24-25シーズン版 BURTON(バートン)のスノーボードブーツの選び方

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約2年前に公開した特集記事「BURTON(バートン)のスノーボードブーツの選び方」は、読者からご好評をいただき、現在でもたくさんの方に読まれ続けています。そこで今回は、最新モデルを取り上げた24-25シーズン版として新たにお届けします!

※こちらの記事で使用されている商品写真には、すべてBURTONのオンラインストアにリンクしています。気になるアイテムがあったら写真をクリックしてショッピングをお楽しみください。

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BURTON:世界中のスノーボーダーから愛されるブランド

スノーボードブーツのブランドは数多くありますが、BURTONほど世界中のスノーボーダーに愛され、親しまれているブランドは他にないでしょう。どのゲレンデでもそのブーツを目にし、初心者からプロライダーまで幅広いレベルのライダーに使用されています。その人気ぶりから、BURTONは世界で最も愛されるスノーボードブーツブランドといっても過言ではありません。

モデル数の多さが魅力であり悩みの種?

BURTONのブーツは種類が豊富な分、どれを選べばよいか迷ってしまうことも事実です。特に初心者にとっては、機能やフィット感の違いがわかりにくいこともあるでしょう。

そこで今回は、30年以上にわたりBURTONのブーツを愛用してきた筆者が、独自の視点からおすすめのバートンブーツを厳選してご紹介します。これを読めば、あなたにピッタリの一足がきっと見つかるはずです!

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BURTONのブーツは男女モデルに分かれている

近年、スノーボード界ではウェアやボードにおいてジェンダーレスの流れが進んでいます。しかし、BURTONのブーツは現在も男性用モデルと女性用モデルが別々に展開されています。

とはいえ、男性用のRuler(ルーラー)と女性用のLimelight(ライムライト)のように、各モデルで機能や価格帯が近い対応関係があります。一度、BURTONブーツの全体像をつかめば、自ずと自分に合ったブーツがどれなのか、ということもわかって来ます。

この記事では、男女それぞれに最適なモデルを選びやすくするため、メンズ編レディース編に分けてご紹介します。まずはメンズ編からスタートしますが、その前に、BURTONの「BOA」と「スピードレース・システム」の違いについて解説します。

BOAをおすすめする理由

長年スノーボードをしていると、新しいシステムに乗り換えず、慣れ親しんだものを使い続ける傾向があります。しかし、筆者がBURTONのBOAモデルを3シーズン使い続けた結果、「スピードレースよりもBOAが絶対に良い!」と確信したので、その理由を2つにまとめました。

① 締めたり緩めたりが簡単

BOAはダイヤル式で、簡単に締めたり緩めたりできます。特に「力の弱い女性でも楽に締められる」という点は、多くのユーザーから評価されています。

かつて、BOAといえば「針金のようなワイヤー」のイメージがあり、抵抗感を持つ人も多かったでしょう。しかし、BURTONのBOAは、スピードゾーン(BURTONではSPEED ZONEと呼ぶ)と同じような素材を使用しており、締め心地が良いのが特徴です。

② 微調整が可能

ダイヤルを細かい1メモリ単位で調整できるのもBOAの大きなメリットです。これはスピードレースにはない機能で、より正確なフィット感を求めるライダーには非常に便利です。

詳しくは、以下の動画でBOAの操作感を確認してみてください。

BOAのデメリットについても考慮を

もちろん、BOAにはデメリットも存在します。以下にメリットと併せて整理しました。

BOAのメリット

  • 締める・緩める操作が簡単
  • 微調整が可能

BOAのデメリット

  • 故障の可能性がある(※永久保証で修理は無料)
  • スピードゾーンよりも価格が6600~8800円高い

故障のリスクとその対策

BOAは永久保証が付いているため、壊れても無料で修理できます。筆者の体験では、1シーズンに1回程度壊れることがありました。

たとえば筆者が滑っているウィスラーでは、山を下りてショップに行けば数分で修理してもらえますが、日本国内では近くにBURTONの取り扱いショップがない場合、対応に困る可能性があります。

故障するとどうなるのか?
筆者の場合、しっかりと締められなくなりました。これでも滑れないわけではありませんが、せいぜい下山程度の滑走しかできません。特に2泊3日などのトリップ中に壊れた場合の対応策を事前に考えておくことをおすすめします。

  • 事前対策のポイント
    滑走予定地の近くにBURTONの取り扱いショップがあるか確認
    BOA修理用の工具について、事前にショップへ相談

BOAは非常に便利で快適なシステムですが、その分リスクとコストが伴うことを理解した上で選択するのが良いでしょう。

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BURTONブーツの「ワイド」とは?

BURTONのスノーボードブーツには、「ワイド」と呼ばれるモデルが存在します。例えば、BURTONのブーツページを見ると、『メンズ Burton フォトン Step On® ワイド スノーボードブーツ』というような書かれ方をしています。

ワイドとは何かを改めて考えると、甲が高く、幅が広い足形を持つ日本人やアジア人向けに設計されたモデルのことを指します。確かに、日本人の足は西洋人に比べて広く甲高な傾向があり、このような仕様が選べるのは助かる点です。

しかし、実際のところ、ワイドとノーマルの違いがどの程度感じられるのかは明確ではありません。人それぞれの感覚に委ねられます。ショップのスタッフによっては「ほとんど違いはない」と言う方もいます。さらに、最近の若い世代では、西洋人のように足がそれほど広くない方も増えてきている印象です。

私自身は昭和43年生まれの56歳で、おそらく典型的な日本人体型だと思いますが、意外にもアジア人向けのワイドモデルよりも、ノーマルのインターナショナルモデルの方がフィット感が良いと感じます。以前、原宿のBURTONショップでワイドモデルを試着した際、「これは合わないな」という感覚がありました。

キツキツのブーツは苦手ですが、適度なフィット感や締まり具合を重視する私にとっては、ノーマルモデルの方がしっくりきます。とはいえ、実際にはアウターは共通で、インナー部分だけがワイドかノーマルかの違いです。そのため、ブーツを使い込んで馴染ませていけば、最終的にはそれほど気にならなくなるのかもしれません。

BURTONブーツには、ワイドのモデルが多く、自分に合うかどうか必ず履いてみてチェックするようにしましょう!

(日本人の足は一般的に幅広で甲が高い傾向があります。一方、西洋人は狭めで甲が低いと言われています。ただし、個人差があるため、ブーツは実際に試着してフィット感を確認することが大切です)

BURTON メンズブーツ モデル名、STEP ON、BOA、ライナーレベルの一覧表

以下の表では、BURTONのメンズスノーボードブーツについて、モデル名、価格、STEP ON対応の有無、BOAやSPEED ZONE、シューレース(靴紐)の仕様、さらにライナーレベルをまとめています。

ライナーレベルについては、この後で詳しくご説明します。

モデル名Step On®BOASPEED ZONEライナーレベル
SLX××¥99,000ライフライナー
ION¥89,100¥91,300¥84,700ライフライナー
Tourist××¥83,600ライフライナー
Driver X××¥75,900Imprint™ 3
Photon¥71,500¥69,300¥60,500Imprint™ 3
Swath¥64,900¥60,500×Imprint™ 3
Ruler¥53,900¥51,700×Imprint™ 2
Moto×¥40,700¥34,100Imprint™ 1

BURTONのブーツ一覧表を眺めると、各モデルの全体像が見えてきます。
IONやPhotonといった人気モデルでは、Step On®BOASPEED ZONEのすべてが選べるうえに、この表では伝えていませんがワイドとノーマルの足幅も選択可能です。

一方で、世界で最も使用者が多いと思われるRulerは、SPEED ZONEを選ぶことができません。このモデルについては後ほど詳しく説明しますが、Ruler(ルーラー)はエントリーユーザーから上級者まで幅広く対応可能なブーツです。ただし、どちらかといえば一般層をターゲットにしたモデルであるため、コア層に人気の高いSPEED ZONEがオプションに含まれていないのかもしれません。

また、BURTONで最も価格が安いMoto(モト)では、Step On®モデルはありませんが、BOAとSPEED ZONEの両方を選択可能となっています。この点は少し不思議にも思えますが、SPEED ZONEはBOAよりもコストが安いため、低価格モデルとしての配慮があったのかもしれません。

BURTONのライナーについて

BURTONのブーツを選ぶ際、多くの方はStep On®対応かどうか、またはBOASPEED ZONEといった外部のシステムに注目するでしょう。しかし、より経験豊富なブーツ選びの達人は、ブーツの内側、つまりインナー(※BURTONでは「ライナー」と呼ばれます)にも注目します。

個人的にも、最上級ライナーであるライフライナーを選ぶことができればと思うほど、その耐久性は非常に魅力的です。一度、あるショップのオーナーから「PhotonブーツにIONのインナーを組み合わせると調子がいい」と聞いたことがあります。私も試してみたいと考えましたが、そのためには2つのブーツを購入する必要があるため、実現は難しい状況です。

私自身、30シーズン以上BURTONのブーツを愛用しており、毎シーズン2足のブーツを使い分けています。スノーボードインストラクターとして冬の間は120日以上滑るため、2足を交互に使用してブーツを休ませつつ、毎日のライディングに備えています。

最近特に感じるのは、ブーツの傷みがアウターよりもインナーから始まるということです。アウターはまだ十分使えるのに、インナーが傷んでしまい使えなくなることが多いです。こんな時、もし耐久性の高いライフライナーであれば、もっと長く使用できるのではないかと思います。しかし、ライフライナーを採用しているSLXIONTouristといったモデルは価格が高いため、私はその次のレベルのImprint™ 3ライナーを搭載したPhotonを使用しています。

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(上は、BURTONブーツ上位モデルのIONのライフライナー。耐久性も高くひじょうに魅力的なライナーです)

以下に、BURTON公式ホームページで紹介されているライナーの説明文を掲載します。

Imprint™ 1ライナー
足首を包み込んでヒールホールドを向上させる、レースと軽量パワーパネル一体型のインプリント1+ライナー熱成型対応ライナー。どんなに寒い日でも足下を温かく快適にキープします。

Imprint™ 2
コンパクトだけど温かい3M™ Thinsulate™インサレーションと、快適なフィット感をもたらすベルクロクロージャーを搭載したインプリント2熱成型対応ライナー。

メンズ Imprint™ 3ライナー
快適なフィット感をもたらすベルクロクロージャーを備え、軽量パワーパネルが優れたレスポンスとサポートを提供するインプリント3熱成型対応ライナー。湿気をコントロールし、吸汗性を高めます。

ウィメンズ Imprint™ 3ライナー
快適なフィット感をもたらすベルクロクロージャーを備え、軽量パワーパネルが優れたレスポンスとサポートを提供するインプリント3熱成型対応ライナー。湿気をコントロールし、吸汗性を高めます。

メンズ ライフライナー
熱成型可能で軽量なUltralon Performance Foam®を使用し、優れた耐久性とパフォーマンス、ゆったりとしたフィット感を提供するライフライナー。最高レベルの吸水速乾機能で冷えの原因となる汗を逃がしながら体温を捕え、放射し、反射させて足を温かな状態に保つDRYRIDE Heat Cycle™ライニングも搭載。

ウィメンズ ライフライナー
熱成型可能で軽量なUltralon Performance Foam®を使用し、優れた耐久性とパフォーマンス、ゆったりとしたフィット感を提供するライフライナー。最高レベルの吸水速乾機能で冷えの原因となる汗を逃がしながら体温を捕え、放射し、反射させて足を温かな状態に保つDRYRIDE Heat Cycle™ライニングも搭載。

BURTONブーツ選びの基本はRulerから

BURTONのRuler(ルーラー)は、1990年代中頃から続くロングセラーモデルです。ION(アイオン)が登場するまではトップモデルとして数多くのスノーボーダーの足元を支えてきました。実際、私自身もかつてRuler愛用者でした。

現在のラインナップでは、価格帯から見ると下から2番目のモデルとなり、その下には初中級者向けのMoto(モト)があります。しかし、Rulerは初心者から上級者まで幅広い層に満足されるブーツです。

私がウィスラーでインストラクターとして活動している間、多くの初心者のレンタルブーツを目にしますが、その多くがRulerを使用しています。そして、生徒さんたちからは「とても調子が良い」と高い評価を得ています。
また、フェイスブックの友人など、ブーツ選びについて相談を受けることがありますが、その際にもまずRulerを勧めています。ベテランの上級スノーボーダーであっても、数年ぶりに買った新しいRulerの性能の高さに驚くほどです。

それほどまでにRulerは、多くのスノーボーダーを満足させる実力を持つブーツなのです。

カタログにも記載されているように、Rulerはより大きなドロップや困難な地形、新しい挑戦を目指すライダーに最適な選択肢です。定評あるデザインがもたらすミディアムな硬さと、機敏かつパワフルなレスポンスは、安心感を与えるだけでなく、パフォーマンスを引き出します。また、暖かさとカスタムフィットにより、足元の心配をすることなく長時間のライディングを楽しむことができます。

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BURTONビデオスターが愛用するION

毎シーズン、多くのプロスノーボーダーのムービーを目にする中で、BURTONライダーたちのスタイリッシュな滑りを見たことがある方も多いのではないでしょうか。では、彼らはどのモデルのブーツを愛用しているのでしょうか?

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ライダーのスタイルや用途によって選ぶモデルは異なりますが、バックカントリーやオールラウンドで活躍する多くのビデオスターたちが愛用しているのは、おそらくION(アイオン)です。

私が住むウィスラーでは、時折BURTONのプロライダーに遭遇することがあります。ゴンドラの中やリフト待ち、ラウンドハウスでの休憩中など、そんな場面で彼らの使用するブーツをチェックすることがありますが、大抵の場合、彼らはIONを履いています。また、BURTON以外のプロライダーでも、ブーツのスポンサーがない場合にIONを使用しているのを目にすることがあり、それだけIONが高性能で信頼されていることが分かります。
日本を代表するスノーボード界のスーパースター、平野歩夢選手もIONを愛用しています。IONの優れたサポート性能と強さが、平野選手のハーフパイプでの圧倒的な高難度トリックを支えているのでしょう。

IONはフレックスが硬めで、初心者には向きませんが、さらなる上達を目指す中級者や、上級者にとって理想的なブーツです。その高いサポート力とレスポンス性能は、多くのライダーから絶大な信頼を集めています。

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私はPhotonを選ぶ理由

私が愛用し続けているのはBURTONのPhoton(フォトン)です。シーズン中に120日以上山に上がるため、ブーツの傷みを軽減する目的で、2足のPhotonを使い分けています。

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Photonを選ぶ理由は4つあります。

1. 価格

スノーボード・ギアの中でブーツが最も重要だと言われていますが、IONやSLXのような高価格モデルは私には手が届きません。その点、Photonは価格面で非常にバランスが取れています。

2. 適度な硬めのフレックス

PhotonはBURTONブーツの中でも硬めのフレックスを持っていますが、IONほどではありません。カービングターンやちょっとしたフリースタイルを楽しむ私には、ちょうど良い硬さです。

ただし、ブーツのフレックスは使うほどに変化します。新しいブーツは硬く感じるものですが、20日目あたりから柔らかくなり、最も快適な「スイートスポット期間」に入ります。その後は50日を過ぎる頃からパフォーマンスが落ち始め、80日を超えるとインナーの傷みも目立つようになります。この周期を考慮しても、Photonのフレックスは長く快適さを保ってくれる点が魅力です。

3. 歩きやすいVibram®ソール

Photonを選ぶ大きな理由のひとつがVibram®ソールの採用です。このソールは雪山での歩きやすさと優れたグリップ力を提供します。例えば、ウィスラーのピークの尾根道のような狭くて怖い雪道でも、このグリップが大きな助けになります。また、私はインストラクターとして生徒をサポートしたり、撮影の仕事で雪山を歩き回る機会が多いため、この点は非常に重要です。

価格やフレックス面だけで言えば、Ruler(ルーラー)も選択肢に入りますが、RulerにはVibram®ソールが採用されていないため、Photonを選んでいます。

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4. 熱成型対応のライナー

PhotonのライナーはRulerよりもワンランク上の仕様で、快適性が高いと感じています。理想を言えば、IONに採用されているライフライナーが最も魅力的で、その耐久性は非常に優れています。ただし、残念ながらインナー単体の販売はないため、傷んでしまうとブーツ全体を買い替える必要があります。とはいえ、Photonのライナーは十分満足できるレベルです。

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その他のBURTONブーツラインナップ

これまで紹介してきたION、Photon、Rulerでほとんどの方は満足できると思いますが、BURTONには他にも魅力的なブーツがあります。以下に、それぞれの特徴を簡単にご紹介します。

SLX

BURTONの最高峰ブーツ

  • 上下が独立して動く立体裁断カフにより、しなやかなフレックスと一貫したホールドを実現。
  • 衝撃吸収性のあるシェルで、1日中快適なライディングをサポート。
  • 最も暖かい熱成型対応ライナーが、足を包み込むようなフィット感を提供。
    おすすめポイント: すべてにおいて最高クラスを求める方に最適。プロ仕様の快適性とパフォーマンスを体感できます。
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Tourist

スプリットボード対応のバックカントリーブーツ

  • Spark R&Dとの共同開発で生まれたモデル。アウトソールからライナーまでバックカントリー仕様。
  • 広い可動域を持ち、トレイル開拓やハイクアップを効率化。
    おすすめポイント: 山を探索したいスプリットボーダーやバックカントリー好きに最適。
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Driver X

タフな環境でのハードライディングをサポート

  • ハイクやパトロール、スレッジ作業に最適なレスポンシブモデル。
  • 安定感とトラクションを重視し、不安定な斜面やハードコースにも対応。
  • 見た目はタフでも暖かく快適。
    おすすめポイント: 雪山で働くライダーや、最高のサポートを求めるアクティブなライダー向け。

Swath

フリースタイルライダー向け軽量ブーツ

  • ミディアムフレックスでサイドヒットや自然地形にも対応可能。
  • 軽量設計で快適なフィット感を実現。
    おすすめポイント: 軽さと遊び心を重視し、自由なフリースタイルライディングを楽しみたい方に。
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Moto

柔らかく快適なエントリーモデル

  • ソフトフレックスと軽量設計で、初心者から中級者まで幅広く対応。
  • コスパが良く、山やパークで快適な滑りをサポート。
    おすすめポイント: 初めてのブーツとして最適。ただし、もう少し予算を足してRulerを選ぶ価値もあり!
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BURTONレディースブーツは5種類

BURTONのレディースブーツは5種類あります。メンズは8種類なので、レディースは3種類少ないです。しかし、すべてのレディースモデルには対応するメンズモデルがあります。

  • Felix(レディース)Photon(メンズ)
  • Limelight(レディース)Ruler(メンズ)
  • Mint(レディース)Moto(メンズ)

これらのモデルは価格も同じなので、メンズモデルの特性をそのままレディースモデルにも当てはめて考えやすいです。たとえば、メンズの人気モデル「Ruler」のような特性を求める場合、レディースでは「Limelight」を選ぶとよいでしょう。

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RitualとSupremeの特徴

少しわかりにくいのが、RitualとSupremeの2モデルです。

Ritualはメンズの「Swath」と同じ価格帯のモデルです。ただし、Swathは「フリースタイル、サイドヒット対応」などフリースタイルに特化した説明がある一方、Ritualは「グルーマーから山、パークから自然環境まで、クルージングとブラストを楽しむ」という説明がされており、用途が広いモデルといえます。FelixとLimelightの中間的な位置づけで、Limelightよりもライナーのレベルが1段階上がっています。そのため、ライナー性能を重視する方にはRitualが適していると思います。

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Supreme(サプリーム)は、BURTONレディースブーツの最上位モデルです。メンズの「ION」に近い性能を持っていますが、IONほど高価格ではありません。どちらもライフライナーを搭載していますが、男性と女性の足の形の違いに基づき、足首周りのパッド材の位置が調整されているようです。

Supremeは硬めのフレックスで高速クルージングに最適です。また、岩渕麗楽選手が愛用しているように、スロープスタイルの選手にもおすすめのモデルです。

モデル名Step On®BOASPEED ZONEライナーレベル
Supreme××¥79,200ライフライナー
Felix¥71,500¥69,300×Imprint™ 3
Ritual¥64,900¥60,500×Imprint™ 3
Limelight¥53,900¥51,700¥45,100Imprint™ 2
Mint×¥40,700¥34,100Imprint™ 1

BURTONレディースブーツの選び方アドバイス

BURTONレディースブーツを選ぶ際のポイントを紹介します。

シーズン滑走日数が30日程度で、フリーランを中心にジャンプやパウダーなど幅広く楽しみたい方には、Limelight(ライムライト)がおすすめです。特にBOAモデルは装着が簡単で、ランチ時に一度ブーツを脱ぐ際もストレスなく対応できます。シェルが柔らかいため、足が疲れにくく、夕方まで快適に滑走を楽しめるでしょう。

硬いバーンでのカービングや、ビッグマウンテンを高速で滑り降りるようなアクティブな滑りを好む方には、Ritual(リチュアル)、あるいはさらに上位モデルのFelix(フェリックス)がおすすめです。これらのモデルはデュアルゾーンBOAを採用しており、しっかりとしたフィット感と高いレスポンスを提供します。

最上位モデルであるSupreme(サプリーム)は硬めの設計となっており、ライディングに自信のある方に適しています。
逆に初心者には、柔らかく扱いやすいMint(ミント)がおすすめです。ただし、MintのBOAモデルは締められる箇所が1か所のみのため、足の上部と下部を分けてしっかり締められるSPEED ZONEモデルを選ぶと良いでしょう。

以上のアドバイスは、元Burtonライダーであり、現在は主にBURTON RIGLET SNOWBOARDINGに関わっている橋本通代さんの意見を参考にしています。

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BURTONライダーたちの使用ブーツ・モデル

以下、BURTON公式サイトのチームライダーを参考に、各ライダーが使用しているブーツモデルをまとめました。プロライダーたちがどのブーツを選んでいるのかを知ることで、自分に合ったBURTONブーツを見つけるヒントになるでしょう。

Step Onの使用率は比較的低いように見えますが、実際には普段のライディングでStep Onを使用するライダーも多いようです。昨シーズンの取材では、マーク・ソラーズと荻原大翔がStep Onを使用していると話していました。しかし、撮影や大会シーンでは、これまで使い慣れた従来型のブーツを選ぶ傾向があるようです。

平野歩夢:ION ワイド
ベン・ファーガソン:Driver X
ブロック・クラウチ:ION BOA
竹内悠貴:Photon Step On ワイド
荻原大翔:SLX
ジェイク・キャンター:ION ワイド 
ジェシー・アウグスティヌス:Photon
平野海祝:ION
LJ・ヘンリケス:Photon BOA ワイド
ルーク・ウィンケルマン:SLX
マーク・マクモリス:SLX
マーク・ソラーズ:ION BOA
マイキー・シカレリ:ION BOA
マイキー・レンツ:ION BOA
ミッケル・バング:SLX
片山來夢:ION ワイド 
ロブ・ロースラー:ION
高橋龍正:Photon Step On ワイド
重野秀一郎:Swath BOA
ス・イミーン:ION ワイド
中山悠也:ION Step On

アンナ・ガッサー:Felix BOA
グレース・ワーナー:Limelight BOA
ケリー・クラーク:Supreme ワイド
キミー・ファサニ:Felix BOA
今井胡桃:Limelight
深田茉莉:Felix BOA
マリア・トムセン:Limelight BOA ワイド
小野光希:Ritual
ノラ・ベック:Limelight BOA ワイド
岩渕麗楽:Felix BOA
イウファ・ラナスタッダー:Limelight BOA
藤森由香:Felix BOA
降旗由紀:Ritual Step On
ゾーイ・サドウスキー・シノット:Felix BOA


参考リンク
Burtonライダーたちは本当にStep On®(ステップオン)を使っているのか?
https://dmksnowboard.com/do-burton-riders-really-use-step-on/


まとめ:BURTONブーツの選び方

BURTONのブーツは、用途やスタイルに合わせて多彩な選択肢が用意されています。最適な一足を選ぶには、まず自分のライディングスタイルや目的を明確にすることが重要です。

価格帯を見ると、上級者向けは高価、初心者向けはリーズナブルに見えます。しかし、上級者でも柔らかめのフレックスを好み、安価なモデルを選ぶケースもあります。そのため、実際に試着し、履き心地やフレックスの好みを確認することをおすすめします。

高速カービングを楽しみたい方には硬めのブーツが最適。一方で、グラトリや足首を使った滑りを楽しみたい方には柔らかめのブーツがおすすめです。

また、ライナーレベルやブーツソールといった細かい仕様も、選択時に考慮すべきポイントです。これらを踏まえることで、より自分に合った一足を見つけることができるでしょう。

この記事を参考に、ぜひ自分のスタイルに合ったBURTONブーツを見つけてください!

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この記事を書いた人・飯田房貴
1968年生まれ。東京都出身、カナダ・ウィスラー在住。
シーズン中は、ウィスラーでスノーボードのインストラクターをしており、年間を通して『DMKsnowboard.com』の運営、Sandbox、Endeavor Snowboards、Airhole等の海外ブランドの代理店業務を行っている。日本で最大規模となるスノーボードクラブ、『DMK CLUB』の発起人。所属は、株式会社フィールドゲート(本社・東京千代田区)。
90年代の専門誌全盛期時代には、年間100ページ・ペースでライター、写真撮影に携わりコンテンツを製作。幅広いスノーボード業務と知識を活かして、これまでにも多くのスノーボード関連コラムを執筆。主な執筆書に『スノーボード入門 スノーボード歴35年 1万2000人以上の初心者をレッスンしてきたカリスマ・イントラの最新SB技術書 』『スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』がある。
今でもシーズンを通して、100日以上山に上がり、スノーボード歴は40年。
スノーボード情報を伝える専門家として、2022年2月19日放送のTBSテレビの『新・情報7daysニュースキャスター』特集に、また2022年3月13日に公開された講談社FRIDAY日本が「スノーボードの強豪」になった意外な理由にも登場。

インスタグラム:https://www.instagram.com/fusakidmk/
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