較表(スノーボードブーツインナー)

ブランドモデル名 / 系列特徴推奨ユーザー価格帯(目安)
IntuitionClassic / Ultralight軽量・柔軟。長時間ライディングでも快適初心者~中級者、長時間滑る人約$120~$180
Cork / Thermo熱成形対応、硬さ選択可能。反応性・サポート重視中級~上級者、パーク・バックカントリー向け約$160~$220
Tour / Hikingバックカントリー用、軽量・衝撃吸収に優れるバックカントリー志向のライダー約$160~$220
High-Performance / Pro高剛性、精密な操作性。トップライダー向け上級者、パフォーマンス重視約$200~$250
DEELUXEStage4 Liner高サポート・高フィット感上級者、パーク・フリーライド向け約¥25,000~¥30,000
Stage3 / Stage2柔らかめ・軽量、長時間滑走向け初心者~中級者、長時間滑る人約¥15,000~¥20,000
Remind InsolesSolution Liner熱成形、衝撃吸収、疲労軽減中級~上級者、全ライディング対応$195

購入時のサイズ・硬さの選び方

  1. サイズ
    • 足長だけでなく、足幅や甲の高さも確認。
    • 熱成形対応のインナーは、温めてフィット調整できるため、多少の余裕があるサイズを選ぶと調整しやすい。
    • 厚手のソックスを使う場合は、その厚みも考慮。
  2. 硬さ(柔らかさ)
    • 柔らかめ:快適性重視、長時間滑走向け、初心者~中級者向き
    • 中間:反応性と快適性のバランス。中級~上級者向け
    • 硬め:高い反応性とサポート性、パーク・バックカントリー・上級者向け
  3. ライディングスタイルとの相性
    • パーク / ジャンプ中心:硬めでかかとをしっかりホールドするモデル
    • バックカントリー / ツアー:軽量で衝撃吸収に優れたモデル
    • 長時間滑走 / リゾート中心:柔らかめで疲れにくいモデル
  4. 熱成形の有無
    • 熱成形対応モデルは、自宅やショップでブーツに合わせて成形でき、フィット感を最適化できる
    • 初めてインナーを買う場合は熱成形対応モデルを選ぶと安心

飯田房貴(いいだ・ふさき) プロフィール
@fusakidmk
東京都出身、現在カナダ・ウィスラー在住。
スノーボード歴は40シーズンを超え、約20年にわたり雑誌、ビデオ、ウェブなどを通じてハウツー記事の発信に取り組んできた。
1990年代を代表するスノーボード専門誌『SNOWing』では、「ハウツー天使」というコラムを執筆。季刊誌という発行ペースの中で100回以上の連載を達成し、金字塔を打ち立てた。『SnowBoarder』誌でも初期からハウツーコーナーを担当し、中でも読者へのアドバイスコーナー「ドクタービーバー」は大人気となった。
自身が監修・出演したハウツービデオやハウツー本も大ヒットし、1990年代のスノーボードブームを支える存在となった。
現在はカナダ・ウィスラーを拠点に、インストラクターとして世界中の人にスノーボードの魅力を伝え続けている。
著書に『スノーボード入門 スノーボード歴35年 1万2000人以上の初心者をレッスンしてきたカリスマ・イントラの最新SB技術書』、『スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』がある。

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